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ストレージとデータ転送

次世代アプリケーションを推進する新たなストレージ イノベーション

2022年9月13日
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Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2022 年 9 月 9 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

さまざまな規模のお客様からお話を伺っていると、ますます多くの「データの豊富な」ワークロードがクラウドに移行していることがわかります。お客様はこれまでになく価値のあるデータを収集しており、さまざまなソースから収集したそのようなデータを一元化し、分析する前に正規化したいと考えています。ストレージは、データレイク、モデリングとシミュレーション、ビッグデータ、AI と機械学習など、より価値の高いサービスを可能にするための共通の基盤となりつつあります。これらのアプリケーションは、オブジェクト ストレージの柔軟性、ファイル ストレージの管理性、ブロック ストレージのパフォーマンスを、すべて 1 つのプラットフォーム上で要求します。

お客様のニーズの進化に伴い、Google は、エンタープライズ向けのパフォーマンスと規模を促進し、データドリブンなアプリケーションをサポートするのに加え、管理が簡単ながらビジネス インサイトを提供でき、さらにデータを損失や障害から保護できるソリューションを提供するために取り組んでいます。

昨年、Google はユニークな Cloud Storage デュアルリージョンの数を拡張し、9 つの地域と 3 つの大陸全域で利用できるターボ レプリケーション機能を追加しました。これにより、大陸規模のアプリケーションの可用性を容易に確保し、データを一元管理できるようになりました。この機能は 1 つの大陸規模のバケットを提供し、ゼロ時間の RTO と、オプションの 15 分未満の RPO を効果的に実現します。また、データの保存場所にかかわらず 1 つの API セットと高可用性が確保されるため、アプリの設計も簡単になります。

お客様の変化するニーズに応えるために、どのようにクラウドのストレージを進化させているか

本日のデジタル カスタマー イベント「A Spotlight on Storage」で、Google は多くのストレージ イノベーションを発表しました。その中で、お客様への Google のコミットメントを特に強調するものをいくつかご紹介します。

エンタープライズ向け機能を進化させた、Google Cloud Hyperdisk を発表しました。これは次世代の Persistent Disk で、お客様のブロック ストレージのパフォーマンスをワークロードに合わせて簡単かつ動的に調整できるようにするものです。Hyperdisk を利用することで、IOPS とスループットをアプリケーションごとに独立させてプロビジョニングし、時間経過とともに変化するアプリケーション パフォーマンスのニーズに適応できます。

また、Google Kubernetes Engine(GKE)用の Filestore Enterprise マルチシェアもリリースしました。この新しいサービスは、管理者が Filestore インスタンスをシームレスに作成し、ストレージの一部を取り出して、1 つまたは無数の GKE クラスタ全体で同時に使用できるようにするものです。また、中断を伴わないストレージのアップグレードを GKE の稼働中にバックグラウンドで実行し、Regional Storage の可用性において 99.99% の SLA を提供します。これに Backup for GKE を組み合わせることで、企業はステートフル ワークロードを GKE に取り込んで真のモダナイゼーションを実現できます。

お客様からのご意見に基づいて、Google はストレージを引き続き進化させ、お客様のデータドリブンなアプリケーションをサポートしています。具体的には、ストレージの管理をより簡単にし、お客様が費用を最適化できるようにするために、新しい Cloud Storage 機能である Autoclass を開発しました。この機能では、ポリシーによって最後のアクセス時間に基づいて、オブジェクトが適切なストレージ クラスに自動的に移動されます。Google はお客様の多くがこの作業に手動で対処するのを見てきました。そのため、Cloud Storage の費用を最適化するための、より簡単で自動化された、ポリシーベースのこの機能を提供できることを嬉しく思っています。

「費用最適化の仕組みを自社で構築することは、貴重なエンジニアリング リソースの消費につながるだけでなく、時期尚早にアーカイブされたデータの回収費用が発生する負担の大きな間違いを犯してしまう可能性があります。Autoclass はストレージ費用の低減に役立つうえ、シンプルな自動化された方法で料金を予測することができます。」 - Redivis、共同創業者、Ian Mathews 氏

Google は、保存されたデータの管理と最適化をより簡単にして、お客様がストレージからビジネスに関する分析情報をさらに引き出せるようにすることに注力しています。新しい Storage Insights のリリースにより、お客様は Cloud Storage に保存されたオブジェクトについて、行動につながるインサイトを得られるようになります。管理しているオブジェクトの数が数百万であれ数兆であれ、ストレージ管理について情報に基づいた決定を行うために必要な情報や、「オブジェクトはいくつあるのか?オブジェクトはどのバケット内にあるのか?」といった質問に簡単に答えるために必要な情報がお客様に提供されます。こうした情報を BigQuery などのソリューションと組み合わせることで、組織は保存されたデータについての分析情報が可視化されるユニークなダッシュボードを構築できるようになります。さまざまな可能性を考えると、実に興味深いものがあります。

最後に、お客様の重要なアプリケーションとデータの保護にお役立ていただけるよう、Google は Google Cloud バックアップと障害復旧(DR)を発表しました。このサービスは、重要なアプリケーションとデータベース(たとえば、Google Cloud VMware Engine や Compute Engine、SAP HANA などのデータベース)のための完全に統合されたデータ保護ソリューションであり、Google Cloud コンソール内で直接、データ保護と障害復旧のポリシーを一元的に管理して、データベースとアプリケーションを数回のクリックで完全に保護できるようにするものです。

Google のストレージが他の多くのソリューションと異なる理由

Google Cloud を基盤にビジネスを構築するということは、Google フォト、YouTube、Gmail といった世界規模のアプリケーションに Google が使用している基盤を利用することを意味します。過去 20 年間にわたって構築されてきたこのアプローチは、企業とデジタルファーストの組織に対して、エクサバイト規模の高性能のサービスの提供を可能にしています。このストレージ インフラストラクチャは、クラスタレベルのグローバルなファイル システムである Colossus が基盤になっています。Colossus はお客様のデータを保存、管理しながら、Cloud Storage、Persistent Disk、Hyperdisk、Filestore などの Google Cloud ストレージ サービスに、優れた可用性、パフォーマンス、耐久性を提供します。

最先端の専用 Google Cloud バックボーン ネットワーク(AWS と Azure のほぼ 3 倍のスループットを提供1)と 173 のネットワーク エッジ ロケーションを導入すれば、Google のインフラストラクチャが他とは根本的に異なることがわかるでしょう。Google のグローバル ネットワークと Colossus 上に分散されたコンピューティングおよびストレージとが組み合わさることにより、優れたスピードとレジリエンスがアプリケーションにもたらされます。

Google Cloud Storage の詳細

Google の最新のプロダクト イノベーションについて詳しくは、75 分間の「Spotlight on Storage」をご覧ください。その他のプロダクトについて詳しくは、ストレージのページをご覧ください。


1. 2021 年クラウド レポート、Cockroach Labs

- Google Cloud ストレージ担当バイス プレジデント兼ゼネラル マネージャー Guru Pangal

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