コンテンツに移動
AI & 機械学習

Google Cloud が提供する AI 翻訳で公共サービスをもっと利用しやすく

2021年10月25日
https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/telecom.max-2600x2600.jpg
Google Cloud Japan Team

Google Cloud を試す

$300 分の無料クレジットと 20 以上の無料プロダクトがある Google Cloud で構築を始めよう

無料トライアル

※この記事はドイツ語のブログ に掲載されたものの抄訳です。

地方自治体の事務所に行くために準備を入念に行ったとしましょう。関連フォームに記入し、予約を取り、適切な連絡窓口を見つけました。しかし、どんなに万全に準備してもどうにもならないことがあります。それは、あなたと職員の話す言語が異なる言語であることです。

SF の世界では、これは問題にはなりません。スタートレックには万能翻訳機があります。ダグラス アダムスの小説『銀河ヒッチハイク ガイド』では、テレパシーを使うバベルフィッシュが登場し、皆が互いの言語を理解できるようにします。

そして Google Cloud は今、このような未来のビジョンを現実化しました。利用するのはテレパシーや SF ではなく、AI を活用した翻訳テクノロジーです。ほぼリアルタイムで行われるスマートな翻訳を利用した、新しい、よりアジャイルなコミュニケーション方法を構築しました。ウェビナー「Google Cloud の AI ベースの翻訳テクノロジーでイノベーションを推進して言語の壁を乗り越える方法」では、行政機関における多言語でのやり取りをこれまでになく簡単にする AI ソリューションを紹介します。Google が一般的なユースケース向けに作成したシンプルな翻訳アプリを紹介し、公務員の日常業務においてこのソリューションを利用して言語の壁を乗り越える方法を説明します。

AI を活用した均等な機会の創出

Google では 20 年以上にわたり、世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスして使えるようにするという使命を追い求めてきました。Google が作成をサポートしている世界では、言語の壁は過去のものになりつつあります。コミュニケーションに関する Google のビジョンでは、公平性と尊重が最重要視されます。そのため、Google の AI を活用したコミュニケーション テクノロジーは、現在言語の壁があるために不利な状況に陥っているユースケースに合わせてカスタマイズされています。これらのテクノロジーは、行政機関が簡単に統合できるよう、できる限りユーザー フレンドリーにしています。

モデルの最適化から AutoML を使用したマウス操作だけのデータ サイエンスまで、Google のフルマネージドのエンドツーエンドの AI プラットフォームは、どのような習熟度のユーザーにも適しています。これは次の 3 つの基本コンポーネントで構成されています。

  • ビルド済み API: Google が事前に構築して継続的に改良している API を使用して、トレーニング データを必要とせずにすぐに実施できます。これらは画像、動画、言語、会話、構造化データに利用できます。

  • AutoML を使用したカスタム AI: AutoML を使用すれば、コードをまったく記述せずに高度な AI モデルを開発できます。

  • コアツールを使用したエンドツーエンドの AI: 貴社のデベロッパーが Google のコアツールを使用して、ニーズに合わせて完全にカスタマイズした AI モデルを作成できます。Google では、適切なクラウド インフラストラクチャの選定からソリューションの実装まで、移行のあらゆる段階でお客様をサポートいたします。

スポットライト: クラウド テクノロジーとデータ保護

EU のデータ保護要件を満たすことは、Google と Google のお客様にとって最優先事項です。Google では、「お客様のデータの所有権はお客様にあり、他のだれのものでもない」ことを常に肝に銘じています。データは完全に保護され、保存中も転送中も暗号化されています。また、ISO 27018 や BSI C5:2020 などの国際規格や標準に従って、データ保護対策も定期的に監査しています。Google のセキュリティ モデルの詳細については、こちらをご覧ください。

直感的で安全な AI ソリューションの力を実例を挙げて示すために、ウェビナーでは、行政機関が Google のアプリケーションを使用して市民が好みの言語でコミュニケーションを取れるようにして、口頭や書面によるコミュニケーションでの障壁を取り除く方法について説明します。ウェビナーを実施するのは Google Cloud の公共部門セールス エンジニア Dominik Steiner で、「私にはバイリンガルで育った 2 人の子供がいるため、言語の壁の問題については十分に把握しています」と述べています。

政府機関での多国籍対応

言語の壁があるのは珍しいことではありません。この多国籍世界には複数の公用語があり、Google の AI を活用した翻訳テクノロジーは、ますます国際化する人々のニーズを満たすのに役立ちます。ライブデモでは、政府機関での多言語対応を順を追って説明します。このために、Google では Google Cloud の AI プラットフォームを使用して、口頭の音声を直接翻訳して複数の関係者間でのコミュニケーションを容易にする簡単なツールを構築しました。一部の行政機関では、これが法的要件になる可能性もあります。オンライン アクセス法に従って、たとえば EU 全体に適用される eIDAS 規則を遵守したトラスト サービスは、すべての EU 市民にとってわかりやすく利用しやすいものにする必要があります。

そのために、Google では App EngineCloud StorageCloud LoggingIdentity-Aware Proxy をベースとしたシンプルなアーキテクチャを使用しています。各リクエスト、つまり、指定された任意の言語での音声録音は、Identity-AwareProxy を介して App Engine に転送されます。それと同時に、音声録音は Cloud Storage に転送され、Cloud Logging を有効にして追跡できるようにします。次に、3 つの API、Speech-to-TextCloud TranslationText-to-Speech がそれぞれの役割を果たします。Speech-to-Text が音声録音をテキストに変換し、そのテキストが Cloud Translation によって任意の数の言語に翻訳され、そして音声に戻されます。この 3 つの API を組み合わせることで、すべての話者が好みの言語で相互にコミュニケーションを取れるようになります。

実際に、このソリューションにより任意の数の言語で会話が可能になり、会話を完全にカスタマイズできます。このテクノロジーは、行政、州、連邦政府の機関や移民局に特に役立ちます。アプリのユーザー インターフェースは企業のガイドラインに従って調整して、ウェブサイトや AI を利用したチャットや電話ボットなどのツールに統合できます。

ウェビナーにご登録いただくと、さまざまな興味深いウェビナーの記録、ホワイトペーパー、動画、記事、Google Cloud パートナーが提供する特典をご利用いただけるようになります。


- Google Cloud インフラストラクチャ モダナイゼーション担当セールス エンジニア Dominik Steiner
投稿先