株式会社GABAの導入事例:一元管理とメンテナンス フリーが Chromebox 採用の決め手。システムのクラッシュでレッスンが中断する課題を解消
Google Cloud Japan Team
株式会社GABA は、1 人ひとりの英会話習得目的に合わせたレッスンを提供できるマン ツー マンに特化した、「Gabaマンツーマン英会話」を全国に展開しています。受講者は、スマートフォンや PC からレッスン日時や講師を自由に選んで予約できるだけでなく、予習や復習もすべてオンラインで行えるのが特長です。Gaba での学習をサポートする IT システムについて、IT 部門のキーマン 2 名と、実際にシステムを使用するインストラクターの統括マネージャーに話を伺いました。
利用している Chrome Enterprise サービス
写真左から
- 株式会社GABA IT 部門 サービスデスク課 マネージャー 増永 真人 氏
- 株式会社GABA インストラクター統括マネージャー ジュリー ストックス 氏
- 株式会社GABA IT 部門 IT インフラストラクチャー課 マーティン リンドナー 氏
レッスンで使われるオンライン カルテの専用 OS を Chromebox で刷新
GABA は、マンツー マン形式のレッスンに特化した英会話スクールです。世界 50 か国以上の国や地域出身の多彩なインストラクターが、日常会話からビジネス英会話まで、受講者 1 人ひとりのレベルや目的に合わせてレッスンをカスタマイズ。日時や講師を選べる自由予約制、専門カウンセラーやインストラクターによるサポートなど、通いやすく、続けやすいシステムにより、受講者の上達をサポートします。1995 年の創業から 20 年以上の歴史を持つ GABA では、早い時期から IT 活用を重要な経営戦略の 1 つと位置付けています。増永 真人さんは、「英会話スクールで、予約システムを独自に開発し、導入したのは、おそらく GABA が初めてです。レッスンの予約はもちろん、レッスンの履歴管理や予習・復習などが行える受講者情報管理ページ(以下、オンライン レッスンカルテ)をはじめとするすべてのシステムを自社開発しています。」と話します。現在、レッスンで使われているオンライン レッスンカルテは、専用 OS を独自に開発し、その OS 上にシンクライアント システムとして構築されています。Gaba インストラクターは、「端末の電源を入れるとブラウザが起動され、レッスンに必要なすべてのアプリを利用できます。オンライン レッスンカルテだけでなく、Google マップや YouTube などの汎用ツールを使いながらレッスンすることもあります。」と話します。
オンライン レッスンカルテは、専用 OS を使っているため、シンクライアント端末の台数が増えると、機能拡張やセキュリティ アップデートなどの作業負荷が増大していました。アップデート自体は 2 分程度で終わりますが、端末台数が多いので、一斉にアップデートがはじまるとネットワークにかなりの負荷がかかります。マーティン・リンドナーさんは、IT インフラの課題を次のように語ります。「たとえば、ブラウザにブックマークを 1 つ追加したい場合、まず専用 OS を作り直し、各端末に配布することが必要です。シンクライアント端末では、電源を入れたときに、新しい専用 OS の更新がはじまるので、その間はレッスンができないこともありました。またレッスン終了後に、IT 部門でシンクライアント端末のメンテナンスが必要なこともあり、いかに作業負荷を軽減するかが課題でした。」これらの課題を解決するために、Gaba が選択したのは、Chromebox の採用による IT インフラ環境の刷新でした。
サービス品質向上の観点で可用性重視の経営トップも Chromebox に期待
Gaba では 2016 年秋に、本社にある講師のトレーニング施設に 16 台の Chromebox を導入し、トライアルを実施しています。増永さんは、「トライアルの結果、インストラクターの評価がかなりよく、IT 部門としても管理がしやすいので、経営トップの承認を得て、2016 年冬 に採用を決めました。Chromebox は、電源を入れるたびに、常に最新の状態で利用できます。また、1 台あたり 5〜10 分程度でキッティング作業ができ、さらに一元管理ができるので、端末の台数が多くなればなるほど、Chromebox はベストの選択だと思います。サービス品質向上の観点で、システムが止まらない可用性を重視している経営トップも Chromebox に期待しています。」と話します。Chromebox の導入効果の一つは、ハードウェアを変更してもアプリの互換性を気にする必要がなく、メンテナンス フリーを実現できることです。シンクライアント端末では、専用 OS を使っていたので、ハードウェアの更改時にブラウザやアプリの互換性を確認する必要があり、互換性がなければ専用 OS の作り直しが必要でした。また、シンクライアント端末で利用されていた 17 インチのディスプレイやキーボード、マウスなどの周辺装置を有効活用できるのもメリットの 1 つでした。
複数の Gaba インストラクターへのアンケートでは、Chromebox 導入前の課題として、「専用 OS のときには、システムのクラッシュにより画面がフリーズしてしまい、レッスンが中断することがありました。」「ブラウザの互換性の問題で、アクセスできないウェブサイトもありました。」などの回答がありました。Chromebox 導入後に関しては、「専用 OS の問題は解消されスムーズなレッスンが実現できました。」「操作性やパフォーマンス、ユーザー エクスペリエンスも向上しているので、Chromebox には非常に満足しています。」と答えています。
今後の展開についてマーティンさんは、「現在、99% はオンプレミスによる開発ですが、今後は電子メールやグループウェアなどの業務アプリを含め、クラウドサービスにシフトしていく計画です。Chromebox で使っているのは、インストラクター用のアプリだけですが、クラウド化により業務アプリも Chromebox にリプレイスできるかもしれません。」と話します。
「2017 年冬の導入開始以来、現在約 200 台の Chromebox が Gaba のスクールに導入されています。今後は、2019 年 2 月までの期間で、すべてのスクールに合計 900 台の Chromebox を順次導入していく計画です。また企業と契約し、企業内に英会話教室を設置するサービスも提供しており、2 社の教室に、先行して Chromebox を導入し、お客様に使ってもらっています。」(増永さん)
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