Palantir と Google Cloud がデータに基づく商業分野の変革を実現するためのパートナーシップを締結
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2022 年 6 月 16 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
業態や規模にかかわらず、企業が入手可能なデータの量は増大しており、そうしたデータを容易に素早く活用してデータドリブンな経営を行えることが、競争力を維持する上でますます重要になってきています。しかし、データの統合、加工、分析には膨大な時間がかかることがあります。
企業による分析情報を用いた事業運営の取り組みを推進するため、Palantir Technologies(事業運営意思決定ソフトウェアのリーダー)と Google Cloud は本日、複数年にわたるパートナーシップを結んで、小売、金融サービス、サプライ チェーン、ロジスティクスといった主要な商業分野でデジタル トランスフォーメーションを支援していくことを発表しました。Palantir Technologies は Foundry の開発元です。Foundry は Google Cloud と Google Cloud Marketplace で利用可能なフルマネージド SaaS プラットフォームであり、データを統合し、事業運営で生じる難しい問題に正面から対処するために役立ちます。
Foundry プラットフォームを Google Cloud にデプロイすると、企業はこれまでにない形でデータの統合、管理、ビジネス インテリジェンスの活用を行えるようになると同時に、Foundry プラットフォームを、Google Cloud のグローバルでスケーラブルな、信頼できるインフラストラクチャで簡単に実行できるようになります。さらに Foundry の機能と Google Cloud Cortex Framework を活用して、データに基づくイノベーションを、スケーラブルで繰り返し可能なものにすることもできるようになります。
この新たなパートナーシップは、Google Cloud がオープン、マルチクラウド、ハイブリッド クラウドといった戦略を継続的に支持していることを基盤として構築されており、お客様は固有のニーズに最もよく合致するプロバイダを自由に選択できます。
世界クラスのソフトウェア、AI、データ分析が商業分野で利用可能に
今日の事業変革は、人工知能(AI)、機械学習(ML)、データ分析に負うところがますます大きくなってきています。しかし、そうした最先端の分野で、すべての企業が専門のリソースやノウハウを持っているわけではありません。Palantir Foundry を Google Cloud で利用することにより、変革へのそうした取り組みが一変します。体系的にデータを準備し、ほぼ瞬時に主要な事業目標をあらゆる視点から眺め、ビジネス・アプリケーションを活用して効果的な意思決定を推進することができるようになるのです。
たとえば小売業の場合、Palantir Foundry の在庫管理ワークフローを Google Cloud の Recommendations AI による予測機能と合わせて使うことで、人気商品が在庫切れになる時期の予測精度を高めたり、サプライ チェーンの障害に適応したりすることができるようになります。そして販売、在庫、プロモーションのデータを、Google Cloud 上の Foundry で 1 つにまとめることで、食料品店であれば、日常の業務で発生する損失の主要な部分を占める食品廃棄物の量を減らすことができます。
銀行でも、Foundry と Google Cloud を組み合わせて使うことで、詐欺行為や資金洗浄行為の検知精度を高めることができます。トランザクション データ、オンライン アクティビティ、詐欺アラートデータを Foundry プラットフォームにまとめてから、Google Cloud の AI ツールを使って、データ内にある資金洗浄行為パターンの分析や探索を行います。
BigQuery と Cortex とのさらなる統合
この パートナーシップの一環として、商業分野のお客様が Google のデータクラウドを Palantir Foundry と合わせて利用して、あらゆる種類のプラットフォームに保存されたデータからより大きな価値を引き出すこともできるようになります。
Foundry と Google Cloud のデータ ウェアハウス テクノロジーである BigQuery を統合することで、企業は信頼できる単一の情報源を事業用のツールとともに使って、データに基づく意思決定ができるようになります。Foundry を利用する企業は、BigQuery のデータを、他のさまざまなデータソースと統合することができます。データソースはオンプレミスの場合もあれば、他のクラウドに存在したり、異なるプラットフォームにまたがったりしている場合もあります。商業分野のお客様がこのデータを Foundry、BigQuery、あるいはそうしたデータソースに再び書き込むこともでき、データの所有権、およびセキュリティとガバナンスの制御を保護します。
さらに Palantir Foundry の SAP 向け HyperAuto 機能を、ネイティブな BigQuery コネクタを使って、Google Cloud Cortex Foundation に統合します。こうした統合を行うことで、お客様が SAP データを Cortex Framework に取り込んで、Google Cloud でデータの分析と管理を行うことができるようになります。
Google Cloud 上の Palantir は本日から一般提供され、Google Cloud Marketplace からデプロイできます。
- Google Cloud ISV エコシステム アンド チャネル担当バイスプレジデント Bronwyn(Bron)Hastings