Google Cloud でパートナーの成長を促進: 収益の最大化と持続のための戦略

Sandy Janes
Head of Partner Program Communications
【Next Tokyo ’25】
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視聴はこちら※この投稿は米国時間 2025 年 6 月 26 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
変化の多い現在のクラウド市場において真の成長を遂げるには、明確な戦略が必要です。Google Cloud パートナーが市場の大きな可能性を引き出し、サービス実践を成功させるには、明確なロードマップが不可欠となります。そこで Google は、グローバル テクノロジー アナリスト企業である Canalys と提携し、パートナー エコシステム乗数(PEM)を独自に調査しました。PEM とは、Google Cloud と連携することで獲得できる収益増加分の指標です。
この調査では重要な結果が確認されており、顧客が Google Cloud に 1 米ドル投資するたびに、その顧客のライフサイクル全体にわたって包括的なサービスを提供しているパートナーには、独自のソリューションを通じて最大 7.05 ドルの収益増加がもたらされる可能性があることが明らかになっています。この最高水準の可能性を実現できるかどうかは、顧客のライフサイクル全体にわたってサービスを拡大する取り組みと強く結びついています。これは、多くの Google Cloud パートナーがすでに行っている取り組みであり、2024 年の Google Cloud の前年比増収のほぼ 80% に影響を与えています。
数字の背後にあるもの: 最大 7.05 ドルを実現する戦略的道筋
重要なのは、数字だけではありません。この道筋を戦略的に進め、包括的なサービス提供に向けて構築していく方法が大切です。Canalys の調査では、3 年間のカスタマー ジャーニーにおける一般的なパートナー活動をマッピングした「パートナー エコシステム フライホイール」によりこの道筋が可視化されています。この強力なフレームワーク(下図)は、アドバイス、設計、調達、構築、導入、管理の 6 つの異なるステージにわたって、トップクラスのパートナーが戦略的に顧客と関わる方法の概要を示しています。
Canalys は、この最高水準の可能性を実現するために重要なのは、成熟したクラウド リージョンに重点を置き、顧客のライフサイクル全体にわたって能力を開発することだと強調しています。すでに乗数についてご存じの場合、このフレームワークは、パートナーが Google Cloud の分析、データ、生成 AI の強みを活用し、特に生成 AI ソリューションを本番環境に導入することによって、3 年間のプロジェクト サイクルで大きな収益を生む可能性を示していることにご注目ください。
パートナーがエコシステム フライホイールで価値を創出する方法
このフライホイールは、成長のためのロードマップです。この調査では、まだ乗数の可能性を最大限に活用できていないパートナーは、特定のステージに意図的に注力しているか、これらのサービス分野全体でまだ成熟度が十分に高まっていない可能性があることがわかりました。可能性の最大限の活用とは、フライホイールの各セグメント内で実践を拡大することです。


図 1: サービス カテゴリ別の Google Cloud パートナー エコシステム乗数(出典: Canalys、Google Cloud Partner Ecosystem Multiplier Study、2025 年 1 月)
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アドバイス: カスタマー ジャーニーに影響を与える(乗数の 11%): 長期的な顧客エンゲージメントに影響を与え、クラウドの将来を形作るために不可欠であり、その後の機会の土台となります。
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設計: 強固な技術基盤を構築する(乗数の 25%): 設計は乗数全体の 4 分の 1 近くを占めており、成功しているパートナーはこのステージを戦略的に利用して、より価値の高い機会の基盤を築いています。Google Cloud の AI 機能とデータ機能を最初から最大限に活用するソリューションを設計することで、構築、導入、管理の各サイクル フェーズで利益の拡大と長期的な収益増加を実現する道筋を作ります。
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調達: 商用基盤を最適化する(乗数の 5%): 乗数の中で最も小さいカテゴリ。再販と商用管理に焦点を当て、商用の重要な基盤を築きます。
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構築: AI の変革力を引き出す(乗数の 24%): Google Cloud の最も魅力的な、成長の原動力。生成 AI が圧倒的に牽引するこのセグメントでは、カスタマイズされた AI ソリューションとインテグレーションを作成し、プロジェクトを概念実証から本番環境に移行します。生成 AI のほか、サイバーセキュリティ、アプリケーションのモダナイゼーション、インフラストラクチャ サポートも主要な収益源です。
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導入: 成長を促進し、費用対効果を証明する(乗数の 17%): 顧客が Google Cloud を効果的に使用してその価値を実現できるようにし、クロスセルとアップセルの機会を特定して、PEM 全体を高めます。このステージに注力するパートナーは、クロスセルとアップセルの機会を特定し、Google Cloud の利用を促進して、後続する「構築」の機会を同じ顧客から得るうえで、優位に立つことができます。
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管理: 安定した収益を確保する(乗数の 18%): マネージド サービスを通じて継続的な運用サポートを提供し、安定した収益への明確な道筋を示し、持続的な顧客価値を確保します。
各フライホイール セグメントの寄与度(具体的な金額を含む)の詳細については、添付の Canalys ファクトシートをご確認ください。
長期的な競争力となる Google Cloud の乗数
収益機会は 3 年間にわたって戦略的に展開していきます。最初の 1 年間は、主にアドバイザリ サービスと移行サービスが乗数機会の 51.6% を占めていますが、Google Cloud パートナーにとって最も大きな成長はその後で展開されます。変革の機会、特に生成 AI の概念実証から本番環境への移行は、通常 3 年目から生じてきます。
Google Cloud の AI とデータにおける継続的なイノベーションが、3 年間のサイクル後半の機会を後押しします。こうした進歩を活用する実践法を構築し、顧客をより深く革新的な使用へと導くことで、持続的な成長と活気あるサービス実践を実現できます。このアプローチで生み出されるサービス実践は、Google Cloud を活用した、カスタマー ジャーニー全体をサポートする、永続的で価値の高いものとなります。
Google はパートナーの成功を全力でサポートしています。パートナー デベロップメント マネージャーと連携し、Partner Network Hub のリソースを活用して、サービスの成長戦略を立てましょう。共に成長し、イノベーションを起こしましょう。
-パートナー プログラム コミュニケーション担当責任者 Sandy Janes