パートナー企業と協力して業界最高のエージェント AI エコシステムを構築

Kevin Ichhpurani
President, Global Partner Organization, Google Cloud
※この投稿は米国時間 2025 年 4 月 10 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
Google Cloud の創業当初から、パートナー様との協業は欠かせないものであり、AI の時代において、その傾向は特に顕著になっています。パートナーの皆様が、Google の AI イノベーションと自社の素晴らしい AI プロダクトやサービスの両方をお客様に提供するために行ってきた取り組みには、目を見張るものがあります。こうしたパートナー様によって、ほぼすべての業界を網羅する 1,000 以上の AI エージェントのユースケースがすでに構築されています。
Google Cloud のパートナー様にとって、AI の機会は急速に拡大しています。たとえば、IDC1 の新しい調査によると、多くのグローバル システム インテグレータが、Google Cloud AI の採用を年内に 100% 近く拡大する予定であることが明らかになりました。また、お客様が初期の ROI を実感していることから、グローバル システム インテグレータによる Google Cloud AI プロジェクトのほぼ半分は、すでに本格的な運用に移行しています。エージェント AI に今後も多くの機会があることは明らかです。そして現在も、パートナー様は Google の AI エージェント スタックのあらゆるレイヤに組み込まれています。
今週開催される Google Cloud Next では、AI エージェントを構築するパートナー様を支援するアップデートを発表します。パートナー様は、エンタープライズ データと任意のモデルで AI エージェントを強化して、新しい AI Agent Marketplace を通じてお客様に提供できるようになります。また、業界をリードする 50 社以上のエンタープライズ テクノロジー企業がサポートする新しいオープン プロトコルをリリースします。これは、AI エージェントが安全にやり取りし、タスクを確実に完了できるようにするものです。さらに、共同販売やトレーニングのための新たなインセンティブやリソースの提供、販売パートナー様に向けた Workspace の新しい AI サービスなどにより、共同での市場開拓の取り組みを強化します。
Google Cloud は、新しいテクノロジーの構築、Google のプロダクトとの統合、重要なエンタープライズ サービスの提供などを行うあらゆるパートナー様を支援し、AI の収益機会を最大限に活用していただけるよう引き続き取り組んでいきます。
エージェント AI スタックのあらゆるレイヤにパートナー様を統合
Google Cloud は、AI に対して常にオープンなアプローチをとっており、これはエージェント AI についても同様です。今週の Next ‘25 で発表するアップデートは、エージェント AI スタックのあらゆるレイヤにパートナー様を組み込み、マルチエージェント エコシステムを実現するものです。詳細は次のとおりです。
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Agent2Agent(A2A)プロトコル: パートナーの皆様からのサポートを受け、新しいオープン プロトコルをリリースします。このプロトコルにより、AI エージェントが相互にやり取りし、安全に情報を交換し、Atlassian、Box、Cohere、Intuit、Langchain、MongoDB、PayPal、Salesforce、SAP、ServiceNow、UKG、Workday などのさまざまなエンタープライズ プラットフォームやサービス間でアクションを調整できるようになります。A2A フレームワークにより、AI エージェントをエンタープライズ アプリケーション資産全体で利用できるようになるため、お客様には大きなメリットがもたらされます。このリリースにより、さらに多くのパートナー様が A2A フレームワークを使用してすぐに構築を開始できます。詳しくは、こちらの技術ブログをご覧ください。
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AI Agent Marketplace: Google Cloud Marketplace の新たな専用セクションとして、AI Agent Marketplace を開設します。これにより、パートナー様が構築した AI エージェントを、お客様が簡単に閲覧、購入、管理できるようになります。現在、Accenture、Amdocs の amAIz Suite、BigCommerce、Deloitte、Elastic、UiPath、Typeface、HCLTech、Wipro、Cognizant、VMware などのパートナー様が、この AI Agent Marketplace を通じてエージェントを提供しており、まもなく、さらに多くのパートナー様からエージェントがリリースされる予定です。
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エンタープライズ データを活用してエージェントを強化: あらゆる AI エージェントの基盤となるのはデータと AI モデルです。Google Cloud のオープン プラットフォームとエージェント AI ツールを利用することで、データ資産全体でエージェントのトレーニングやファインチューニングを行うことができます。現在、NetApp、Oracle、SAP、Salesforce、ServiceNow などの企業と提携しており、こうした人気のプラットフォームにデータを保存しているお客様は、これらのデータを活用して AI エージェントを改善できます。
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エキスパート AI サービス: Accenture、BCG、Capgemini、Cognizant、Deloitte、HCLTech、Infosys、KPMG、McKinsey、PwC、TCS、Wipro などのサービス パートナーから成るエコシステムが A2A プロトコルに積極的に貢献しており、その実装もサポートします。また、これらのパートナーはこの 1 年で新たなエキスパートや技術リソースを投入し、Google Cloud の取り組みを大幅に拡大してきました。お客様は、高度なトレーニングを受けた AI エキスパートからなるグローバル コミュニティにアクセスできるようになり、相互運用性を念頭に置いた AI エージェントのユースケースや戦略の開発、新しいアプリケーションのプロトタイピング、AI モデルのトレーニングや管理などにおいてサポートを受けることができます。そして、最終的には AI エージェントを企業全体に展開することが可能になります。
パートナー様の市場開拓を支援
Google Cloud は、あらゆるタイプのパートナー様がお客様の AI やクラウドの実装サービスへの要望に対応するため、また、パートナー様が自社のビジネスを成長させるうえで最大かつ最も戦略的な機会を特定するためにより良い支援を提供できるよう、リソースを増強しています。この取り組みには、過去 4 年間のパートナー様の学習に対する 1 億ドル規模の投資を基盤に、AI の機会に対する資金提供を過去 1 年間だけで 2 倍に増やしたことも含まれています。
また、パートナー様が適切な機会を利用でき、お客様が最善のテクノロジーと専門知識にアクセスできるように、パートナー様との市場開拓の方法を継続的に改善しています。以下に例を示します。
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現場の連携と共同販売の強化: Google Cloud は創業以来、パートナー様と共同販売を行ってきました。このたび、パートナー様の重要な貢献をより適切に把握し、Google Cloud のセールスチームと共有するための新しいプロセスを導入します。これには、ワークショップ、評価、概念実証などの価値の高い共同販売活動や、移行、アプリケーションのモダナイゼーション、その他のマネージド サービスなどのパートナー提供サービスに対する可視性の向上が含まれます。Google Cloud のセールスチームは、これらの情報を活用することで、お客様を適切な ISV やサービス パートナーにつなげることが容易になります。
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パートナー様の収益拡大: パートナー様が最大の機会を収益化できるよう、インセンティブを継続的に改善しています。たとえば、AI 関連のパートナー ファンディングは、ここ 1 年で 2 倍に増加しています。また、インセンティブと成長をトラッキングする収益ハブに、AI を活用した新しい機能を導入します。これにより、パートナー様は、パフォーマンスのベンチマークを同業他社と比較して評価したり、収益向上に役立つパーソナライズされたヒントを受け取ったりできるようになります。
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パートナー様の準備を支援: 過去 4 年間で、パートナー様のトレーニングに 1 億ドル以上を投資してきたほか、Google Agentspace や Workspace などの重要な分野における専門知識を習得できるよう、エコシステムの発展を支援する取り組みを継続的に拡大しています。
Google Workspace をパートナー様にとって最適な AI 生産性向上プラットフォームに
Google Workspace は、30 億人以上のユーザーと 1,100 万人以上の有料ユーザーに利用されています。現在では、Gemini の新しいエンタープライズ グレードの AI 機能により、Gmail、Google Meet、Google ドキュメントなどのツールで作業をより迅速に行うことができます。パートナー様は、世界中の組織が Workspace を導入するうえで大きな役割を果たしており、たとえば、世界中の大小さまざまな組織に対して移行に関する重要なサポートやトレーニングを提供しています。
今週開催される Next では、Workspace の新しい AI イノベーションを発表します。Google スプレッドシートのプロアクティブな分析および可視化機能、Google ドキュメントでの音声生成、AI エージェントを組み込んだ新しい作業自動化方法などにより、Workspace はお客様にとってさらに魅力的なプラットフォームとなり、パートナー様は市場に画期的なプロダクトを投入できるようになります。また、パートナー様がお客様に Workspace を提供するための適切なリソースやインセンティブを確保できるよう、Workspace の機会に対するパートナー ファンディングを過去 1 年間で 4 倍に増やしています。
お客様は Google Workspace を実装することで、シンプルな料金体系、Gemini を活用した機能セットの強化、Google Workspace とお客様の既存のツール(Slack など)との統合機能といったメリットを享受でき、パートナー様は、お客様との長期的な戦略的エンゲージメントを構築できる新たな機会を獲得できます。
2025 年パートナー アワードの受賞者発表
最後に、今年の Google Cloud パートナー アワードについても触れておきます。これは、パートナー様がお客様のために生み出したイノベーションや価値、特に AI によるものを称えるアワードです。Google Cloud のエコシステムは、さまざまな業界のビジネスニーズに応えるために進化を続けています。お客様の直面している複雑な課題に対し、パートナーの皆様が Google Cloud のテクノロジーを導入することで対処していることを誇りに思います。今年の受賞者の詳細については、完全なリストをご覧ください。
今週、何千ものパートナー様とお会いできることを楽しみにしています。お客様をサポートするためにどのように連携できるか、Google Cloud のエコシステムでシンプルかつ効果的な市場開拓をどのように実現できるかについて、アイデアを共有したいと思っています。Next ’25 でお会いしましょう。
1. IDC InfoBrief(Google Cloud が資金提供)、「Google Cloud AI: Driving Opportunity and Growth for Global Consulting & Systems Integrator Partners」、Doc #US53276025、2025 年 4 月
-Google Cloud、グローバル パートナー組織プレジデント Kevin Ichhpurani