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デベロッパー

Migrate for Anthos と GKE を使用してアプリケーションの移行プロセスを効率化する

2021年6月28日
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Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2021 年 6 月 15 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

昨今、お客様にお話を伺うと、ほとんどの方がクラウドでワークロードをモダナイズすることで得られる機会に関心を示されます。特に、Kubernetes を活用して、セキュリティを強化しながらアプリケーションのデプロイを迅速化する方法に強い関心をお持ちです。さらに、クラスタ管理の責任の一部を Google Cloud の SRE に引き継ぐことで、ビジネス上の主要課題の解決に集中できることに前向きです。

しかし、VM ベースのアプリケーションをコンテナに移動すると、次のようなさまざまな独自の課題が生じる可能性があります。

  • 移行に最適なアプリケーションの見極め

  • 特定の仮想マシン内で実際に実行されているものの把握

  • 移行するアプリケーションの上り(内向き)と下り(外向き)の設定

  • サービス ディスカバリの再構成

  • アプリケーションのパッチ適用とアップグレードに合わせた Day 2(移行後)のプロセスの適応

上記の課題は大変に思えるかもしれませんが、Google Cloud には、数回クリックするだけでこれらを簡単に解決できるツールが用意されています。Migrate for Anthos は、LinuxWindows かを問わず、アプリケーションをさまざまな仮想マシン環境から Google Kubernetes Engine(GKE)または Anthos のコンテナに移動するプロセスを自動化できます。また、Websphere アプリケーションを移行するための専用機能もあります。

ソース VM は GCP や AWS、Azure、VMware で実行できます。ワークロードがコンテナ化されると、GCP や AWS、VMware 上の GKE または Anthos クラスタで実行されている Kubernetes に簡単にデプロイできます。

それでは移行プロセスを一緒に見ていきましょう。Migrate for Anthos で仮想マシンをコンテナに効率的に移行する方法をご紹介します。

アプリケーション移行プロセスの最初のステップは、移行に適したアプリケーションを特定することです。いつもおすすめしているのは、うまくいく可能性が高く、リスクの低いアプリケーションをいくつか選択することです。そうすることで、チームが知識を形成し、プロセスを明確にできるだけでなく、主な関係者と信頼性を確立できます。Migrate for Anthos には、VM 内で実行されているアプリケーションを検査し、成功の可能性に関してガイダンスを提供するアプリケーション評価コンポーネントが含まれています。Windows と Linux 用にさまざまなツールが用意され、Websphere アプリケーションについては IBM のツールを直接利用しています。

適切な移行候補を選択したら、次のステップは実際に移行を実施することです。Migrate for Anthos は、これを 2 つのステップに分解して行います。まず、Migrate for Anthos はドライランを実行し、仮想マシンを検査して仮想マシンで実際に実行されているものを判別します。このステップにより、YAML ファイル形式の移行計画がアーティファクトとして得られます。

次に、この YAML ファイルを確認して、変更する設定があれば調整します。たとえば、データベースを移行する場合は、データベースのデータを保持するための永続ボリュームをマウントするファイル システム内のポイントで YAML ファイルを更新します。

移行用の YAML を確認して調整したら、実際の移行を実施できます。このプロセスによって 2 つの重要なアーティファクトが作成されます。1 つ目は Docker コンテナ イメージです。2 つ目は、対応する Dockerfile と、関連するすべてのプリミティブ(Service、Pod、StatefulSet など)の定義を含む Kubernetes Deployment 用 YAML です。

作成される Docker イメージは、実際には 2 つの異なるイメージを利用するマルチステージ ビルドを使用してビルドされます。1 つ目は Migrate for Anthos ランタイムで、2 つ目にはソース VM から抽出されたワークロードが含まれます。このことは、Day 2(2 日目からの)運用を計画する際に理解しておくことが重要です。この Dockerfile を編集することで、基となる Migrate for Anthos ランタイム レイヤだけでなく、アプリケーション コンポーネントも更新できます。また、必須ではありませんが、これらすべてを CI / CD パイプラインで簡単に管理することができます。

複雑さを軽減し、クラウド移行プロセスを加速させたいとお考えの場合は、ぜひ Migrate for Anthos をご利用ください。上部にリンクされている動画をご視聴いただき、その後 Qwiklabs で移行を体験してみてください。

-Cloud デベロッパー アドボケイト Mike Coleman

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