学内での授業や活動の再開に向けて Google Cloud を活用する学校の取り組み
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2021 年 4 月 13 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
学校や教育機関は、いずれ多くの対面授業を再開できると考え、学生が学内に戻ってくることを待ち望んでいます。その一方で、安全に再開することは非常に難しい問題であり、寮、食事、運動などのサービスを提供できるかどうかも定かでないという現実も認識しています。また、従来の授業や指導にとどまらず、学内における多くの活動、行事、コミュニティの安全性についても計画する必要があります。McKinsey の調査では、コーネル大学の平均的な学生の場合、1 週間の接触人数は平均 500 人と報告されています。
大学が完全に機能するためには、学生や教職員の健康と安全を最優先に考えて学内での活動を再開できるテクノロジーが必要です。ここでは、学内での活動を再開するために始められた取り組みをいくつかご紹介します。
幅広いコミュニケーションとコラボレーションの継続
ブラウン大学では、学生は Google Workspace for Education を使用して仲間や教授と連絡を取り合うことで、互いにつながり合い、より組織的に学習を進めることができます。Google ドキュメントのような生産性を向上させるアプリや、ドライブなどのコラボレーション ソリューションのおかげで、学生はブラウン大学に期待している世界的に評価の高い教育を受けられます。また、Google Workspace のコラボレーション ツールや直感的な暗号化サービスを利用する個人的な通信は、Virtru によって確実に保護されているので、ユーザーは安全にサービスを利用できます。
長年にわたって Google Workspace を利用しているラファイエット大学は、時間、サポート、費用面において大幅な削減を実現しています。これにより、スタッフは本来の仕事により多くの時間を充てることができるようになりました。このことは、大学の強みにもなり、教職員の安定した確保にも役立っています。ラファイエット大学のデジタル インフラストラクチャ担当ディレクターである Bill Thompson 氏は、次のように述べています。「Google Workspace for Education Plus を使用することで、オンプレミスでのサービスの実行に必要な物理リソースをデプロイすることに頭を悩ませずに、学校運営の他の優先事項にリソースを振り分けることができるようになると期待しています。」
オンライン アクセスを向上させて学生の学びの意欲を高める
仮想デスクトップ インスタンスは、一貫した高品質な学習体験を学生に提供します。しかも、学生はあらゆるデバイスからアクセスできます。ミネソタ州最大の K12 学区の一つであるアノーカヘネピン学区では、在籍している約 38,000 人の生徒向けに Adobe などのプログラムへのアクセスを Chromebook で提供しています。アノーカヘネピン学区の技術および情報の最高責任者である Joel VerDuin 氏は、次のように述べています。「これは、CARES 法の資金を活用して、遠隔学習を受ける学生のユニークなニーズに応えるための、またとない機会でした。これらのアプリケーションを仮想的に提供することで、生徒は教室で使用していたものと同じアプリケーションで同じカリキュラムを継続して受けることができます。」
Google Cloud は Unizin Data Platform(UDP)の機能を拡張して、教育機関が各学生の全体像を把握できるようにしました。UDP により、教育機関は動画管理ツール、監督ツール、評価プラットフォームなどの学習管理システムや生徒情報システムのデータを共有し、分析できるようになります。つまり、より効果的で魅力的な体験を学生に提供したり、問題が生じたときに取るべき手段を調べたりするのに学習データを使用できます。
学生、教職員の心身の健康を優先する
大学は Google Cloud のデータ分析ツールを使用して、新型コロナウイルスに関連すると思われるケースを特定し、健康と安全に関する重要な情報を共有できます。ライス大学は、接触確認や運営に関する意思決定のために BigQuery と Looker を利用しています。これにより、米国の高ランク大学であり、7,000 人以上の学生と 700 人近い専任の教職員を擁するライス大学は、2020 年秋学期に学内での学習を継続することができました。
教育機関の迅速な対応には驚かされます。ハイブリッド授業はなんらかの形で残ると思われますが、学校は、誰もが以前の形態に安全に戻れる方法も提供しています。ワシントン大学セントルイス校において、仮想エージェント、接触確認、Google Cloud のエンドツーエンドのワクチン管理プラットフォームを活用し、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の状況と連動して学内の活動を調整するソリューションについては、オンデマンドのウェビナー、Campus Reopening Solutions for Higher Education(高等教育機関向けの学内での活動を再開するためのソリューション)で詳しく説明しています。
-Google Cloud 高等教育および研究担当戦略ビジネス エグゼクティブ Jesus Trujillo Gomez