コンテンツに移動
Public Sector

Google と NASA が宇宙での医療に AI を活用するテストを実施

2025年8月12日
https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/GettyImages-1353874144.max-2600x2600.jpg
Jim Kelly

Vice President, Federal Sales, Google Public Sector

Google Public Sector Newsletter

Essential public sector updates with Google Cloud insights.

Subscribe

※この投稿は米国時間 2025 年 8 月 8 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

NASA は、再度の月面着陸を目指すアルテミス計画を皮切りに、有人宇宙飛行の新時代に乗り出しています。そこで、クルーの健康とウェルネスを向上させるための準備が進められています。これには、医師が乗船していない場合や地球とのリアルタイム通信が制限されている場合に、遠隔医療機能で詳細な診断と治療オプションを提供できるかどうかを調査することも含まれます。NASA のミッションが宇宙の奥深くまで進むにつれて、宇宙ベースの医療を通じてクルーの健康をサポートすることがますます重要になっています。

この課題に対処するため、Google と NASA は「Crew Medical Officer Digital Assistant」(CMO-DA)と呼ばれる自動化された臨床意思決定支援システム(CDSS)の革新的な概念実証を共同で実施しました。長期の宇宙ミッションで宇宙飛行士の医療を支援するために設計されたこのマルチモーダル インターフェースは、AI を活用しています。その目標は、月や火星、さらにはその先への人類の探査を支援することです。

CMO-DA ツールは、宇宙飛行士が地球の医療専門家と直接連絡を取れない場合に、症状を自律的に診断して治療するのに役立つ可能性があります。宇宙飛行に関する文献でトレーニングされた AI システムは、最先端の自然言語処理と ML の手法を使用して、クルーの健康状態とパフォーマンスをリアルタイムで分析します。このツールは、クルーの医療担当官またはフライト サージャンが、クルーの健康を維持し、データと予測分析に基づく医療上の意思決定を行うのを支援するように設計されています。

最初のトライアルでは、幅広い医療シナリオで CMO-DA をテストしました。アウトプットは、医学生や医療従事者の臨床スキルを評価するために使用されるツールである客観的構造化臨床試験フレームワークを使用して測定されました。初期の結果では、報告された症状に基づいて信頼できる診断を行う可能性が示されました。Google と NASA は現在、医師と協力してモデルのテストと改良を行っており、将来の宇宙探査ミッションでクルーの健康とパフォーマンスを自律的に向上させることを目指しています。

この革新的なシステムは、宇宙探査を支援するだけでなく、AI で可能なことの限界を押し広げ、最も遠隔で過酷な環境でも必要な治療を提供できるようにすることを目的としています。このツールは、AI を活用した医療と宇宙の継続的な探査における重要なマイルストーンとなります。宇宙ミッションの推進に役立つだけでなく、遠隔地で質の高い医療を早期に受けられるようにすることで、地球上の人々にも恩恵をもたらす可能性があります。

Google Public Sector は、お客様のミッション達成をサポートすることに情熱を注いでいます。Google の AI ソリューションがどのように皆さまの機関を強化できるかについて詳しくご確認のうえ、2025 年 10 月 29 日にワシントン D.C. で開催される Google Public Sector Summit にぜひご登録ください。公共機関のリーダーや業界の専門家から話を聞いたり、Google の最新の AI テクノロジーを実際に体験したりする機会です。

-Public Sector - 連邦セールス担当バイス プレジデント Jim Kelly

投稿先