政府の未来への推進力に: 米国運輸省が省全体の新たな協業基盤として Google Workspace を採用
Jim Kelly
Vice President, Federal, Google Public Sector
※この投稿は米国時間 2025 年 12 月 6 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
米国政府は、効率性の向上、セキュリティの強化、AI を効果的に組み込んだ公共サービス提供の必要性に迫られ、業務運用を急速に変革しています。米国運輸省(DOT)は最近、モダナイゼーションに関する取り組みを象徴する大きなマイルストーンを達成しました。内閣レベルの機関として初めて、職員の業務基盤を旧来のシステムから Gemini を搭載した Google Workspace に完全に移行したのです。この移行は、米国調達庁(GSA)の OneGov 戦略 に基づいて行われました。
連邦航空局(FAA)から道路交通安全局(NHTSA)に至るまで、あらゆる移動手段を管轄する 50,000 人超の運輸省職員が、クラウドベースの生産性向上およびコラボレーション ツールで、Gmail、ドキュメント、ドライブ、Meet などのアプリを含む Workspace の最新の製品群を利用できるようになります。これにより職員は、安全につながり、文書の作成や共同作業を容易に行うことができます。現在 12,000 人以上のユーザーが利用しており、2026 年にはさらに 40,000 人が利用を開始する予定です。
これは、米国の輸送システムを世界で最も安全で効率的かつ近代的なものにするという運輸省のミッションをサポートする大きな一歩です。この移行プロジェクトの成功は、先見性のある連邦政府の指導者が、Google Public Sector と米国調達庁の協力のもとで、より良い公共サービスを提供するために、最高水準の商用イノベーションを積極的に取り入れていることを示しています。この共同作業を通して、担当チームはわずか 22 日間で基盤システムをデプロイし、最初のユーザーを Workspace に移行することができました。
旧来のテクノロジーからの脱却
多くの連邦政府機関と同様に、米国運輸省は重大な岐路に立っていました。従来のテクノロジー ベンダーは、AI 用の高価なアドオンが満載された時代遅れのソリューションを提供し続けていました。さらに、長年にわたる損失を伴う侵害(その一因は、時代遅れのソフトウェア アーキテクチャ)により、一部のテクノロジー ベンダーがセキュリティやセキュリティ第一の文化を優先していないことが明らかになりました。
今年の初め、米国運輸省のショーン P ダフィー長官は、次のように強調しました。「安全性と効率性は相反するものではありません。そして、無駄がなく、未来志向で、大胆な政府により、高圧的な官僚主義や時代遅れの技術に縛られることなく大きな構想を描くことが求められます。」こうした課題に直面した運輸省は、ミッションを推進するために、安全で費用対効果の高い、AI を重視したプラットフォームを探していました。
運輸省は、米国調達庁の OneGov 戦略を活用して、重要なミッションの遂行に不可欠な Workspace の先進機能を調達しました。この動きは、ドナルド トランプ大統領の「アメリカの AI 行動計画」と、サイバーセキュリティおよび商用テクノロジーに関する大統領令で明確にされたビジョンに直接沿ったものであり、政府機関は、民間部門が提供する最先端ソリューションへの競争的なアクセスを優先できること、そして優先すべきであることを示しています。
AI とイノベーションを職員の推進力として活用
運輸省の全職員が、Gemini を搭載した Google の最も高性能な AI モデルと、NotebookLM などの優れたツールを日常のワークフローにシームレスに統合して利用できるようになりました。
たとえば、職員は NotebookLM を活用して、幹部への説明資料として複雑な調査結果を迅速にまとめることができるようになりました。また、Gemini を使用して契約に関する作業やコミュニケーションを効率化できます。さらに、Chrome Enterprise Premium を追加することにより、同省は待望の BYOD(Bring Your Own Device)機能を手に入れ、職員は職場内で任意のモバイル デバイスやパソコンを安全に使用することが可能になりました。Google Workspace 全体に AI が統合されているため、すべての職員がよりスマートかつ迅速に作業できるようになり、それが国の交通システムの安全性と信頼性の強化に直結しています。
信頼性と復元力の基準を強化
セキュリティとコンプライアンスは、運輸省のミッションにとって最も重要です。運輸省は、機能を損なうことなく最高水準のセキュリティを実現する方法の成功モデルを提供しています。Workspace Enterprise Plus と、これを補完して完全に米国内からサポートするための Assured Controls Plus を含むクラウドネイティブの統合プラットフォームを選択することにより、運輸省はサイバーセキュリティ ポスチャーを強化し、最新の脅威に対抗できるようになります。Google Workspace、Gemini in Workspace アプリ、Gemini アプリは FedRAMP High 認証を取得しており、政府の最も厳格なセキュリティ基準を満たしています。このため、運輸省を始めとする政府機関は、データ主権を損なうことなく最先端の生成 AI を導入できます。
Google の Professional Services Organization(PSO)とパートナーの Daston Corporation がサポートするこの包括的なアプローチは、職員が Workspace にシームレスに移行できるようにするための運輸省の取り組みを示しています。また、サポートチームは、トレーニングとチェンジ マネジメントに関するベスト プラクティスをリモートと対面の両方で提供し、職員が Gemini を活用してワークフローを再設計できるように支援しています。さらに、重要な使い方のヒントを共有する魅力的なオフィスアワー セッションも開催しています。
連邦政府の卓越性を示す新しいモデル
ダフィー長官と運輸省のチームが示したリーダーシップは、同じ内閣レベルの政府機関にとって明確なお手本となります。最新のテクノロジーにより、セキュリティを損なうことなく、統合された最高クラスの AI で公共サービスの従事者を支援できることを示しました。
Google は、運輸省のデジタル トランスフォーメーションを責任を持って支援しています。政府全体についても、他の連邦機関のリーダーに、ミッションの成功に向けてこのモデルを採用いただくための支援の準備を整えています。
先日開催された Google Public Sector Summit のハイライトをご覧ください。公共部門の組織が集まり、最新の Google AI とセキュリティのテクノロジーをどのように活用してミッションを推進しているかを共有しました。
-Google Public Sector、連邦政府担当バイス プレジデント Jim Kelly



