コンテンツに移動
アプリケーション開発

Python エコシステムのサポート

2021年2月24日
Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2021 年 2 月 12 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

Python は、Google Cloud にもお客様にも大変重要なプログラミング言語です。Python は、10 年以上前にリリースされた App Engine から、Cloud Functions などの最新のサーバーレス製品に至るまで、実に多くのホスティング サービスで人気の高いランタイムとなっています。Google では Python Package Index(PyPI)を使用して、人気の高いオープンソースの機械学習ライブラリ TensorFlow をはじめ、何百ものクライアント ライブラリやデベロッパー ツールを提供しています。また、Google 社内でも使用しており、多くのコア製品やサービスの機能性向上に役立っています。

Google では、Python エコシステムの長年にわたるサポートの一環として、Python のプログラミング言語、エコシステム、コミュニティを支えている非営利団体 Python Software Foundation への支援を強化しています。

第 1 に、Python エコシステムのサプライ チェーンのセキュリティ向上を重視し、3 つの PSF プロジェクトを支援するために、35 万ドルを上回る寄付を発表しました。支援対象のプロジェクトは以下のとおりです。

  • PyPI の製品版マルウェア検出

  • 基本的な Python ツールとサービスの改善

  • CPython Developer-in-Residence for 2021(メンテナンスの優先順位を付けたり、そのバックログに対処したりする CPython プロジェクトをフルタイムで支援)

第 2 に、PSF への Google Cloud インフラストラクチャの現物寄付を継続的に行っていくことを約束しました。これにより、Python Package Index など、PSF が運用する重要なインフラストラクチャをサポートできます。

「Google Cloud によって、Cloud Storage を介して重要なピアリング契約にアクセスできるようになり、他のインフラストラクチャ プロバイダから提供される限定的なリソースを適切に管理しながら、PyPI のダウンロードをコスト効率よく提供できるようになりました。」- Python Software Foundation インフラストラクチャ担当ディレクター Ee Durbin 氏

第 3 に、PyPI ダウンロード統計と PyPI プロジェクト メタデータの新しい一般公開データセットを、Google Cloud 一般公開データセット プログラムで公開することになりました。ここでは一般公開データセットがほぼリアルタイムで更新されます。Google Cloud アカウントを持っていれば誰でも、BigQueryBigQuery サンドボックスを使用してこれらのデータセットをクエリできます。BigQuery サンドボックスでは、1 か月あたり最大 1 TB のデータクエリを無料で提供しています。これらのデータセットの分析について詳しくは、ユーザーガイドをご覧ください。

「PyPI の分析を BigQuery で一般公開データセットとして公開することで、情報へのアクセスをサポートおよび管理する負担が軽減されました。これは、ライブラリの管理者や、PyPI のオンライン状態の維持を担当するチームにとって重要なことです。また、データセットを提供するパイプラインを Cloud Functions に移行することで、さらなるコスト削減とデプロイの簡易化を実現できます。」 - Ee Durbin 氏

最後に、Google は 11 年連続(2020 年時点)で PSF の財団スポンサーシップを更新しました。このようなさまざまな形態の支援が功を奏し、私たちは同組織の最初の「ビジョナリー」(先見性のある)スポンサーに選ばれました。つまり、新たなスポンサーシップ ティアシステムの最高レベルのティアに位置づけられたのです。

Google Cloud の多くのお客様と同様、私たちは Python に大きな信頼を寄せています。PSF への支援を継続することで、Python エコシステムのパワフルで有望な未来が約束されます。前述のプロジェクトとスポンサーシップについて詳しくは、PSF のブログをご覧ください。

-シニア デベロッパー アドボケイト Dustin Ingram

投稿先