エージェント AI によるライドシェア型の計画: Pluto7 と Google Agentspace がサプライ チェーンを変革
Manju Devadas
Founder & CEO, Pluto7
※この投稿は米国時間 2025 年 7 月 31 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
Pluto7 は Google の初期からのパートナーで、Agentspace を Planning in a Box プラットフォーム Pi Agent に統合し、在庫と需要の計画に関する課題に対処しています。
Agentspace は、専門エージェントを構築するための Agent Development Kit(ADK)と、エージェントのコラボレーションのための A2A(エージェント間)通信プロトコルを提供します。これらのツールにより、静的なワークフローから動的で適応性に優れたビジネス システムへの移行を円滑に進めることができます。
Pluto7 の Planning in a Box Pi Agent は、自律的な計画を補完し、インテリジェントな AI レイヤを提供するように設計されています。SAP、Oracle、Salesforce などのさまざまなエンタープライズ システムと統合し、Google Cloud の Cortex Framework を介して構造化データと非構造化データをマスター台帳に集約します。これにより、リアルタイムのデジタルツインとコントロール タワーの効果的な構築が実現し、サプライ チェーン全体で統一されたビューと同期された意思決定が提供されます。
Pi Agent は、リアルタイムのサプライ チェーン計画アシスタントとして機能し、ライドシェアのような仕組みを在庫管理に応用しています。リアルタイムのシグナルを検知し、リソースを再割り当てして、先を見据えた意思決定を行います。たとえば、需要分析(Ron)、在庫最適化(Kassy)、財務バランス調整(Alex)、欠陥フラグ付け(Bob)などのエージェントが、すべて A2A プロトコルを介して連携しています。これにより、意思決定のスピードが大幅に向上し、事後対応型の問題解決から先を見据えた計画型アプローチへと移行できます。
実用面での効果
ラテンアメリカの消費財メーカーのケーススタディでは、その実用面での効果が示されています。Planning in a Box + Pi Agent(現在は Google Agentspace を活用)を導入したことで、リアルタイムの在庫可視化と注文フルフィルメントの改善を実現しました。過剰在庫は 15% 減少し、手動レポート作成が 70% 削減される見込みです。また、「Location Warehouse の Faucet の在庫はどのくらいありますか?」といった自然言語で在庫データにアクセスすることもできます。
Agentspace と Planning in a Box - Pi Agent を組み合わせることで、企業向けのエージェント コマンドセンターが作成され、自律的なワークフロー、シームレスな ERP(SAP、Oracle、Netsuite)統合、ユーザーの Google Cloud テナント内でのデプロイが可能になります。これらは service-as-a-software の形式で提供されます。この設定では、最初のユースケースを数週間でデプロイできるため、価値実現までの時間を短縮できます。
長年にわたり、Pluto7 では、プラットフォーム導入の過程で、予測精度の 10 ~ 20% の向上、在庫維持費の最大 50% の削減、安全在庫の 50% 以上の削減、計画サイクルの高速化や利益率の 10% 以上の増加など、お客様が顕著なビジネス成果を実現していることが確認されています。これらはすべて、Pluto7 の「計画エラーの削減による収益成長の 2:10 ルール」で説明されています。
今後の展望
エージェント AI は未来のものではなく、現在すでにサプライ チェーン計画を再定義し、計画担当者の業務遂行能力を大幅に強化しています。企業は、Google Cloud の Agentspace と Pluto7 の Planning in a Box を活用し、サプライ チェーンにおけるインテリジェントなオーケストレーションとリアルタイムの応答性を実現する方法を検討できます。
-Pluto7、創業者兼 CEO Manju Devadas 氏