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Apigee

DueDil が Apigee API 優先のアプローチを活用して大規模なデータ分析を提供している方法

2021年6月3日
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Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2021 年 5 月 15 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

名前が示すように、DueDil はデュー デリジェンス サービスを提供します。大手金融サービス企業 / 成長著しいテクノロジー関連企業 / 保険会社を対象に提供する DueDil のサービス範囲は、顧客固有のリスクの評価と選択から、顧客オンボーディングおよびリアルタイム リスク モニタリングまで、多岐にわたります。2009 年に設立された DueDil は、400 を超えるクライアントの 3,000 人超の企業ユーザーを支援しており、これらユーザーがそれぞれの取引相手をただ理解するだけでなく、規制要件を遵守したうえでより効率的に把握できるようサポートしています。

デュー デリジェンス サービスは近年発展を遂げてきました。それを支えているのは、新しい規制と新しいテクノロジーです。旧来のシステムやプロセスの多くが最近まで、ペンと紙によるワークフローや、労力のかかるスプレッドシート作業に依存してきましたが、今や新たな規制とテクノロジーの双方によって、それが置き換えられています。DueDil では、このテクノロジー変革によって、手作業のプロセスを自動化に置き換える機会が生まれたことを認識したうえで、同時にもう一つの新たな機会にも着目しました。それは、データを単に処理するだけでなく、異なる IT システムの情報をつないでデータドリブンの分析情報を生成し大規模に提供することによって、データを有効化する機会です。

この機会を活用するため、DueDil は、企業間の約 3 億の接続をマッピングするプラットフォーム、Business Information Graph(B.I.G)を構築しました。数十億ものデータポイントを取り込み、1 日に数回更新される B.I.G では、不正行為のリスクなど、ビジネス上の関係について固有の分析情報が提供されます。B.I.G. の有効性はその結果からも一目瞭然です。DueDil の顧客の中では、パートナーのオンボーディングが最大 80% 迅速化し、リスク検証のスピードが最大 18 倍増し、手作業でのポートフォリオ チェックに要していた時間を最大 80% 削減するなどの成果が出ています。

このような変革すべてを生み出すパワーの源はどこにあるのでしょうか?その答えは、アプリケーション プログラミング インターフェース(API)にあります。

「市場展開の観点から言えば、当社の製品は API です」と、DueDil の COO、Denis Dorval 氏は最近行われたウェブキャストで述べ、顧客が B.I.G. のリソースを直接自分で活用し、それをベースに DueDil の API で独自のニーズに合わせたビルドができることを説明していました。

迅速、安全、スケーラブルな API を提供する API 管理プラットフォームの選択

DueDil では、より優れた分析情報と効率性アップにつながる B2B エコシステムを接続するという同社のビジョンを実現するために、いくつかの明確な基準を満たすことのできるクラウド プロバイダを探しました。当時 DueDil が必要としていたのは、社内デベロッパーが数種類のシステムを活用して新たなユースケースやプロセス自動化を実現するための API と、顧客に提供する製品化された API のためのロバストな管理システムでした。数十億ものデータポイントを高速処理する高度な分析と豊富な処理力に加え、そのすべてを支えるエンタープライズ クラスのセキュリティ、スケーラビリティ、アジリティが必要でした。また同社では、プロバイダの切り替えに伴ってユーザー エクスペリエンスが損なわれてしまうことを避けるため、円滑な移行を優先課題としていました。

DueDil のエンジニアリング マネージャーである Robert Cicero 氏は、次のように述べています。「Google Cloud の Apigee API 管理プラットフォームの安定感と、そのサービスの力強さは、際立っていました。」

また、「Apigee は回復力の高いアジャイルなプラットフォームで、API を迅速、安全、大規模にビルドするという当社のニーズを満たしています」と説明し、Apigee の API セキュリティ防御ツールおよびポリシーの多くが追加設定なしですぐに利用できることを評価しました。たとえば、Apigee の JSON 脅威検出ポリシー、カスタム ポリシー、認証 / 認可プロセスは、瞬時にデプロイできるため、レイテンシを最小限に抑えることができます。つまり DueDil では、セキュリティ上の脅威がネットワークに侵入する前にそれを阻止しながら、サービス遅延のリスクを回避できるようになりました。

現在、DueDil には、ビジネス デュー デリジェンスを推進する社内サービスが 5 つあり、すべて Apigee 経由で公開されています。また、Apigee の収益化機能も使用して、API の利用を後押ししています。しかし、DueDil の市場展開戦略はペースが速くクライアント重視であるため、同社が Apigee を使用する最大の目的は、クライアント向けに API を迅速にプロトタイピングして、特定の API の表示と動作の把握を可能とすることにあります。これにより、DueDil とそのパートナーや顧客は、バックエンド システムの構築に時間を取られることなく、分析情報から価値を生み出すことにより多くの時間を割くことができます。

また、Apigee によって、BigQuery、Google データポータル、Google Cloud Storage といった他の Google Cloud サービスとも、簡単に接続できるようになります。Apigee はシステムの中枢神経の役割を果たし、システムを接続してプロセスを自動化する機能だけでなく、パートナーと顧客による B.I.G. サービスの使用状況に関する分析情報と可視性を DueDil に提供します。

Cicero 氏はさらにこう付け加えています。「Apigee への移行はシームレスで、API 管理プロバイダを Apigee に切り替えたことを誰にも気づかれませんでした。それが最大のメリットであったのは間違いありません。」

API を活用して、セキュリティおよびガバナンスのポリシーを適用しながらセルフサービスを提供

今後に向けて DueDil は、Apigee を活用して、スタッフとクライアントにより多くの権限、可視性、機会を提供し、IT 部門に頼ったり長い承認プロセスを延々と待ったりすることなくセルフサービス方式でアプリを作成し編集できるようにする計画を立てています。API を利用して B.I.G. やその他の機能を会社全体でより多くのチームに公開することで、DueDil では、動きをさらに速めてイノベーション プロセスに関与する人材を増やすことが可能になるでしょう。Apigee API 管理機能を活用している DueDil は、Cloud Functions、Cloud Pub/Sub など、その他の Google Cloud プロダクトおよびサービスも詳しく調べて試してみる意向です。

Cicero 氏は次のように述べています。「最終的には、企業がデュー デリジェンスに取り組むやり方は、会社ごとに若干異なっています。DueDil にとっては、多様化したビジネスに対して構成可能かつ動的な環境を提供できる唯一の方法は、順応性のあるプラットフォームを使用するか否かにかかっています。Apigee により、DueDil はさまざまな企業のためにサービスを創造し提供するうえで必要となるアジリティを手に入れることができました。」

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-Google Cloud ビジネス アプリケーション プラットフォーム プロダクト担当責任者(ディレクター)Vikas Anand

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