Google Cloud Next '23: 公共部門のイノベーション
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2023 年 9 月 28 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
最新のテクノロジーとお客様の成功事例を世界に紹介する Google Cloud Next において、関係者をサポートするための革新的な取り組みについて公共部門の組織から共有がありました。サンフランシスコのモスコーニ センターでは、政府職員、州および地方公務員、教育機関、データ セキュリティ アナリスト、最高情報セキュリティ責任者(CISO)の方々が Google Cloud の CEO である Thomas Kurian の基調講演に参加しました。そこでは、生成 AI がすでに私たちの日常生活をどのように変革しているかについて語られました。また、生成 AI が運転免許証の更新のあらゆる段階(政府ウェブサイトのマニュアルの要約から現地の陸運局での予約に至るまで)でどのようにユーザーをサポートできるかについても説明がありました。3 日間にわたり、Google は 161 件の新プロダクト、お客様、パートナー様に関する発表を行いました。これには、AI が生成したコンテンツを自動的に検出してラベルを付けることができる電子透かしのロールアウトが含まれます。参加者は互いにつながり、何百もの潜在的なパートナー組織と対話し、生成 AI がインフラストラクチャのモダナイズとミッションの推進にどのように役立つかを学びました。
Innovators Hive では、参加者は個別のヘルプ セッションに登録して Google Cloud の最新ツールについて学び、デジタルバッジと証明書を取得して仕事のスキルをレベルアップしました。ブレイクアウト セッションと技術デモでは、Google Cloud のお客様が、政府の現在の環境に合わせた柔軟なスケールを備え、オープンソース標準に基づいて構築された、エアギャップのあるプライベート クラウド ソリューション Google Distributed Cloud Hosted(GDCH)などの高度なクラウド テクノロジーを使用したデジタル トランスフォーメーションのストーリーをご紹介くださいました。
盛況に終わった週より、公共部門のハイライトをいくつかご紹介します。
- Supercharging the Public Sector with AI(AI で公共部門を大幅に強化する)では、ハワイ運輸省(DOT)、国防総省のデジタル AI 主任局(CDAO)、カリフォルニア州政府運営局のパネリストが、効率を最適化し、ミッションの成果を向上させるために AI をどのように活用しているかについて議論しました。Google Cloud 上の Climate Insights プラットフォームの助けを借りて、ハワイ州運輸局は水位を追跡し、落石パターンを分析して潜在的な脆弱性を特定し、メンテナンス作業に優先順位を付け、将来に向けた事前計画を立てることができています。カリフォルニア州政府運営局は、公共サービスへのアクセスを民主化できるよう 150 の部署を支援するパイロット プログラムの後援役を務めています。CDAO は最近、タスクフォース リマを立ち上げ、戦闘、ビジネス、健康、レディネス、政策などの分野での活動を強化しています。
- Trusted Cloud for the Public Sector(公共部門のための信頼性の高いクラウド)セッションでは、カリフォルニア州のデータ イノベーション局とサイバーセキュリティ トレーニング企業 Cybrary からパネリストが登壇し、公共部門が直面しているスキルギャップに焦点を当てました。カリフォルニア州は、サービス提供を改善し、職員に次のレベルのスキルを習得させるための内部プロジェクトを試験的に導入するためにデータ イノベーション基金を創設しました。Cybrary は AI を利用して、過大な負担を抱えているセキュリティ アナリストを支援し、データの脅威を選別、評価、分析できるようにしています。
- 「Mind the Air Gap(エアギャップに注意)」では、米国の Joint Warfighting Cloud Capability(JWCC)と欧州の Subsidiaries Benelux のパネリストが、クラウド内の規模、速度、ストレージの利点をすべて活用しながら、機密データの安全性と非公開性を維持するために GDCH をどのように使用しているかについて説明しました。JWCC は、AI をデータから導き出された分析情報を効率的に活用する方法とみなしています。Subsidiaries Benelux は、GDCH の柔軟性を活用し、デジタル主権に必要なきめ細かな制御で地域のデータを管理することを計画しています。
- Achieve Digital Sovereignty with Google Workspace(Google Workspace を活用してデジタル主権を確立する)では、Verizon、Pricewaterhouse Coopers(PwC)、米国一般調達局(GSA)のパネリストが、GDCH と生成 AI を業務上の主要な課題の解決にどのように役立てられるかについて話しました。PwC は世界 152 か国のさまざまな企業で事業を展開しており、幅広い規制環境と顧客のセキュリティ ニーズに対応できるインフラストラクチャを必要としています。GSA は米国政府の業務を管理しており、政府機関として初めてメールをクラウドに移行したり、生成 AI を使用して在宅勤務の職員向けに会議メモを作成したりするなど、テクノロジー変革を先導したいと考えています。Verizon は、生成 AI によりワークロードとスキルアップを自動化し、採用と定着率を改善することで従業員をサポートできると考えています。
- 州政府および地方自治体がどのように AI を活用して市民へのサービスを向上させているかを紹介する How State and Local Governments Are Using AI to Better Serve Their Citizens では、ミネソタ州の公安局とカリフォルニア州のデータ イノベーション局の代表者が登壇し、政府および自治体の中核的ミッションのサポートに AI がどのように役立つかについて説明しました。ミネソタ州は、市民が各自の母国語で陸運局と対話できるようにオンライン バーチャル アスタントを開発しました。このサービスはすでにモン語、ソマリ語、スペイン語で提供されており、さらに多くの言語と方言が実装される予定です。カリフォルニア州のデータ イノベーション局は、住民の日常生活に最も影響を与えるサービスの変更に最新のデータ分析を応用するためのさまざまなアクセラレータに資金を拠出しています。
Google Cloud Next '23 で録画されたすべてのセッションをオンデマンドでご覧いただけます。Next のさまざまなセッションを視聴するには、こちらをクリックしてください。Google Cloud が、連邦政府、州政府、地方自治体、および政府機関のミッション達成にどのように役立つかについて詳しくは、10 月 17 日にワシントン DC で開催される Google Public Sector Forum にお申し込みください。公共部門における AI とセキュリティの接点へのアプローチ方法について、政府高官や Google のエキスパートが見解を示します。
-Google Cloud、公共部門担当マーケティング ディレクター Katharyn White