クラウド プロジェクトの迅速かつ適切な立ち上げを支援する Google の新しい RAD Lab ソリューション
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2021 年 11 月 3 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
公共部門では、新しいテクノロジーの開発には、予算、調達、将来のソフトウェアやハードウェアのリソースの予測など、慎重な計画が必要です。しかし、どんなに先見の明があったとしても、クラウド環境での作業経験がないと、移行を管理するのは難しいものです。お客様のニーズに応えるために、チームでどのようなツールが必要になるのかを 1 年前に知ることはできません。クラウド システムの専門家でない場合はどうすればいいのでしょうか?
アカデミックな研究所では、科学者がプロジェクトの柔軟性とコラボレーションの機会を増やすために、研究モジュールをクラウドで立ち上げることがよく求められます。しかし、必要なクラウドスキルがないと、多くのプロジェクトを着実に開始させることができません。
イノベーションのための安全なサンドボックスである RAD Lab のご紹介
そこで本日は、テクノロジー チームや研究チームが研究開発から本番環境までを迅速に進めるための、Google Cloud ベースのサンドボックス環境である RAD Lab をご紹介します。RAD Lab は、クラウドネイティブな研究、開発、プロトタイピングのためのソリューションで、既存のインフラストラクチャにリスクを与えることなく実験を行うことで、クラウド環境の立ち上げを加速させるよう設計されています。また、公共機関や学術機関の特定のテクノロジーやスケーラビリティの要件を満たすように設計されており、予測可能なサブスクリプション モデルにより予算や調達を簡素化します。
RAD Lab を利用することで、政府機関、研究所、大学の IT 部門は、経験のあるなしに関係なく、あらゆるユーザー向けに迅速にクラウド環境を構築できます。最新のパワフルなテクノロジーを利用するために、シンプルさや使いやすさを犠牲にする必要はもうありません。簡素化されたプロセスとわかりやすいツールにより、RAD Lab ユーザーはわずか数時間で簡単にプロジェクトを立ち上げることができます。また、Google Cloud では、将来的に役立つ可能性のあるテクノロジー ソリューションについて従業員を教育するためのワークショップをオプションで提供しています。
RAD Lab は、分析のためのデータを収集するためのフレキシブル環境を提供し、コスト超過のリスクなしに、チームが自由に自分のペースで実験や革新を行うことを可能にします。主な内容は以下のとおりです。
クラウド上で動作するオープンソースの環境で、ハードウェアへの投資やベンダー ロックインなしに、迅速なデプロイが可能。
FedRAMP、HIPAA、GDPR セキュリティ ポリシーなどの規制要件を遵守した Google Cloud ツール上に構築。
すべてのプロジェクトで共通の IT ガバナンス、ロギング、およびアクセス制御。
BigQuery、Vertex AI などの分析ツールや、あらかじめ用意されたノートブックのテンプレートとのインテグレーション。
クラウドベースの環境のトレーニング、テスト、構築を促進するドキュメントやコード例を含むベスト プラクティスの運用ガイダンス。
Google Cloud のスペシャリストが行う、任意のユーザー向けのオンボーディング ワークショップ。
RAD Lab はお客様とパートナーのためにクラウド開発を加速
米国特許商標庁(USPTO)は、「アメリカのイノベーション機関」として、人工知能/機械学習、データ サイエンス、エンタープライズ アーキテクチャなどの新たな社内研究開発を可能にするために RAD Lab を活用しています。RAD Lab のサンドボックス環境を活用して、アイデアを吟味し、スケーリング可能なプロトタイプを開発しています。
CIO の Jamie Holcombe 氏は次のように述べています。「USPTO では、アメリカの発明家や起業家に対し、彼らが自宅のガレージで仕事をしていても、シリコンバレーのスタートアップ企業で仕事をしていても、多国籍企業や研究開発機関で仕事をしていても、サービスを提供できる特権を持っています。クラウド コンピューティングは、このミッションを遂行するために機関のテクノロジーをモダナイズし、変革するための活動の一環です。RAD Lab では、技術専門家から経済学者、ビジネス専門家までのスタッフが、主要機関のニーズを満たす新しいクラウド ソリューションを構築、テスト、検証できます。」
また、RAD Lab は、Google Cloud パートナーが、イテレーション、実験、プロトタイピングのために設計されたクラウドベースの環境を顧客に提供する際に、ツールをより簡単かつ迅速に導入するための基盤を提供します。Onix のヘルス サイエンスおよびライフ サイエンス部門のクラウド スペシャリストである Jim Coyne 氏は次のように述べています。「当社のお客様は、さまざまなソリューションやアプリケーションを試し、何が最適かを見極めるために、柔軟でスケーラブルなサンドボックス環境を求めています。RAD Lab は、お客様と協力して、Google Cloud を使ってまったく新しい方法でイノベーションを起こすための柔軟性を提供してくれます。」
また、SpringML の CTO である Girish Reddy 氏は次のように述べています。「RAD Lab を利用して、Google Cloud のツールをアクセス性の高いオープンソースの環境でお客様に提供できることを嬉しく思います。お客様が AI/ML ソリューションを導入する際に、自社のデータの力を示すことができる貴重なツールです。」
今すぐ試験運用を開始し、短期間で成果を得る
RAD Lab の迅速なデプロイにより、お客様のチームは、数週間、数か月ではなく、数時間でクラウドのデプロイを開始し、プロトタイピングを行うことができます。公共部門やその他の規制された業界では、RAD Lab の展開に含めるべき最適なクラウド機能を決定し、お客様のチームが必要なときに必要なテクノロジーにアクセスできるよう Google がサポートします。Google Cloud チーム に RAD Lab のプロジェクトについてお問い合わせください。また、一部の国では無料の研究クレジットを今すぐ申請できます。
- Google Cloud グローバル公共部門戦略ビジネス エグゼクティブ、Alexander Titus 博士