GKE の可能性を最大限に引き出す: フラット ネットワークの概要

Abdel Sghiouar
Senior Cloud Developer Advocate
Whitney Jenkins
Product Manager, Google
※この投稿は米国時間 2025 年 12 月 5 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
組織が生成 AI やエージェント AI などの重要なワークロードに GKE を採用する際は、GKE の機能を理解することが不可欠です。重要なコンポーネントは、ネットワーキング レイヤです。GKE は完全に統合されたフラット ネットワーク モデルを提供しますが、お客様はさまざまな設定から移行する場合があります。GKE のネットワーク モデルの特徴と、その設計の活用方法を把握することが重要です。
新たに公開された「GKE のフラット ネットワークの力を最大限に活用する: 設計上の推奨事項」は、このネットワーク モデルの設計、デプロイ、管理の包括的なガイドです。このガイドでは、GKE のフラット ネットワークの主な利点について詳しく説明し、代替手段であるアイランド モードと比較しています。また、フラット ネットワークの可能性を最大限に活用して、スケーラビリティ、パフォーマンス、統合を強化するのに役立つアーキテクチャに関する推奨事項を紹介しています。
このブログ投稿では、この設計上の推奨事項に関するガイドをほんの少しご紹介します。
ユースケースのまとめ
GKE に移行すると、ワークロードのコンテナ化によってアジリティとスケーラビリティが向上しますが、ユーザーは IP アドレス管理において課題に直面することがあります。特に、他のクラウド プロバイダの「アイランド モード」のネットワーキングに慣れている場合は、そのようなことがよく起こります。
GKE のデフォルトのフラット ネットワーク モデルは、ネイティブには「アイランド モード」アプローチをサポートしていませんが、既存のアイランド モード アーキテクチャを GKE のフラット ネットワーキング アーキテクチャに合わせて調整し、IP アドレス管理に関する潜在的な懸念を解消する方法はいくつか存在します。そこで、IP 管理に関する課題に対処し、GKE への移行を容易にするための明確な戦略を提供し、GKE の最新機能をご紹介します。
設計上の推奨事項
「GKE のフラット ネットワークの力を最大限に活用する: 設計上の推奨事項」設計ガイドには、お客様が移行を進めるのに役立つ詳細な情報が記載されています。このガイドは、複数の Google のスペシャリストが執筆しており、各種のユースケースに応じたさまざまなパターンと設計を深く掘り下げています。
この設計ガイドは、あらゆる選択肢を評価する際の主要なリファレンスとして活用できます。また、推奨パターンをデプロイする方法を示すリファレンス アーキテクチャを確認できます。これらの推奨パターンは、ネットワークの設計、調査、プランニングのためのガイド、サンプル、または構成要素として活用できます。すべてのアーキテクチャについて言えることですが、最終設計の柔軟性の程度はさまざまです。
パターン例
「GKE のフラット ネットワークの力を最大限に活用する: 設計上の推奨事項」で取り上げられている設計の 1 つを簡単に確認してみましょう。


この設計は、GKE のフラット ネットワーク内でアイランド モードの動作をエミュレートする戦略の概要を示すものです。IP アドレスの節約に役立つ VPC ベースのアイランド モードと、共有ツールにアクセスするための Private Service Connect(PSC)を組み合わせています。PSC の推移性を備えた Network Connectivity Center(NCC)は、それぞれがルーティング可能な一意の IP を持つ PSC エンドポイントを介して、共有ツールへのアクセスを提供します。これらのエミュレートされた「アイランド」間の通信については、IP マスカレードを使用して Pod の IP アドレスをそのノードの IP アドレスにマッピングし、Pod のアウトバウンド トラフィックがノードから発信されたように見せかけます。この包括的なアプローチにより、スケーラブルで複雑な接続パターンの強固な基盤が確立されます。
今すぐ詳細をご確認ください
GKE ネットワーキングについて詳しくは、以下のリソースをご覧ください。
-シニア クラウド デベロッパー アドボケイト、Abdel Sghiouar
-Google、プロダクト マネージャー、Whitney Jenkins



