Google Cloud、Public Sector Summit で新しいサービスを発表
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2020 年 12 月 8 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
12 月 8~9 日に開催された Google Cloud Public Sector Summit では、政府機関や教育機関がどのような卓越した手法で Google Cloud を使用してきたかについてご説明しました。多くの組織は、パンデミックに対処しなければならない状況においても、コミュニティに対してローカルにまたグローバルに提供するサービスを改善するために、革新を続けています。2020 年に私たちが経験した変化や、その変化が私たちの生活や仕事に与えた影響を理解することは容易ではありません。簡潔にまとめてみましょう。
仕事はもはや職場でするものではない - ピーク時には 80% 以上の連邦職員がテレワークを実施。職員の 48% が COVID-19(新型コロナウイルス感染症)終息後もリモート勤務を続けると推定される
時間がこれまで以上に貴重に - 働く親の 4 人に 1 人が現在、主要介護者の役割も担っている
人と人とのつながりが非常に重要に - 従業員の 3 人に 1 人が、企業文化および同僚との関わりの希薄さを感じている
今回は、このような大きな変化に適応する人と組織を支援するために、Google が提供する新たなサービスをご紹介します。
Google Workspace for Government
本日、Google は Google Workspace for Government を発表いたします。これは、公共部門のニーズを満たす価格設定で、Google Cloud の最高水準のコラボレーション ツールとコミュニケーション ツールを政府機関に提供するサービスです。改善の対象となるのがソーシャルケアの訪問であれ、雇用支援であれ、仮想裁判所であれ、Google Workspace を使用すれば、政府機関がますます仮想化する世界でより良いサービスを提供しようとする際に直面する固有の課題に対処できます。
料金。公共部門は、パンデミックの影響の管理において先陣に立っており、また、厳しい予算の中でこれを実行しています。Google Workspace for Government は、政府機関のお客様に特有のニーズと制約に合った価格設定で提供されるサービスです。
柔軟性。市民のニーズに応えるために必要なサービスを選択できます。Google Workspace を完全なスイートとして使用することも、既存のツールを補完する特定のサービスだけを使用することも可能です。Google Workspace では相互運用性が考慮されているため、Google ドキュメント、スプレッドシート、スライド、カレンダーなどのツールを、お客様が使用している他のサービスと連携させることができます。
コンプライアンス。Google Workspace は、厳格なプライバシー基準とセキュリティ基準に準拠するよう設計されています。Google Workspace for Government を使用すれば、組織のニーズを満たす最適なパッケージを見つけられます。これには、データの場所、ポータビリティ、ユーザーのアーカイブなど、コンプライアンスの要件を満たすためのツールも含まれます。
雇用と失業給付金を求める人々を支援するサービス
COVID-19 の影響は深刻であり、パンデミックの最中における失業保険の申請数は歴史的な高水準で推移しています。また、COVID-19 に関連する経済的低迷が、州の労働局とその雇用仲介事業に多大な悪影響を及ぼしています。多くの機関は、部分的に自動化されているものの、ほとんどが紙ベースのシステムに依存しており、また、数十年前のレガシー テクノロジーが利用されている場合すらあります。また、これらの機関は事業の多くを対面で行ってきました。Google のチームは、現在幅広く利用可能な 3 つの雇用支援ソリューションを提供しています。
仮想キャリア センター。ロードアイランド州は、「Back to Work Rhode Island」イニシアチブの一環として、Google Cloud を利用した仮想キャリア センターを初めて導入しました。今では、他の地域もこれと同じツールを導入することができます。Google は、人々の仕事復帰をサポートするために、求職活動のモダナイズに役立つツールを 1 つにまとめた仮想キャリア センター ソリューションを作成しました。
労働局のシステムと他のデータソースをまたいでデータを集め、ダッシュボードと可視化を活用した高度な分析を行うことで、意思決定を改善できます
Google の検索機能と機械学習機能を活用する Cloud Talent Solution で、求人検索とキャリア マッチングを強化できます
テキスト メッセージや電話を活用する仮想エージェントで、市民からの大量の問い合わせへの対応を自動化できます。求職者にはサービスを 24 時間体制でスピーディに提供できるようになり、スタッフは支援を最も必要とする人々への対応に時間を割けるようになります
ビデオ会議ツールやコラボレーション ツールを強化する Google Workspace であれば、仮想の面接や就職説明会のスケジューリングが可能であり、対面によるやり取りを代替するデジタル手段として利用できます
雇用サポート エージェント。COVID-19 の感染拡大後、米国中の州政府は突如として、前例のない規模の失業給付金申請の急増に直面しました。イリノイ州での失業手当を管理する Illinois Department of Employment Security(IDES)では、申請の急増に伴い、住民からの電話やウェブ経由の問い合わせが殺到しました。この問題の緊急性を認識したイリノイ州は、部門の枠を超えた対応チームを動員して、Contact Center AI を導入しました。人工知能を活用する Contact Center AI は、チャットや電話での仮想エージェントとの豊かな会話を実現できます。IDES が新たに導入した仮想コンタクト センター エージェントの効果はすぐに現れました。電話仮想エージェントは、市民からの電話を 1 日に平均で 40,000 件処理しています。また、ウェブ chatbot は 1 日あたりで 10 万人以上の市民とやり取りを行っています。
支払いソリューション。世界中の政府は、パンデミックの影響を受けた国民を支援するために、数十億ドル規模の資金を給付しています。しかしながら、急ごしらえのプログラムが導入され、既存のプログラムに変更が加えられたため、不適切な受給や不正が行われやすい状態になりました。旧式のシステムでは単純にスピードについていけません。不適切な支払いを示す兆候の数が多い場合、最も援助を必要としている人々への支援が遅れてしまいます。これに対応できるようにするため、Google は不適切な受給や不正に対処するためのソリューションを作成しました。このソリューションでは、資金が給付される前に不適切な受給の特定とランク付けを行い、単純な間違いと不正の両方を阻止し、援助を求める市民を確実に支援できるようにします。加えて、こうしたスケーラブルで迅速にデプロイできる環境があれば、膨大なケースロードや、この先も休みなく発生する未処理の申請の管理も容易になります。
Summit をオンデマンドでご視聴ください
12 月 8~9 日に開催された Google Public Sector Summit のセッションは後からオンデマンドで視聴できます。上述のトピックを含め、50 以上のセッションが行われました。
Google Workspace for Government を含め、Google のソリューションについてチームとの会話をご希望の場合は、Google Cloud の担当者に連絡するか、お問い合わせフォームに記入のうえご連絡ください。
-Google Cloud グローバル パブリック部門バイス プレジデント Mike Daniels