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アプリケーション開発

ジェイアール東海情報システム株式会社: 設備異常通知システムの短期開発に、Tech Acceleration Program を利用

2022年12月6日
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Google Cloud Japan Team

Google Cloud Tech Acceleration Program (TAP) は、ユーザー企業が DX の取り組みを加速させるために、クラウド・ネイティブな技術を活用して実際のアプリケーションを題材にして、数日間で完結する、迅速で効率的なアプリケーション開発の体験ができるアジャイル型のワークショップです。ジェイアール東海情報システム株式会社(以降 JTIS)は、2022 年 11 月 16 日 〜 18 日に TAP に参加しました。参加された背景や内容について、取締役 DX 企画部長の石川 勝隆様にお話を伺いました。

JTIS は、JR東海グループにおける唯一の情報技術者集団であり、JR東海及びグループ各社の情報システムの計画、構築、運用の全てに責任を負う企業です。東海道・山陽新幹線及び東海地区在来線の運行管理システムやエクスプレス予約システムなど、約 200のシステムを担当しています。

2022年7 月に発足した DX 企画部には、3 つのグループがあります。品質管理グループでは、全社のシステム品質向上、IT 戦略グループでは、今後の DX 戦略を検討、デジタルイノベーショングループでは、クラウドなどのデジタル技術を使って技術開発案件や新しいシステムの技術検証などを行っています。

TAP で利用したサービス:Pub/Sub, Cloud Functions, Dataflow, Cloud Storage, Cloud Run, Google Kubernetes Engine, Cloud SQL

TAP で利用したソリューション:

アプリケーションのモダナイゼーション

スマート アナリティクス


- 今回、TAPで対象とされた貴社のアプリケーションについて教えてください。


石川様: 今回 TAP で対象としたアプリケーションは、現場に設置された設備の状態をネットワーク経由で情報収集し、異常を検知した場合は一定の判定を行った上で該当する担当者の端末に通知するシステムです。新しいデジタル技術を活用し、短期間での開発を目指しています。開発チームには、インフラ経験はありましたが、アプリ開発経験がありませんでした。Google Cloud については 1、2 年の利用実績がありましたが、Google Cloud のエンジニアとアーキテクチャ設計のポイントなどを直接ディスカッションしたいと思い TAP を受講することにしました。将来的には、内製化して自社のエンジニアでシステムを構築したいと考えています。
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JTIS の業務

- システム開発を内製化しようとしている、とのことですが、その理由について教えてください。

石川様: 新型コロナウイルス感染症の影響などにより、JR東海・グループ各社は大きな経営ダメージを受けました。コロナ禍で取り巻く環境は大きく変化しており、新しいデジタル技術を活用した業務改革と収益拡大が大きな課題となっています。システム開発・保守運用についても大幅なコスト削減が求められています。これまで、基幹系システムをオンプレミスでウォーターフォール・モデルで開発することが基本でしたが、クラウドをベースにし、サーバーレスなどの技術を積極的に利用することで、コストを抑えながら、より迅速な開発ができるのではないかと考えています。

また、ユーザーのやりたいことをアプリケーションに反映させようとすると、外注だと契約手続きや開発などに時間がかかります。これからは、内製でアジャイル的な開発もできるようにしていく必要があると考えています。

現在、弊社ではコードをかける人材が少ないので、内製化の促進のためには、人材の育成が急務だと考えています。単に座学で勉強するだけではスキルはなかなか身につかないので、実際の開発案件をユーザーと一緒に作り上げることで、実践的なノウハウを身につけていく必要があると考えています。


- 貴社では、Google Cloud をどういった用途にお使いになられているかをお聞かせください。

石川様: Google Cloud はエンジニアの視点で刺さる技術を持つクラウドだと思っています。他のクラウドと比べると、サービスがシンプルでわかりやすいです。今回取り組んだFirestore を利用した端末との連携は、他のクラウドにはない組み合わせだと思いました。また、gRPC や Google Map との連携などにも魅力を感じています。データを BigQuery に集約し、データ分析や機械学習を行うデータ分析基盤の構築も検討中です。

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- 現在のシステム開発のスタイルについて教えてください。


石川様: 典型的なウォーターフォールです。規模が大きい基幹系システムが多いので、上流工程の基本設計は社員が直轄で行い、以降の開発工程は外注することが多いです。これから開発する新しいアプリケーションについては、アジャイル開発を採用していきたいです。アジャイル開発に関する社員のトレーニングも計画中で、 GitHub や、CI/CD の環境も整備中です。また AI エンジニアについて、これから積極的に育成したいと考えています。


- 実際に、TAP に参加してみてどう思いましたか。

石川様: TAPの実施前にやってみたいと思っていたことは全て実施できました。期待以上の満足度でした。 Google Cloud のエンジニアと直接話しながら、アーキテクチャを詰めることができたことがとてもよかったです。自社のメンバーだけでは難しかったと思います。また、机上の議論だけでなく、実際に自分たちで手を動かしてシステムを実装することができたこともよかったです。さらに、いろいろなスキルを持ったエンジニアとディスカッションできたことで、短期間で多くのことが理解ができました。

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- 今後、 Google Cloud へのご要望はありますか。


石川様: BigQuery などデータ関連サービスや、Vertex AI など AI まわりのサービスの具体的なユースケースや、実際に利用するときの技術支援などを充実していただきたいと考えます。また、様々な装置が鉄道の現場にあるので、セキュリティ確保を大前提に、そこから収集したデータをデータレイクに蓄積して全社でデータを利活用するデータ分析基盤を構築する場合のアーキテクチャ設計など、今後の技術支援などにも期待しています。


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ジェイアール東海情報システム株式会社

平成11(1999)年2月にJR東海100%出資の子会社として設立されました。JTISは、JR東海グループにおける唯一の情報技術者集団として、JR東海及びグループ各社の情報システムの計画、構築、運用業務を担っています。

JTISは、発足以来、東海道・山陽新幹線及び東海地区在来線の運行管理システム、施設、電気、車両、運輸営業等JR東海の業務に係るシステム、エクスプレス予約・スマートEX等JR東海の営業システムを担い、質的向上に努め、新幹線と在来線の安全・安定輸送とサービス向上に貢献してきました。

また日増しに高まるサイバー攻撃の脅威からJR東海とグループ各社を守るべく、情報セキュリテイ確保の取組も着実に進めています。

情報システムの技術進歩のスピードは目を見張るものがあり、またお客様のニーズも高度化、多様化しています。JTISは、最重要資産である社員の育成に努めることで、時代とともに成長し続け、JR東海とグループ各社の発展に寄与することにより社会に貢献していきます。

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