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サステナビリティ

気候変動イノベーション チャレンジのお知らせ - 最先端の地球科学研究を援助

2022年4月27日
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Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2022 年 4 月 18 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

Google は、気候変動のような重大で緊急性の高い問題を解決する際には、コラボレーションによりさらに大きな成果を得られると考えています。ドイツの養蜂家からロサンゼルスの都市林管理者まで、世界的な気候変動の影響を軽減し、その影響に対するコミュニティのレジリエンスを高める取り組みを行っている非営利団体、科学者、組織をサポートしています。

その一環として、気候変動レジリエンスへの理解を深め、緊急性のある気候変動問題に対応する有望な解決策を前進させるために Google Cloud リサーチ クレジットを提供する、気候変動イノベーション チャレンジを開始することをお知らせいたします。この発表ができることをうれしく思います。気候変動による避けられない影響や、それによって変わるであろう私たちの生活、サプライ チェーン、ビジネスに対し、よりスマートに対応していく必要があります。サステナビリティはビジネス クリティカルなテーマです。業界の変革を促進し、ネットゼロの世界を実現するには、インテリジェントな技術、リーダーシップ、コラボレーションが必要です。

困難な気候の課題を解決するのに必要なイノベーションとスケールは、テクノロジーから生まれます。Google Cloud では、さまざまな業界のお客様とともに気候変動レジリエンスの向上に取り組み、気候変動との闘いにおける主要な課題の解決を支援するためにクラウドのテクノロジーを適用しています。気候変動への対応を加速する方法をより深く理解するための、新たな研究やイノベーションを開発する鍵となるのは、非営利団体、科学者、組織です。

この新しいプログラムを通して、高等教育機関や非営利の研究機関に所属する個人の環境問題研究者は最大 10 万米ドル分の Google Cloud クレジットを申し込めます。Google Earth Engine(EE)から Google 一般公開データセットまで、Google の最新のデータ分析と人工知能(AI)クラウド サービスを活用して、プロジェクト(アメリカ海洋大気庁(NOAA)が実施しているような内容のもの)を推進できます。Google は自然保護、農業、二酸化炭素削減に取り組む団体の専門的な知識を持つパートナーの協力を得て、提案内容を評価し、参加者を選抜しています。最初のパートナーは、アメリカ国立科学財団(NSF)の AI Institute for Research on Trustworthy AI in Weather, Climate, and Coastal Oceanography(AI2ES)です。Google Cloud クレジットのほか、研究者に技術トレーニングや指導も提供して、プロジェクトが円滑にスタートできるよう Google が支援します。

アイデアからインサイト、インパクトヘ

2021 年には、47 か国の 500 の大学の研究者が Google Cloud 研究クレジットを受け取りました。Google Cloud リサーチ イノベーター プログラムを通じて資金提供を受けた組織もあります。このプログラムでは、世界中の科学者のコホートによるコラボレーションを促進し、専門職としての就業機会や技術的な専門知識を提供します。以下に、Google Cloud を使用して気候研究を進めているリサーチ イノベーターの一部をご紹介します。

  • カリフォルニア工科大学 の Tapio Schneider 氏とそのチームは、Climate Machine を構築しました。これは、次世代のオープンソースの地球システムモデルで、従来よりも大量な地球と大気のデータを統合するものです。

  • UCLA の Bo Zhou 氏は EE をリモート センサー モデリングに使用し、土地管理局による環境保護に関する意思決定を支援しています。

  • ニューイングランド大学の James Brinkhoff 氏は、EE のデータを使用して農業の収穫量モデリングや水利用についての時空間分析を実施しています。

  • カナダ天然資源省(NRCan)の Richard Fernandes 氏は、EE の衛星データを使用して植生の状態評価とマッピングを行う LEAF ツールボックスを開発しています。

  • トロント大学の Yuhong He 氏は、EE をリモート センシング、機械学習、エコシステム モデリングに活用して、自然および管理されているエコシステムに起こっている変化をマッピングしています。

  • UCLA の Henry Houskeeper 氏は EE の衛星画像に機械学習を適用して、藻場を自動的に検出しています。

  • ハワイ大学マノア校の Jonghyun Lee 氏は、水資源の数値モデリングに Google Colab を使用しています。

  • ダブリン工科大学の Santos Fernández Noguerol 氏は、関数を実行して政府機関から気象データを収集し、自動的に Google Cloud Storage バケットに保存して将来的な空間分析に使用しています。

  • コロラド大学デンバー校の Farnoush Banaei-Kashani 氏は、インテリジェントな交通システムと地球科学のアプリケーションを使用してデータ サイエンス プロジェクトを実施しています。

気候変動イノベーション チャレンジへの参加を希望される場合は、こちらをクリックして、提案の 1 行目に「Climate Innovation Challenge」と入力してください。他の対象分野、パートナーシップ、参加者については随時発表します。Google Cloud のサステナビリティについて詳しくは、こちらをご覧ください。


- Google Cloud グローバル サステナビリティ担当マネージング ディレクター Justin Keeble
- グローバル公共部門ソリューションおよび政府事業責任者 Emma Fish
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