Dialogflow CX でより迅速かつより正確にお客様に対応する

※この投稿は米国時間 2021 年 1 月 28 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

コンタクト センターのエージェントは、多くの企業にとって頼みの綱となっています。エージェントは自宅勤務中も最前線に立ち、収益を上げ、顧客に満足のいくサービスを提供しています。

コンタクト センターのリーダーは、Dialogflow CX で使用可能な Google Cloud AI の最新鋭の仮想エージェントを採用することで、生産性向上のために必要なツールを人間のエージェントに提供できます。この仮想エージェント技術の導入により、日常の電話対応は仮想エージェントに任せ、コンタクト センターのエージェントは最も優先すべき顧客への対応に力点を置いたり、適度な休憩を取ったりできるようになります。

本日は、Google Cloud の Contact Center AI ソリューションの一部である Dialogflow CX が一般提供となったことをお知らせいたします。Dialogflow CX には、最新鋭の仮想エージェント実現のための新しい機能群が備わっています。この新しい仮想エージェント技術は、どうすれば会話型 AI が複雑なユースケースとデベロッパー チームを最も良くサポートできるかについて、お客様から長年にわたりお話を聞いてきた成果として誕生しました。

Dialogflow CX は、トピックの切り替え、追加質問への対応、複数チャネルにまたがった作業をスムーズかつ正確に行うことで、人間のエージェントの介入を最小限に抑えることができます。Dialogflow CX は、カスタマー エクスペリエンス チームのチームワークを強化し、効率性を高めるため、大規模で複雑性の高い環境を有する企業向けに設計されました。

お客様が Dialogflow CX の機能のメリットを共有

Home Depot は、カスタマー ジャーニーの各段階で、住宅リフォームをより迅速かつ手軽に行えるようにすることを目指しています。

「Dialogflow CX のおかげで、複雑な会話を処理し、自動音声応答率を高めるのとともに、複数チャネルにわたってスムーズにお客様に対応できています」と Home Depot のコンタクト センター運営戦略部門長の Derrick Deravariere 氏は語りました。

オーストラリア最大の通信会社の一つである Optus は、Dialogflow を使用して、カスタマー サポート業務で使用する仮想エージェントを強化しています。

「Dialogflow CX の最新機能には、大いに感銘を受けています」と Optus の AI デジタル部門担当ディレクターの Kate Brodie 氏は語りました。「Dialogflow CX のビジュアル フロー ビルダーのおかげで、デベロッパーからデザイナーに至るまで、さまざまなスキルセットを簡単かつ直感的に利用できるため、今までより迅速に仮想エージェントの利用を拡大できています。高度な自然言語理解機能により、仮想エージェントがより有意義な会話を行えるよう進化しており、永続的にお客様との関係を維持しやすくなっています。」

以前は、コンタクト センターの上級管理者が、エージェントを減らして CSAT スコアを下げることになることを覚悟して運用効率向上に努めるか、コスト増を踏まえて顧客満足度の向上を図るためにエージェントを増やすかを選択する必要がありました。Google Cloud の CCAI は、運営効率と顧客ロイヤルティの向上に役立つ革新的なコンタクト センター ソリューションにより、この無意味な選択を解消します。

Dialogflow CX は、AI を活用した会話をビジネス目標達成の核心とする新しい機能を備えています。Dialogflow CX ビルド済みエージェントから、本運用までの時間を大幅に短縮できる高品質な仮想エージェントのライブラリにアクセスできます。お客様が「請求書の支払いについて聞きたい」や「注文書がまだ届いていないが、どうなっているのか」と質問してきたときも、ビルド済みエージェントがこれらの要望に正確、スムーズ、迅速に対応してくれます。

また、Dialogflow CX は、とりわけ以下の利点をもたらすよう、Google の革新的な自然言語理解（NLU）アルゴリズムを基盤として開発されています。

• 正確な意図検出により、実際の人間同士のやり取りと同様に、豊かで柔軟なやり取りを行えます。Dialogflow CX は、人間のエージェントにそれほど多くのエスカレーションを行わずに、会話のやり取りを適切に処理します。ソーシャル チャネル、ウェブサイト、モバイルアプリ、音声、テキストなどの複数チャネル機能により、お客様が bot を構築したら、同じ中核技術で bot をどこででも使用できます。

• 直感的なビジュアル フロー ビルダーにより、複雑な会話も簡単に構築、理解、管理できます。会話アーキテクト（希少なリソース）はより効率よく業務を行え、変化の激しい世の中でお客様のニーズに対応できるよう、会話設計を素早く見直すことができます。また、新しいプロダクトとプロモーションを Dialogflow CX の bot に素早く追加することもできます。会話アーキテクトは、Dialogflow CX Experiments を使用してテストを設定し、エンドユーザーへのサービス停止を招くことなく、どのようなやり取りが最も良い結果をもたらすかを検証できます。

• スケーラビリティの高いアーキテクチャにより、エージェントあたり 20 個の独立したフローと 40,000 個のインテントを処理できます。お客様は、ユーザーを指定されたパスに無理やり誘導したり、フローの切り替えに苦労したりする必要がなくなります。音声チャネルでサポートされている 20 以上の言語と、複数の言語に同じフローを使用できる機能により、瞬時に世界規模でサービスを拡大できます。

• エンタープライズ クラスのセキュリティとして、エンドツーエンドの暗号化機能を使用できるほか、公共インターネットを経由することなく Dialogflow CX をバックエンドの CRM と ERP システムに接続するネットワーク リンクである Virtual Private Cloud サービス（VPC-SC）が利用できます。お客様は、リージョン指定と顧客管理の暗号鍵の使用により、特定のリージョン内にデータを保存し、独自の暗号鍵でデータを暗号化することもできます。

IDC によると、「Google Cloud は、自社のソフトウェアをパブリック クラウドに直接公開するだけでなく、幅広いコンタクト センター ソフトウェアのベンダーと連携しています。Google Cloud は先日、Dialogflow の新バージョンである Dialogflow CX を発表しました。これは、Google が高度な chatbot システムと呼ぶシステムを企業が構築できるようにするもので、複雑な質問と回答の会話の流れを含む高度なやり取りに焦点を当てたサービスです。Dialogflow CX は、電話通信を念頭に置いて設計されており、企業全体でのデプロイメントに合わせて柔軟に規模を調整できます。また、Google は、市場で最も性能が良いと自負する合成音声生成技術にも大いに自信を持っており、そのことが、Verizon が仮想エージェント システムを提供するために Google Cloud との連携を選択した重要な理由となっています」（出典: IDC:Toward the AI-Powered Contact Center - 2020 年 12 月 - Doc # EUR147017320）。

グローバル CCAI パートナーが Dialogflow CX をサポート

CCAI、そして今では Dialogflow CX も、主要コンタクトセンター電話通信プロバイダによってサポートされており、多言語リージョン指定を含め、既存の電話通信インフラストラクチャとのスムーズな統合が可能となっています。Avaya は、超大規模コンタクト センターの展開について Dialogflow CX が大きな希望をもたらしてくれることを嬉しく思っています。

「Avaya の AI 統合は、『すべてを求めるお客様』のニーズを満たすように設計されていますが、Dialogflow CX は、会話型 AI 設計プラットフォームにおいて、特に複雑なエンタープライズ コンタクト センターに大きな飛躍をもたらします」と Avaya の技術パートナーおよびアライアンス部門バイス プレジデントの Eric Rossman 氏が語ります。Dialogflow CX は、Dialogflow の人間のような、直感的な対話機能を、これまでは人間のエージェントの助けが必要だった新しいセルフサービス型ユースケースにまで大幅に拡張し、人間のエージェントへの引き継ぎなどの高度な統合も実現できます。Avaya と Google は、お客様への各種対応をカスタマイズするための AI を共同で提供しており、企業がそのブランドにふさわしいサービスを再構築できるよう支援しています。」

Dialogflow CX に関するその他のリソース

詳細は、Dialogflow のウェブページをご覧ください。Dialogflow CX の無料トライアルをご希望の場合は、本日、$600 のクレジットを提供いたします。Dialogflow CX のビルド済みエージェントを使用して仮想エージェントを素早く構築およびデプロイする方法については、1 月 28 日午前 9 時（太平洋時間）に行った Google のライブ ウェブセミナーをご視聴ください。こちらより、ご登録ください。

-Dialogflow プロダクト マネージャー Shantanu Misra

-会話型 AI プロダクト主任 Antony Passemard