MongoDB や Cloud Run を使用したウェブ アプリケーションのデプロイで時間を節約

Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2022 年 10 月 11 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
本日、組み合わされたサービスの使用を簡素化する MongoDB との提携についてお知らせします。
ソフトウェア デベロッパーは、馴染みや愛着があるテクノロジーを自由に組み合わせることを望んでいます。こうした自由な組み合わせは、ユースケースに適したテクノロジーの組み合わせや、チームが共有するその時点での知識やプラクティスに最適なテクノロジーの組み合わせを使用できることから、生産性と ROI の強化につながります。
ウェブ デベロッパーで言えば、フロントエンドのウェブ フレームワークをバックエンドのサーバーやデータベースと組み合わせる例が多く見られます。一般に技術スタックと呼ばれるこうした組み合わせには、LAMP(Linux、Apache、MySQL、PHP)のような従来型の例や、MEAN、MERN、FARM のような NoSQL 指向型のより最近の例(MongoDB、Express、Angular / React / FastAPI、NodeJS のさまざまな組み合わせ)があります。
サードパーティ サービスを使用するスタック指向のデプロイを簡素化
テクノロジーを組み合わせるうえでの課題は、エンドツーエンドのデプロイをシンプルかつ完全に自動化された方法でサポートするクラウド プロバイダを見つけることです。特定のテクノロジーがクラウド プロバイダから提供されていないこともあり、デベロッパーは困難を強いられます。MongoDB は最もよく使用されている NoSQL データベースですが、主要なクラウド ベンダーはその代替となるマネージド NoSQL サービスを提供しているか、サードパーティのマーケットプレイスを通じて MongoDB Atlas を提供しています。そのため、デベロッパーのチームは、1)ベンダー独自の代替 NoSQL サービスの使用方法を学習し、ベンダーのロックインを受け入れるか、2)MongoDB Atlas を経由するか、運用負担を自らに課してオープンソースの MongoDB ソリューションを導入することで、二次的なワークフローを追加し、自ら MongoDB をデプロイするかの選択を迫られることがあります。いずれにせよ、組み合わせにリソースが割かれることで、アプリケーション開発の貴重な時間が奪われてしまう可能性があります。
本日、Google は MongoDB との提携を発表いたします。この提携により、組み合わされたサービスを Google Cloud にまとめてデプロイするプロセスが簡素化されます。これは今後、MEAN スタックを皮切りに進められる予定です。Google はこの提携を通じて、Google が提供するオープンソースの Hashicorp Terraform スクリプトを利用する簡素化 / 自動化されたデプロイを提供します。これにより、事前構成した Cloud Run コンテナとマネージド MongoDB Atlas データベース インスタンスが自動的にデプロイされるようになります。このアプローチにより、手順が最小限になり、異なるデプロイ GUI やツール間でのコンテキストの切り替えが低減されます。また、MEAN や MERN をベースとするウェブ アプリケーションに推奨される最新のデベロッパー オプションも提供されます。これは、Terraform ベースの一連のデプロイ サービスが始まることを意味し、人気の高い他のさまざまな技術スタックの組み合わせがカバーされていくことになります。
ウェブ アプリケーション デベロッパーにとっての利点
Google の目標は、デベロッパー自身でテクノロジーを組み合わせる手間をなくし、定評のあるテクノロジーの組み合わせから選択できるようして、ソフトウェア開発の加速化を可能にすることです。今回の提携は、多くのデベロッパーに支持されている Hashicorp Terraform や MongoDB のようなオープンソース サービスを、Google が Google プラットフォームのサービスと同様のものとして受け入れていることを改めて宣言するものでもあります。これにより、ベンダー独自の代替サービスやベンダー ロックインを回避でき、Google とサード パーティのソフトウェア ソリューションの組み合わせを自ら管理する必要がなくなります。また、通常は時間と労力の節約にもつながります。
- Google、デベロッパー アドボケイト Aja Hammerly