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サステナビリティ

Google が導入したクリーン エネルギーのよりスマートな購入方法、1.5 ギガワットを達成し新しいスタンダードに

2024年4月2日
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Google Cloud Japan Team

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※この投稿は米国時間 2024 年 3 月 28 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

気候変動のタイムリミットは刻々と迫ってきており、カーボンフリー エネルギーへの移行を地球規模で迅速に進める必要があります。電力網の脱炭素化を世界中で加速させるため、Google は昨年、業界でビジネスを行う効率的でスマートな方法を導入しました。Google はクリーン エネルギーの購入と販売をより効率的に行うことを目標に LevelTen と共同開発を行いました。

現在、その目標はすでに現実となりつつあります。新しいアプローチを市場に導入してから 1 年以内に、Google は北米およびヨーロッパで 1.5 ギガワットGW)を超えるクリーン エネルギー容量の電力購入契約(PPA)を締結し、Google が運営するすべての送電網において 24/7 カーボンフリー電力CFE)で継続的に稼働するという 2030 年の目標に近づきました。

ここでは、1.5 GW のマイルストーンに貢献した最近の PPA 2 件についてと、新しいアプローチにより、現在の市場において簡単かつ透明性、信頼性、効率性の高い契約がどのように可能になったかを見ていきます。

米国中西部のデジタル需要に対応するクリーン エネルギー

最初の取引は、Cubico Sustainable Investments による 100 メガワット(MW)の太陽光エネルギーの PPA であり、アイオワ州カウンシル ブラフスにあるデータセンターにおける CFE 目標の達成に貢献しました。LevelTen と市場によるフィードバックを参考に開発された、リスクバランスの取れた PPA テンプレートに基づき、Google は契約の一般条項について Cubico とすぐに合意に達しました。LevelTen のクリックスルー UI は、プロジェクト固有の条件を最終決定するのに役立ち、数か月ではなく数週間以内に最終合意に達することができました。

アイオワ州における事業では、2020 年、2021 年、2022 年の時間ベースの測定によると、少なくとも 90% CFE を達成しました。Google の既存の風力ポートフォリオを補完する発電プロファイルを備えた Cubico 太陽光発電プロジェクトのように、より多くのカーボンフリー エネルギーを電力網にすばやく送り込めるため、最終的には、プロダクトやサービスの需要に応えるために規模を拡大した場合でも、アイオワ州において CFE を高いレベルに維持することにつながります。

オランダにおける(ほぼ)光の速さでの調達

Google は、オランダで開発中の 4 つの太陽光発電所で生産されるクリーン エネルギーの一部を取引するため、Kronos Solar EDPR と長期的な PPA を締結し、年間 49 GWh を超えるクリーン エネルギー生産における提携を開始しました。この太陽光エネルギーは、オランダにおける Google ニアショアおよびオフショア風力発電への投資、さらには米国の EDP Renewables North AmericaEDPR NAとの既存のパートナーシップを補完するものとなります。

これらの PPA に関係していたのは以前からのパートナーや地理的市場ではあったものの、従来型の調達慣行では依然として解決に時間のかかる問題が発生していたため、迅速な契約アプローチにより、その問題を回避することができました。Google は、提案依頼書(RFP)の締め切りから数日以内にすばやくプロジェクトの選択に移り、Kronos Solar EDPR と協力してわずか 2 週間後には署名準備の整った PPA を用意できました。

RFP の提示から契約締結までにかかった日数はわずか 82 日でした。クリーン エネルギー調達の世界では、これはワープ ファクター 10 並みのかなりのスピードです。

効率的なエンドツーエンドの取引プロセスは、Google 24/7 CFE という独自の目標に近づくための後押しとなっただけでなく、Kronos Solar EDPR が太陽光発電所の開発に資金を投入するために必要な保証を得て、早期に費用を確定するうえでも役立ちました。また、PPA 自体の交渉に費やす時間が短縮されたため、両社のリソースが解放され、より困難な問題(相互接続キューの不確実性に対処するソリューションを見い出すなど)に集中できるようになりました。

新たな標準に向けた飛躍

スピードアップしたアプローチによる 1.5 GW の達成は重要なマイルストーンですが、これは始まりにすぎません。ビジネスのこの新しい形は、Google の風力発電および太陽光発電 PPA の標準となりました。現在 Google は、他の種類のカーボンフリー エネルギーの生産および貯蔵を契約する方法を模索しています。

LevelTen LevelTen Energy’s Accelerated Process™LEAP)と呼ばれるこのアプローチは、北米およびヨーロッパのあらゆる規模のクリーン エネルギー購入者が利用できるようになりました。他の組織も加わることを期待しています。よりスマートに、より緊急性を持って協力し合えば、カーボンフリーの未来は手の届くところに近づくでしょう。

このアプローチの仕組みについて詳しくは、動画をご覧ください。

 

-データセンター エネルギー部門グローバル責任者 Amanda Peterson Corio
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