次世代のクラウド テクノロジーを担うキャリア構築のヒントと無料トレーニング

Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2023 年 2 月 24 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
クラウドは、IT を取り巻く環境を変え続けています。最近では、クラウド テクノロジーの出現により、新しい職種、職務、役割が多数誕生しています。クラウドコスト最適化エンジニア、ハイブリッド ネットワーク エンジニア、マルチクラウド スペシャリストといった肩書きを聞いたことはありませんか?これらの職種は、他の多くの職種と同様に、実際に存在しています。
これはパートナー様にとって、どのような意味があるのでしょうか?ここでは、次世代のクラウド コンピューティングに移行しながら成長を継続できる、持続可能な職務を構築するためのヒントをご紹介します。また、スキルアップの目標達成に役立つ、さまざまなトレーニングの機会もご紹介します。
クラウドが今後どのように進化するかをまず理解する
クラウドの現在の状況と、予想される今後 10 年間の方向性を理解することが重要です。これらを理解することで、クラウド分野でのキャリア構築を発展的に計画できます。
先日、このトピックについて Janakiram MSV 氏と深く話し合いました。Janakiram 氏によると、現在のクラウド環境には、コンピューティング、ストレージ、ネットワーキングという 3 つの構成要素があるとのことです。その上に、データベースやアプリケーション プラットフォーム サービスなどのレイヤがあります。
現在の職務の多くは、アプリケーションのモダナイズやワークロードの移行など、クラウドを最大限に活用するための活動に重点を置いています。しかし、これは時間とともに安定化し、ネイティブ クラウド アーキテクチャが標準となっていくでしょう。そこから、新たな職務のニーズが生まれます。
次世代クラウド コンピューティングの 4 つの主要な柱
クラウドが今後生み出すであろう実際の職務を見ていく前に、まず、次世代クラウド コンピューティングを特徴付けると Janakiram 氏が予見している 4 つの主要な柱を確認しましょう。


最新のコンピューティング - 現在のコンピューティングは、仮想マシンと仮想化を特徴としています。これからのコンピューティングは、コンテナ、Kubernetes、サーバーレスが特徴となるでしょう。つまり、連携して目的の機能を提供する、コンポーザビリティの高い、自律的で分離したアプリケーションが構築されるようになります。
多言語で記述されたデータベース エンジン - データベース エンジンは現在も将来も同じですが、クラウド全体をカバーし、複数のプロトコルに対応するようになるでしょう。その結果、データベースの見方が根本的に変わります。
AI / ML - これらによりインフラストラクチャの提供方法が大幅に変わり、クラウドはさらに経済的かつ効率的なものとなります。データの準備やその他の AI / ML タスクのためにインフラストラクチャを定義することが、新たな職務として必要とされるでしょう。
マルチクラウドとハイブリッド クラウド(別名スーパー クラウド) - クラウドを結合してデータセンターを構築し、マルチクラウド アーキテクチャとハイブリッド クラウド アーキテクチャのデータに類似するようにデータをコンピューティングします。ここでもまた、Kubernetes が中心となってこの処理を行っています。
登場が予想される新たな職務
クラウドの進化に伴い、必要とされる職務も上記の 4 つの柱に沿って進化していくでしょう。
現在でも、システム管理者、ネットワーク管理者、ストレージ管理者が、CloudOps や DevSecOps に関する役職や DevOps エンジニアへと肩書きを変えています。
DevOps の次の目的地はどこでしょう?今後、どのように広がっていくのでしょうか?私たちは以下のように予測しています。
クラウドネイティブ Ops - この職務は、Kubernetes クラスタのプロビジョニング方法、ワークロードとランタイムの保護方法、クラスタ インフラストラクチャに対するその他の機能を決定します。Kubernetes はクラウドだけでなく、ハイブリッド クラウド、さらにはエッジでも使用されます。
エッジ ネイティブ Ops - エッジは Kubernetes とコンテナを使用するようになります。飛行機や船から電車に車まで、エッジ アーキテクチャはあらゆる場所に存在します。交通機関だけではありません。レストランや病院など、複数の拠点を持つ多数のビジネスで使われています。そのため、エッジ インフラストラクチャの管理に特化したスペシャリストが重要になります。注: AI / ML もエッジ上に実装する必要があります。
AI / ML Ops - DataOps、ModelOps、MLOps にチームで取り組みます。データ サイエンティストはインフラストラクチャを管理する人を必要とします。この分野への参入はとても刺激的です。
マルチクラウド アーキテクト - 現在はクラウド ソリューション アーキテクトが主流ですが、今後は複数のクラウドに対象範囲が広がります。新たに誕生したこのマルチクラウド アーキテクトは、多数のクラウドから適切なクラウドを選択し、最善のソリューションを構築します。また、データセンターとパブリック クラウドをつなぐことができるハイブリッド クラウド スペシャリストも、高い需要が見込まれます。
スキルギャップを埋める
皆さんは現在、ご自身のキャリアにおいてこうしたトレンドにどう対応すればよいか、お悩みかもしれません。Google は最近、これらのスキルを身につけ、これらの仕事を楽にこなせるようになるための新しいツールをいくつかリリースしました。
マルチクラウド分野では、クラウドとオンプレミスにまたがるワークロードを分析、管理する Anthos をリリースしました。5 分間の Anthos 入門動画で概要をご確認ください。また、Google Cloud Fundamentals: Core Infrastructure という入門コースも用意されています。このコースから学習を始めることをおすすめします。このコースは、ハイブリッドおよびマルチクラウド学習プログラムの一部です。コースのリストについては、こちらをご覧ください。
AI / ML 分野では Vertex AI に注目してください。この専門分野に初めて携わる方が最初に使うのに適したツールであり、この分野ですでに上級者の方にとっては、パイプラインを構築し、本番環境への ML のデプロイをスケーリングするためのツールとなります。こちらの 90 分間のラボ(クレジットが必要です)に参加してカスタム TensorFlow Regressor モデルをトレーニング、デプロイし、お客様のライフタイム バリューを予測してみましょう。
AlloyDB は、最近リリースされた、フルマネージドの PostgreSQL 互換データベース サービスです。こちらの 4 分間の動画を視聴してアプリケーションを数百万のユーザーにスケーリングする方法を学び、90 分間のセルフペース ラボ(クレジットが必要です)で AlloyDB を使用した主要なタスクを実行してみてください。
そしてもうひとつ、とても重要なことがあります。コンテナと Kubernetes はインフラストラクチャの分野を制御する存在になるでしょう。これは、本番環境クラスタの管理に必要な新しい Linux です。Kubernetes はクラウド、エッジ、データセンターのための新しいオペレーティング システムです。ぜひ Kubernetes トレーニングを受講してください。Google Kubernetes Engine とさまざまなデプロイ アプローチについて学ぶことができる、おすすめの入門レベルのクエストはこちらです(クレジットが必要です)。
最初に取り組むべきトレーニング
始める準備はできましたか?Google Cloud Skills Boost は、Google Cloud トレーニングと認定資格取得に適したプラットフォームで、クラウド学習に役立つ複数のリソースが用意されています。ここでは、上述のトレンドと職務に基づいたおすすめのトレーニング セッションをいくつかご紹介します。
以下の*無料*の入門ラボをチェックして、皆さんの道を切り拓いてください。これらはハンズオン形式で、それぞれ 30~45 分で完了します。
以下はクレジットが必要ではありますが、ご説明したクラウドのトレンドに特化したクエストです。
Intro to ML: Language Processing - 入門、4 時間
Baseline: Data, ML, AI - 入門、5 時間
DevOps Essentials - 入門、6 時間
Manage Kubernetes in Google Cloud - 中級、5 時間
職務ベースの学習プログラムは、厳選されたオンデマンドのコース、ラボ、スキルバッジのコレクションを通じて、Google Cloud テクノロジーを使って現実の世界で実践的な経験を積めるように設計されています。マルチ / ハイブリッド クラウド、AI / ML、エッジなどの分野で、今後 10 年間で重要になると思われる職務に対応できるよう支援します。ご自身のニーズに応じて、修了までにかかる時間はさまざまです。
Google Cloud 認定資格を取得する準備はできていますか?これは時間のかかる取り組みですが、クラウド関連の職務における皆さんの市場性が大幅に高まります。こちらで、Google Cloud 認定資格試験の準備に役立つコースをご確認ください。これらの準備コースは*無料*で受講できます。また、Google Cloud 認定資格のサイトでは、各認定資格の準備に役立つその他のリソースもご紹介しています。
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