動画の需要増加に対しデベロッパー重視のサービスで応じる Mux の手法

※この投稿は米国時間 2022 年 3 月 4 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

近年、コンテンツ制作者、デバイス、プラットフォームの多様化が飛躍的に進み、動画は現在の IP トラフィックの大部分を占める主要オンライン メディアになっています。

Google Cloud を基盤とする動画インフラストラクチャ プラットフォーム Mux の CEO である Jon Dahl 氏は、インターネットの未来の原型として、動画を次のように位置付けています。「人は第一に眠り、第二に働き、第三に動画を見ます。それ以外はすべて第四のカテゴリと言っていいでしょう。

動画は、高い帯域幅を使うコミュニケーションの一つにすぎません。動画なら 10 秒間で、画像やテキスト、その他諸々の方法よりも多くのことを伝えられます。」

しかし、動画が普及した現在においても、デベロッパーにとって扱いにくいものであることは変わりません。

「画像の場合は、画像をオンラインに乗せるだけです。難しいことはありません」と Dahl 氏。対照的に、動画は複雑なソフトウェアを必要とします。「動画には優れた配信機能が必要で、単一の CDN（コンテンツ デリバリー ネットワーク）だけでなく、複数の CDN の組み合わせが必要となることもあります。高いコンピュータ処理能力、大量の動画処理、動画のエンコーディングなども必要です」。

企業にとって必要なのは、高い費用をかけてこうした複雑性すべてに自ら立ち向かうことではなく、「すべての難題をデベロッパーが使える一つの API 呼び出しに変換する」ソリューションです。デベロッパーの環境を簡素化することはイノベーションを実現するうえで不可欠であり、これは Mux がGoogle Cloud の耐障害性の高いインフラストラクチャとデベロッパー重視のサービスを利用する理由の一つである、と Dahl 氏は話します。

パンデミックが続く中、簡素化は特に急務となっていました。長い期間、対面で行うイベントに参加することも、授業への出席もできない状況が続く中、コンテンツ所有者は、スポーツ、教育、コンサート、映画やドラマなど、あらゆるコンテンツをオンラインで放送する必要性に迫られていました。Mux の顧客の中には、数日で新しいプラットフォームを立ち上げた例もあります。複雑さから解放され、シンプルなコンテンツ配信から、コンテンツ制作者がライブでオンラインの視聴者と直接交流するといった、より革新的でインタラクティブなモデルまで、さまざまな選択肢が提供されているからです。

Mux のデベロッパー重視のアプローチは、動画であれ、その他の分野であれ、顧客の期待に応えていくことを目指す組織の手本となるものです。Dahl 氏は次のように話します。「いま世界では、ソフトウェア デベロッパーが根本的に不足しています。ソフトウェアに対する需要が、それを開発できるデベロッパーの数を上回っている状況です。そのため、特に重要なものの開発にデベロッパーが注力できるようにする方法を見つけることが本当に重要です」。

Dahl 氏の見解について詳しくは、以下の動画をご覧になるか、Mux と Google Cloud の連携に関する詳細をご確認ください。組織が動画を簡単に活用するための Google Cloud サポートについては、メディアとエンターテイメント業界のための Google Cloud で詳説しています。また、Google がどのように Mux のような企業のデベロッパーによる革新的ビジネスの構築を支援しているか、詳細は、スタートアップとテクノロジー企業のための Google Cloudをご覧ください。

- Google Cloud コンテンツおよび編集担当編集長