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スタートアップ & SMB

Visby のビジョンと専門知識で、3D の世界をさらに鮮やかに

2021年11月9日
Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2021 年 10 月 28 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

アプリに載っている写真とは違う商品が届いたり、ウェブサイトに掲載されていた家の写真が実際とはかけ離れていたりした経験をお持ちの方は、オンライン上の画像が誤解を招く可能性があることをご存じでしょう。人間は視覚的な生き物ですから、平面的な 2D 画像ではすべてを語ることはできません。私たちは、実際に動くものから多くの視覚情報を得ているのです。Visby を使えば、その臨場感をデジタルで簡単に伝えられます。

物理学と神経科学を学んだ私は、ライト フィールド テクノロジーを応用して 3D ホログラフィック画像を作成すれば、没入感のあるよりよいデジタル エクスペリエンスを実現できると考えました。Visby のチームは、空間コンピューティングやコンピュータ ビジョンのアプリケーションのために、スマートフォンからでもリアルな没入型画像や動画を生成して提供する新しいイメージング エンジンを開発し、現在も改良を続けています。現実世界をメタバースにキャプチャして再生するテクノロジーを構築し、実際の世界と仮想世界のギャップを埋めています。

Visby の動的ホログラムは、従来の画像や 3D グラフィック レンダリングでは不可能な方法で光や質感を捉え、ショッピング、エンターテインメント、コラボレーション、教育、さらには医療においても、まるで目の前にあるかのような 360 度のインタラクティブなエクスペリエンスを実現します。このテクノロジーを使うと、画像はまったく新しい命を吹き込まれ、ものや風景がすぐそこにあるのだということを表現します。これはスクリーン上の静止画よりも説得力があり、さらに多くの情報を伝えることができます。

Visby のテクノロジーは、AR(拡張現実)、VR(バーチャル リアリティ)、XR(エクステンデッド リアリティ)の各デバイスを支えています。ヘッドセット、ハンドセット、ホログラフィック ディスプレイ、インタラクティブ アプリケーション向けに、映画のような多視点のコンテンツを制作します。当社のホログラフィック テクノロジーは、写真認証やタイムスタンプのようなコンピュータ ビジョン サービスにも応用でき、マーケット プレイスや評価などのビジネスにおいて、ユーザーが投稿した画像の信頼性の向上にも役立ちます。

この複雑なテクノロジーは、膨大な量のデータと演算能力を必要とします。3 年前、私たちは Google for Startups と協力して、自身のテクノロジーを実行可能なプロダクトの段階までスケールアップしました。その過程で、たくさんの非常に有用な技術ガイダンスを受けることができました。

最適なテクノロジーを活用し、目標を達成

Google for Startups と協力し、Google Cloud を標準採用することで、DevOps の能力を効率的にスケーリングし、時間とコストを節約しながら、あらゆる業界および規模の企業にホログラフィック テクノロジーを提供することに集中できました。Google for Startups との心強い連携により、Google Cloud ソリューションのクレジットに簡単にアクセスでき、Google Cloud の強力なパートナーシップ ネットワークを利用できました。Google Cloud 上で新しいサービスを開発し、ビジネスを成長させるために、今後もこれらのサポートを活用していきたいと思います。

当社の大規模なデータ コンピューティングと動画処理オペレーションの基盤として、Google Kubernetes Engine(GKE)と Compute Engine が利用されています。当社にとって、新しいプロダクトの機能にインフラストラクチャを迅速に適応させ、部門間でツールを同期し、サイロ化したチーム間でコミュニケーションを図り、社内プロセスをより効率化することは不可欠です。

GKE を使うと、サービス、システムツール、ランタイムを、プラットフォームを問わず確実にポリシーが適用される管理しやすいコンテナ内で効率的に整理できます。その結果、新しいサービスの開発、テスト、複製、デプロイをより早く安全に行えるようになりました。こうした新しいサービスは、Compute Engine 上で素早く稼働させ、簡単にユーザーの元に届けることができます。

他にも重要なのは、Google Cloud により、一元化された画像処理が容易にスケーリングできるようになったことです。このプラットフォームは、複数のアプリケーションを一度に処理する時間を短縮し、プロジェクト全体の完了を早めます。つまり、小規模なチームが小さなタスクをまとめ、より大きなタスクをサポートするために素早くスケーリングできるということです。Google for Startups と提携し、Google Cloud を標準採用することで、フルマネージドの環境が実現できました。これにより、あらゆる規模のテクノロジー開発チームが直面する大きな課題である、IT のオーバーヘッド、構成、管理に関する心配をする必要がなくなりました。

私たちの描くビジョンを現実に

当社は、3D ホログラフィック画像について、素晴らしいパフォーマンスを実現することができました。Google Cloud を使うことで、データの処理や動画のレンダリングが 100 倍高速化できました。  コンピューティングが速くなれば、イテレーションも速くなり、エンジニアリングがより効率的になります。より迅速なソリューションのテスト、トラブルシューティング、問題の解決が可能になることで、チームはさらに高性能なサービスをお客様に提供できます。また、ネットワーク コンピューティングの利用により、低スペックで低電力のモバイル デバイスでも、リアルタイムでホログラフィックのレンダリングと再生が可能になりました。

さらに付加価値をもたらしてくれる Google Cloud パートナー、SADA との連携により、さらに多くの恩恵を受けています。SADA のサービスチームは、当社の中核技術以外の部分でのデプロイと開発や、必要に応じたより多くのデベロッパーへのアクセスの提供に不可欠な存在です。SADA は、テクニカル サポートにおける、非常に信頼のおけるソースです。当社の過去の使用パターンと長期的な技術的ロードマップの両方を熟知しています。SADA との連携により、結果的に数十万ドルのコンピューティング コストを削減することができました。

Google for Startups や Google Cloud との継続的なコラボレーションを通して、エンターテインメント、小売、建設、医療などさまざまな業界のニーズに対し、当社のホログラフィック テクノロジーで応える大きなチャンスが到来すると考えています。

私たち Visby がハイエンドの没入型イメージングを新たに作り上げる素晴らしい方法をご紹介します。インターネット上でさらに現実世界をリアルにお届けできるようになると、リモート インタラクションやトランザクションは、より「IRL(現実世界)」に近づきます。これは、あらゆる業界、特にマーケティングやエンターテインメントといった視覚情報に基づいたコミュニケーションが重要である業界にとっては大きな可能性を秘めたものといえます。  

ホログラフィック イメージングのような先進技術は、最初は特殊なものと思われがちですが、やがてコンピューティングやコミュニケーションと融合し、織り込まれ、切り離しては考えられなくなります。来るべき未来にワクワクしています。

Google Cloud がスタートアップにどのように役立つかをもっと知りたい方は、こちらのスタートアップ プログラムの申し込みページでプログラムの詳細を確認し、コミュニケーションに登録することで、コミュニティ活動、デジタル イベント、スペシャル オファーなどの情報をご覧になれます。


- Visby 創業者兼 CEO、Kris Chaisanguanthum 博士
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