NSF との提携によるネットワーキング イノベーションの促進
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2021 年 4 月 28 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
このたび、Google は U.S. National Science Foundation(NSF)と提携し、他業界のパートナーや米国連邦政府機関との協力関係を結びました。これは、Resilient and Intelligent Next-Generation(NextG)Systems(RINGS)の学術研究における合計 4,000 万ドルの投資の一環です。Google は投資だけでなく、研究者や学生の知見の拡充と対象分野での研究の進展に貢献できるよう、専門知識の提供、共同研究、インフラストラクチャ支援、現物でのサポートを実施する予定です。
NextG システムは、現在使用されているセルラー、Wi-Fi、衛星ネットワークの未来の姿です。低レイテンシのエッジクラウド ネットワークやネットワーク機能の仮想化を活用することで、NextG システムにより、容量、帯域幅、機能が大幅に拡張される可能性があります。実現すれば、何十億もの人が相互に接続でき、何百万ものビジネスで新しいユースケースが作り出されることになります。このシステムは以前から高速かつ大容量であるため、強化されたデータ ストリーミング、通信、AI / ML ベースの分析、広範な自動化が可能になります。また、教育、輸送、公衆衛生およびセーフティ、防衛、重要インフラストラクチャなどの社会的な優先事項をサポートできる可能性もあります。
もちろん、NextG システムはエンドツーエンドのセキュリティ、安定性、復元性を提供できるように構築される必要があります。ゼロトラストと多層防御アプローチが、NextG アーキテクチャにおける開発の主要課題です。
Google は、長年にわたってネットワーキングの基礎研究に携わってきました。そのような経験が、クラウドネイティブで完全に自動化され、ソフトウェア定義を採用して広範囲にわたって仮想化されたグローバルなエッジ ネットワーク インフラストラクチャの構築に役立てられています。Google は、すべての主要なインターネット サービス プロバイダ(ISP)や通信事業者と直接に相互接続しており、ユーザーにきわめて低いレイテンシでトラフィックを提供しています。Google は現在、ゼロタッチ、検証可能性、クローズドループ自動化などの機能により、フルマネージドでオープンかつ安全な最新エッジクラウド プラットフォームに取り組んでいます。このグローバルに分散されたエッジクラウド プラットフォームは、無線アクセス ネットワーク、パッカー処理、セキュリティなどの最も高性能なネットワーク アプリケーションに合わせて最適化されています。また、BeyondProd セキュリティ フレームワークでは、クラウドネイティブ セキュリティ モデルを通じて、次世代の通信ネットワークをモダナイズするための道筋を提供します。
米国の高等教育機関は、個別または共同で、RINGS による資金調達に応募できます。リサーチ プロジェクトでは、各分野の専門家に参加していただき、次世代のイノベーターを育て、人材開発を促進していきます。同時に、歴史的に過小評価されてきた全国のグループや機関にも、幅広く関わっていただく予定です。Google では、RINGS プログラムを通じて選出された機関と緊密に連携し、この研究の枠組みの中で多様かつ包括的な人材の参加を促します。研究の成果はすべて公表され、対象分野における知識の拡充と研究の発展に生かされます。
Google は、NSF との強固なパートナーシップを継続し、イノベーションとテクノロジーの進展を主導していけることを誇りに思います。また、学術コミュニティとの提携により、ネットワーキング システムの新しいソリューションが進展していくことを期待しています。先週にもお伝えしましたが、科学技術におけるイノベーションに関する国際的な戦略を構築するうえで、今が歴史的な好機となっています。Google による RINGS へのサポートは小さな一歩にすぎないかもしれませんが、ゴールを目指すための大切な一歩です。
-Google Cloud Global Networking 担当バイス プレジデント Bikash Koley
-Google Cloud ネットワーキング担当バイス プレジデント兼ゼネラル マネージャー Shailesh Shukla