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顧客事例

株式会社 バンダイナムコエンターテインメント:マーケティングで活用する DWH を GCP で構築

2019年12月20日
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Google Cloud Japan Team

日本国内のスマートフォンゲーム市場の競争は、海外メーカーの相次ぐ進出によって厳しさをましています。そんな中、人気ゲームをどう作るか、中長期的にユーザーをどう増やすかなどの模索が、ゲーム業界では続いています。

株式会社バンダイナムコエンターテインメントのスマホゲーム「テイルズ オブ ザ レイズ」は、2017 年のリリースから順調にユーザー数を増やし、現在では 260 万ダウンロードを超えています。しかし次々に新しいゲームが登場する競争激しいゲーム業界では、ユーザーのニーズに応えるコンテンツを提供し続けることで、ゲームを深く長く利用してくれるユーザーを効率的に獲得する必要がありました。

そのために同社は、「テイルズ オブ ザ レイズ」の有料ユーザーにはどんな特徴があるのか、 Google Cloud Platform(GCP)を使ってユーザー分析を行い、その結果をベースにした広告施策で、Google 広告経由で獲得したユーザーによるアプリ内での LTV を 1.7 倍に増やすことに成功しました。

高 LTV ユーザーを増やし、売上を拡大するという難しい取り組みを、どのように成功させたのか、バンダイナムコエンターテインメントの取り組みをご紹介していきます。

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「7 日以内に有料ユーザーになりそうな人」を機械学習で予測

Google Cloud Platform(GCP)とは、Google 社内で使われているものと同じテクノロジーやインフラを使用したクラウド コンピューティングサービスです。クラウド環境での効率的データ管理、低コストでのアプリケーション開発、 機械学習を活用したビジネス分析から需要予測など、多様なサービスが利用できます。

バンダイナムコエンターテインメントでは、機械学習を活用した GCP の 機械学習分析・需要予測を使って、同社の「テイルズ オブ ザ レイズ」有料ユーザーデータを分析。その分析を基に同ゲームをダウンロードしてから 7 日以内に有料利用する可能性の高いユーザーの属性を予測し、広告配信対象にしました。

獲得ユーザーの支払額、通常のアプリキャンペーンの 70% 増に

広告の配信には、Google 広告の アプリキャンペーンを利用しました。アプリキャンペーンは、数行の広告文や入札単価などを設定すれば、対象ユーザーにリーチできるようにキャンペーンを自動で最適化し、Google 検索、Google Play、YouTube、Google ディスプレイ ネットワークなど Google の各サービスで広告を配信します。

今回は、ユーザーを「テストグループ」と「コントロール グループ」に分け (*)、効果を検証しました。前者は、機械学習で予測した「 7 日間以内に有料利用する可能性が高いユーザー」向けにアプリキャンペーンを配信。後者には、これまで実施してきた通常のアプリキャンペーンを配信しました。

広告配信後 2 か月間の有料ユーザーの支払額を 2 グループで比較した結果、テストグループ向け広告が、コントロールグループの 70% 増という結果になり、機械学習によるターゲティングが成果を上げたことが分かりました。

* ランダムに抽出された同質な地域グループを 2 つ作成し、効果測定したい広告を配信するグループをテストグループ、その広告と無関係のダミー広告を配信するグループをコントロール グループとして、2 つのグループの配信後の行動変容の差分から広告効果を検証する方法


OS 別広告配信後 2 か月間の有料ユーザーの支払額

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今後の展望について

バンダイナムコエンターテインメントの宮本 奈津子氏( NE 事業部 NE マーケティング部 マーケティング 2 課)は、今回の取り組みの手応えを次のように話します。

「日本のスマホゲーム市場は成熟期とも言われ、競争は年々厳しくなっています。そんな中、当社のテイルズ オブ ザ レイズはお客様の支えあって順調にユーザー数を増やしてきました。今後、中長期的な目線でタイトルの成長を目指すためには、本タイトルを魅力と感じて頂ける可能性があるお客様に、効率的に広告をお届けし利用して頂く必要がありました。

今回の施策では、機械学習、自動最適化など、最新の技術をフル活用したことが成功の鍵だったと思います。機械学習で有料ユーザーを予測し、アプリ キャンペーンで自動最適化しながら広告を配信したことで、効率的に想定以上の成果が得られたと感じています。施策の導入にあたっては Google のサポートもあり、スムーズに実行できたのも良かったです。

今後は、今回の経験や得られたデータを活かし、他のスマホゲームでも同様の施策を導入していきたいと考えています。」


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バンダイナムコエンターテインメント 本プロジェクト担当のみなさま。前列左から 3 人目がコメントを寄せた宮本奈津子氏。後列左から内堀 環樹氏、清野 健太氏、田村 雄也氏、岡野 昌洋氏。前列左から東村 遥氏、奥 智美氏、宮本氏、加藤 美優子氏

株式会社バンダイナムコエンターテインメント

2006 年、バンダイナムコグループのゲーム部門を統合した「株式会社バンダイナムコゲームス」として誕生。2015 年、現社名への変更とともに、「アソビきれない毎日を。」を企業理念に据え、ネットワークコンテンツ、家庭用ゲーム、ライフエンターテインメントなどの分野において、幅広いターゲットに向けてさまざまな商品やサービスをワールドワイドで提供しています。


※この投稿は 2019 年 11 月 に Think with Google 日本 に掲載された記事です (Think With Google の記事はこちらをご覧ください)。

※ その他の Google Cloud 導入事例はこちらをご覧ください。

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