簡単な AI ワークフローの自動化: Cloud Run に n8n をデプロイする

Ryan Pei
Product Manager
※この投稿は米国時間 2025 年 11 月 8 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
n8n は、多段階の AI エージェントに対応した強力かつ使いやすいワークフロー自動化ツールです。多くのチームが、シンプルでスケーラブル、かつ費用対効果の高いセルフホストの方法を求めています。n8n は、わずか数コマンドで Cloud Run にデプロイでき、すぐに稼働させることができます。スプレッドシートの管理やメールの読み取り・下書きなど、AI ワークフローでビジネスを効率化する準備が整います。n8n ドキュメントでは、公式の n8n Docker イメージを Google のサーバーレス プラットフォームにデプロイする方法、永続的なデータ ストレージのために Cloud SQL に接続する方法、エージェントの LLM として Gemini を呼び出す方法、(必要に応じて)ワークフローを Google Workspace に直接接続する方法が説明されています。
わずか数分でアプリを Cloud Run にデプロイ
公式の n8n イメージを Cloud Run に直接デプロイできます。これにより、ゼロから自動的にスケールするマネージド サーバーレス環境が実現し、あらゆるワークロードに対応できるようになります。使用した分だけ料金が発生するため、無駄なコストも発生しません。つまり、n8n を使用していないときはコンピューティングの料金がかからず、n8n のデータは Cloud SQL に永続的に保存されます。
Cloud Run で n8n をすぐに試したい場合は、次のコマンドでデプロイします。
このコマンドにより、n8n のインスタンスが起動し、AI を活用したワークフロー自動化のための優れた機能を試すことができます。最初の n8n エージェントを Gemini に接続し(「Google Gemini Chat Model」認証情報に Gemini API キーを指定)、動作を確認します。


実際のワークフローで n8n を使用する準備ができたら、n8n ドキュメントの手順に従って、より耐久性のある安全な設定(Cloud SQL、Secret Manager などを使用)を行うことができます。Terraform スクリプトを使用するか、手順に従い各 gcloud コマンドを順に実行する方法のいずれかを選択できます。
Google Workspace ツールを接続
Google Cloud でホストする主なメリットは、n8n を Google Workspace ツールに簡単に接続できることです。n8n ドキュメントでは、Google Cloud の OAuth を構成する手順が説明されています。これにより、n8n ワークフローは Gmail、Google カレンダー、Google ドライブなどの Google ツールを使用して、タスクに安全にアクセスして自動化できます。
Gmail と Google カレンダーを使用して、受信トレイに会議のリクエストが届いた際に自動で予定をスケジュールしてくれる、Cloud Run 上の n8n インスタンスのデモはこちらです。


この n8n ワークフローの 2 つの AI エージェントは、Gemini を呼び出して次の処理を行います。
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テキスト分類器が受信メールを読み取り、会議の時間を尋ねているメールを特定
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エージェントがカレンダーで空き時間を確認し、提案された時間とともに返信を送信
Cloud Run はあらゆる AI アプリに最適
Cloud Run は、あらゆる AI アプリケーションのニーズに対応する、汎用性の高い使いやすいランタイムです。エージェント アプリが n8n、LangChain、ADK を使用して作成されたか、フレームワークをまったく使用せずに作成されたかにかかわらず、Cloud Run にデプロイできます。Cloud Run と n8n の連携は、デベロッパーによるインテリジェント アプリケーションの構築・デプロイを簡素化するという Google の取り組みを示す一例です。
次のステップ
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Cloud Run について詳細を確認する(または、Cloud Run をウェブ コンソールでお試しください)
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n8n の詳細を見る
-プロダクト マネージャー、Ryan Pei



