Anthos アタッチ クラスタを使用してすべての Kubernetes クラスタを管理
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2020 年 9 月 1 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
今日、企業はデータセンターやクラウド、Google クラウドといったさまざまな場所でアプリケーションを実行しています。企業が望むのは、アプリケーションをその場所に維持するのか(あるいは将来的には移動させるのか)を、さまざまな要因に応じて決定できる自由度です。決定要因としては、コスト、稼働時間、コンプライアンス要件、レイテンシに関する考慮事項、他のサービスへの近接度など、さまざまなものが挙げられます。しかしながら、アプリケーションを移動させるには、そのアプリケーションが移植可能であることが不可欠です。Kubernetes を基盤とする豊富な機能を備えた Anthos を使うことで、クラウド間でのアプリケーションの移動が容易になります。
先週リリースされた Anthos アタッチ クラスタは、Anthos のリーチを他の環境で実行中の Kubernetes クラスタへと拡張できる新しいデプロイ オプションです。Amazon EKS と Azure Kubernetes Service クラスタ(他のサービスも近日提供予定)を Google Cloud Platform(GCP)上の Anthos コントロール プレーンにつなぎ替えることで、ハイブリッドおよびマルチクラウド環境のクラスタを一元的に管理できます。
Anthos アタッチ クラスタを使えば、非ネイティブのクラスタでも Anthos の高度な機能を複数ご利用いただけます。たとえば、Anthos Config Management を使ってマルチクラウド環境にポリシーをデプロイしガバナンスを確保する、あるいは、Anthos Service Mesh を使用してアタッチされたクラスタで実行中のサービスを保護、管理、モニタリングするといったことが可能になります。
このデプロイ オプションをご利用いただくことで、各々のペースに合わせて Anthos の導入を開始できるほか、他のクラウド環境にある Anthos クラスタへの移行が容易になります。
仕組み
Anthos アタッチ クラスタは、Anthos のハイブリッドおよびマルチクラウドに対するオブザーバビリティと管理機能に基づいて構築された、優れたコネクテッド エクスペリエンスです。まず登録を済ませ、エージェントをインストールしたクラスタを Google Cloud に接続するだけで使用を開始できます。このエージェントがクラスタをコントロール プレーンへつなぐため、ファイアウォールを開いてクラスタの API サーバーに外部アクセスを提供する必要はありません。AWS 上の Anthos GKE と Anthos On-Prem クラスタでもこれと同じエージェントが使用されています。
Google Cloud にクラスタが接続されると、次の Anthos 機能の利用が可能になります。
Cloud Console UI で一括管理 - Cloud Console で、すべてのハイブリッドおよびマルチクラウド環境で実行中のワークロードやサービスを可視化できます。この UI を使えば、ワークロードが正常に実行されているか、注視すべきワークロードはないかを確認できるうえ、必要であればワークロードに変更を加えることもできます。
ポリシーと設定管理 - Anthos Config Manager を使用すると、GitOps ベースの宣言型構成ルートを設定してすべてのクラスタに適用することができるので、開発チーム全体でポリシー ガードレールを設定し適用することが可能になります。
サービス メッシュ - Anthos Service Mesh 1.6 を使用すると、アタッチされたクラスタに対しメッシュを作成して、サービスを管理、モニタリング、保護できます。
使ってみる
今すぐ使用を開始するには、さまざまなデプロイ オプションや要件を解説した、Anthos アタッチ クラスタガイドをご覧ください。今後のリリースで追加の Anthos の機能やデプロイ オプションのサポートを追加する予定です。Anthos アタッチ クラスタを自社ユースケースに活用する方法についてのご相談は、セールスチームにお問い合わせのうえご予約ください。
-Anthos、Google Cloud Platform プロダクト マネージャー Matthew DeLio
-Anthos プロダクト マネージャー Bradley Wong