Google Cloud ブロック ストレージ オプションのクイック リファレンス
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2021 年 4 月 15 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
「仮想マシンはデータをどこに保存して再起動時のアクセスを可能にするのでしょうか?」- これには、永続的な特性を備えたストレージが必要になります。Persistent Disk を利用するのはこのためです。
Persistent Disk は、ソリッド ステート ドライブ(SSD)またはハードディスク ドライブ(HDD)を使用した高パフォーマンスのブロック ストレージ サービスです。これらのディスクにデータがブロック単位で保存され、コンピューティング リソースからのアクセスが可能になります。つまり、Google Cloud では、Persistent Disk が Compute Engine または Kubernetes Engine にアタッチされます。Compute Engine や GKE には永続ディスクを同時に複数アタッチでき、迅速な自動増分バックアップを構成したり、アプリケーションを中断せずにストレージのサイズ変更を行ったりすることができます。
ブロック ストレージの種類
Persistent Disk は、コストやパフォーマンスの要件に応じて最適なオプションを選択できます。
標準 PD は、標準的なスループットの HDD です。これは最もコスト効果の高いオプションなので、コスト重視のアプリケーションに最適です。また、スケールアウトへの対応が必要な Hadoop と Kafka を使用したアナリティクスにも最適です。
バランス PD は SSD で提供され、GB あたりの価格が最も有利なオプションです。そのため、業務アプリ、ブートディスク、ウェブサービスなど、一般的なワークロードに最も適しています。
パフォーマンス PD は SSD で提供され、IOPS(1 秒あたりの入出力オペレーション)あたりの価格が最も有利なオプションです。データベースやキャッシュ、スケールアウト分析など、パフォーマンス重視のアプリケーションに最も適しています。
エクストリーム PD は、パフォーマンス要件に妥協を許さないアプリケーションに最適化された SSD です。たとえば、SAP HANA、Oracle、大規模なインメモリ データベースに適しています。
ローカル SSD は、アプリケーションに特に低いレイテンシを必要とする場合に推奨されます。アナリティクス、メディア レンダリング、その他の一時領域を必要とするユースケースでホット キャッシュによる最大限のパフォーマンスが求められるような場合に最適です。
可用性のニーズに基づくブロック ストレージの選択
Persistent Disk は、アプリケーションの可用性ニーズに基づいて選択することもできます。たとえば、レプリケーションをアプリケーション レベルまたはデータベース レイヤで管理するステートレス アプリに対して一時ストレージが必要となるだけなら、ローカル SSD を使用します。それ以外、ほとんどのワークロードは Persistent Disk で対応できます。Persistent Disk は耐久性に優れ、自動スナップショットもサポートします。ただし、アプリケーションの重要性が特に高く、高可用性が不可欠な場合は、リージョン永続ディスクを使用するオプションもあります。リージョン永続ディスクは、ゾーンにまたがるレプリケーションによってリカバリ ポイント目標(RPO)とリカバリ時間目標(RTO)の値をほぼゼロにすることができます。
まとめ
アプリケーションのユースケースがどのようなものであれ、仮想マシンや Google Kubernetes Engine インスタンスを使用するなら、ブロック ストレージの選択は避けて通れません。この投稿を参考にして、ユースケースに最適なオプションの選択にお役立てください。Persistent Disk のさらに詳しいガイドは、関連ドキュメントをご覧ください。
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-Google デベロッパー アドボケイト Priyanka Vergadia