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AI & 機械学習

Arize AI、Google Cloud Marketplace でのリリースにより Google Cloud の使用量を 12 か月で 2 倍以上増加

2022年10月7日
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Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2022 年 9 月 29 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

この 10 年間で人工知能(AI)と機械学習(ML)モデルは目を見張るほどの発展を遂げました。AI によって今や、広告を配信する方法、医師から治療のアドバイスを受け取る方法、さらにはカスタマー サポートチームから支援を受ける方法にまで変革がもたらされています。AI が消費者の生活において大きな役割を果たすようになっている現状において、企業とそのデータ サイエンス チームにとって必要不可欠なのは、ML モデルのパフォーマンス上の問題を未然に洗い出し、迅速かつ正確にトラブルシューティングして解決するのに必要なテクノロジーを導入することです。

そこでご紹介したいのが、Arize AI です。

2020 年に創立されたスタートアップ Arize AI のミッションは、潜在的な ML モデルの問題を迅速かつシームレスに特定して修正できる本番環境対応のインフラストラクチャ プラットフォームを提供し、AI / ML を正しく利用できるよう、組織を支援することです。現在、Arize はプラットフォームを Google Cloud Marketplace でリリースしており、このプロダクトを世界中のユーザーが利用できるようにしています。また、テクノロジーや金融サービスなどさまざまな業界の大手企業をはじめとするお客様の間での同社のプロダクトに対する需要の増加に対応するため、Arize は過去 12 か月で Google Cloud の使用量を 2 倍以上増加させています。

Arize の ML オブザーバビリティ プラットフォームでは、機械学習エンジニアがデプロイ済みの AI の動作状況を観察して、AI が正常に動作しているかどうかを簡単に把握できるようになっています。このプラットフォームはオフラインの ML トレーニング データセットと検証データセットを、一元化された推論ストア内にある顧客のオンライン本番環境データに接続します。したがって、モデルの問題が浮上した際は、ML の実務担当者がトレーニング データセットと検証データセットを使って問題の原因を特定できます。Arize を使用することで、エンジニアはデータドリフトアルゴリズム バイアスなどの問題をすばやく特定し、予測に影響を与えるデータ整合性の問題に対処しながら、モデルの解釈可能性を徐々に向上させてパフォーマンスを最適化できます。

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多くの業界において企業の高速 AI 戦略が増えつつある中、Arize はプライマリ クラウド プロバイダとして Google Cloud を選びました。その理由は、Google Kubernetes Engine(GKE)のようなテクノロジーによって同社のクラウドファースト ビジネスを拡大できると考えたからです。2021 年 10 月以降、このプラットフォームに対する需要の増加に対応するために、同社の Google Cloud のインフラストラクチャとテクノロジーの使用量は飛躍的に増大しています。目下、Arize はクラウド内でビジネスを迅速に拡大すると同時にプラットフォームの革新的発展を継続的にお客様に届けるため、主に次の形で Google Cloud とのパートナーシップを強化しています。

第一に、Arize は現在このプラットフォームを Google Cloud Marketplace で利用できるようにして、世界中のお客様がこれにアクセスできるようにしています。Google Cloud の市場開拓に関する専門知識を活用すれば、大規模かつ迅速に収益増加を実現できると、Arize は考えています。さらに、このパートナーシップの拡大により、Arize の既存のお客様がオンプレミスの Arize インスタンスから Google Cloud の安全で高パフォーマンスのグローバル インフラストラクチャに移行する際のサポートも強化されることになります。しかも、Arize の導入を考えている Google Cloud のお客様にとっては、既存のクラウド環境にこのプラットフォームを直接デプロイできるため、ML のオブザーバビリティ機能をすぐに拡張できます。

第二に、Arize は GKE をさらに活用して、その使用範囲をデベロッパーがホストする本番環境とインフラストラクチャ サポートに広げています。GKE を使用すれば、組織は Google Cloud の柔軟で安全なインフラストラクチャをベースに、自動化されたフルマネージド コンテナ化アプリケーションをクラウド規模で実行できます。GKE がもたらすプラットフォームの弾力性により、Arize の IT チーム(小規模ながらも優れた能力を備えた集団)は需要に応じて簡単にサービスをスケールアップ / ダウンできます。また、Kubernetes の管理に煩わされることもないので、Arize デベロッパーへのサポートを強化できます。

Arize では GKE をデベロッパーのオンボーディング環境の一部としても使用しています。Arize デベロッパーは GKE 内で与えられた個人の名前空間で、Arize のフルスタックを使用して独自の Arize デプロイを実行できます。つまり、分離されたテスト環境内ですべての作業を行えるのです。会社のソフトウェアのテストおよびデプロイ基準とデベロッパーのオンボーディング プラクティスを統一させることで、Arize デベロッパーは新しく発展したプラットフォームの機能をより短時間で、より少ないバグでデプロイするために必要なスキルもテクノロジーも手に入れられます。このようにして、このスタートアップはデベロッパーの効率性を常に高く維持しています。さらに、GKE の信頼性の高い抽象化により、Arize はデベロッパー チームを拡大する際にも、ビジネスでソフトウェア デプロイをスケーリングする際にも機敏に対応できます。

Arize は本番環境のホスティング、デベロッパーのオンボーディング、アプリケーション データの管理に Google の安全なインフラストラクチャと GKE を活用しているだけなく、Cloud Storage でアプリケーション データをバックアップし、Google BigQuery で内部分析とバックオフィス サービスに対処するなど、Google Cloud の他のツールも活用しています。

AI によって企業の運営方法と顧客へのソリューションの提供方法が変革を遂げつつある中、Google Cloud はインフラストラクチャとクラウド テクノロジーによって Arize のような革新的なスタートアップの成長をサポートしています。その結果、こうしたスタートアップでは、ビジネスチームとデータ サイエンティスト チームが、そのビジネスと顧客のために精度の高い AI の成果を実現することが可能になっています。

こちらをクリックして、Google Cloud Marketplace 上の Arize の詳細をご確認ください。テクノロジー企業やスタートアップが Google Cloud を選ぶ理由については、こちらをご覧ください。


- Google Cloud、GKE プロダクト管理担当ディレクター Drew Bradstock
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