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インフラストラクチャ

新しい Google Cloud リージョンがフランス、パリに開設

2022年7月6日
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Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2022 年 6 月 30 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

本当の意味でグローバルであるためには、ローカルでもなければならない。これが Google Cloud の考え方です。つまり、お客様とその地理的特性、規制、価値観に可能な限り寄り添う必要があるということです。このたび、この目標の達成に向けた進展として、新たな Google Cloud リージョンが、フランスのパリに正式に開設されたことをお知らせいたします。

この新しいフランス リージョン(europe-west 9)は、フランスにおけるクラウド採用を阻む障壁を打破するために設計されました。スケーラビリティ、サステナビリティ、安全性、革新性を独自に備えたテクノロジーがフランス国内で手近に利用できるようになることで、フランスの組織はデジタル トランスフォーメーションを採用および推進できます。最近のレポートによると、フランス企業の生産性に Google Cloud が与える効果として、2027 年までに GDP は 24~26 億ユーロ上昇し、雇用は 1 万 3,000~1 万 4,000 件増加するとの見込みです。同レポートはこれとは別に、フランスにおける Google のインフラストラクチャ投資の影響についても詳しく解説しており、その経済効果として、2027 年までに GDP にして 4 億 9,000 万ユーロの成長と、4,600 件の雇用創出がもたらされるとしています。

フランスに焦点を当てる

Google Cloud のグローバルなネットワークは、Google Cloud のインフラストラクチャの基礎となるものです。このネットワークにより、高パフォーマンス、低レイテンシ、サステナブルなサービスを提供し、Google のお客様がより優れたサービスを提供できるよう支援します。新しいフランス リージョンを含めて、Google Cloud は現在 34 のリージョン、103 のゾーンを提供しており、世界中の 200 を超える国と地域で利用できます。

このリージョンは 3 つのクラウドゾーンで開設され、Compute Engine、Google Kubernetes Engine、Cloud Storage、Persistent Disk、CloudSQL、Cloud Identity など、Google の標準的なサービスが利用可能になります。さらに、組織が独自のコンプライアンス、プライバシー、デジタル主権のニーズを満たすことができるよう、中核的な制御機能も提供されます。

フランス国内の公的機関と民間組織の両方が、アプリケーションの実行、データのローカル保存はもちろん、リアルタイム データ、分析、AI テクノロジーを一層活用したビジネスの差別化、合理化、変革など、あらゆることを業界でトップクラスの環境に優しいクラウド上で行えるようになります。これはフランスで初めてのことです。

「ルノーグループがテクノロジー企業になり、デジタル トランスフォーメーションを加速するために、市場における最高水準のものを備えていることは重要です。フランスにおける新しい Google Cloud リージョンの開設は、セキュリティ、レジリエンス、主権が強化され、レイテンシが短縮されることを意味します。新しいリージョンは、クラウド ソリューションの価値を全体的に高める存在なのです。こうした基盤があってこそ、私たちはユーザーに最高レベルのサービスを、究極的には最高のカスタマー エクスペリエンスを提供できると確信できます。また、このリージョンは、効率を損なうことなくサステナビリティへの取り組みをサポートする、より環境に優しいインフラストラクチャでもあります。」 - ルノーグループ情報システムおよびデジタル担当責任者 Frédéric Vincent 氏

「この新しい Google Cloud リージョンによって、よりスマートで、安全で、地域性を考慮したクラウドが利用できます。フランスとヨーロッパのセキュリティ、コンプライアンス、主権の要件を遵守できるようになり、常に顧客のニーズに一層適応するサービスを新たに提供する機会となります。」 - BforBank エグゼクティブ ゼネラル マネージャー Pascal Luigi 氏

ヨーロッパのデジタル課題に一緒に取り組む

新しいパリのリージョンでは、民間および公共部門のローカルな組織がトランスフォーメーション クラウドを利用して以下を実現できるようになります。

  • よりスマートに: データは、あらゆるビジネス トランスフォーメーションの中心的な要素です。Google Cloud を使用すると、組織全体でデータを統合し、スマート アナリティクス機能AI ソリューションを活用して、データの保存場所に関係なく、構造化データと非構造化データの両方から最大の価値を引き出すことができます。

  • オープン性: マルチクラウド、ハイブリッド クラウド、オープンソースに対する Google Cloud の取り組みにより、デベロッパーがあらゆる環境でより迅速に構築と変革を行えるようになっただけでなく、最適なテクノロジーを選択できる自由度と、特定のニーズ、アプリ、サービスに適合するための柔軟性を提供します。

  • サステナビリティ: Google はすべての人のために、カーボンフリーの未来を目指して取り組みを進めています。Google Cloud は、大手クラウド プロバイダの中で唯一、事業全体を賄うのに十分な再生可能エネルギーを購入しており、気候変動レジリエンスを高めるためにあらゆる業界と緊密に協力し、責任ある原料調達、気候リスク分析などの主要な課題にクラウド テクノロジーを応用しています。

  • セキュリティ: Google Cloud は、データ、アプリケーション、ユーザーを潜在的な脅威から包括的に保護し、攻撃を最小限に抑えるためのゼロトラスト アーキテクチャを提供します。また、現地のパートナーと緊密に連携して、地域の規制を遵守できるよう支援します。

ヨーロッパ全体で、あらゆる業界の、あらゆる規模の企業が、ミッション クリティカルなワークロードとデータのクラウド移行を検討しています。アジリティをはじめ、スケーラビリティやパフォーマンス、そしてイノベーションの可能性に至るまで、クラウドの利点は実証済みです。それにもかかわらず、IT 部門の意思決定者の多くは信頼性の欠如を理由に、機能の劣るテクノロジーに甘んじています。

Google Cloud のお客様は、強力な組み込みのセキュリティ機能を使用できるだけでなく、独自のコンプライアンス、プライバシー、デジタル主権のニーズに合わせてさまざまな制御機能を活用できます。たとえば、ヨーロッパの地理的リージョンでデータを保持する機能、ローカルの管理サポートとカスタマー サポート、管理者権限における包括的な可視性と制御、Google Cloud インフラストラクチャの外部で制御および管理するキーを使用したデータ暗号化などが挙げられます。

また、フランス政府が定義したソブリン クラウドの基準を満たす特別な設計の信頼できるクラウド サービスを開発するために、フランスのサイバーセキュリティを牽引する Thales との戦略的パートナーシップを締結しました。新しいフランス リージョンの開設により、Thales と共同でローカル サービスを開発することが可能になり、フランス当局が定める「Cloud de Confiance」としての認定を受けるための道筋を確保できることでしょう。フランスのお客様は、機能やイノベーションについて妥協することなく、セキュリティ、プライバシー、主権の要件を満たすクラウドの利点を享受できます。

パリリージョンについて詳しくは、パリリージョンに関するページと、Google Cloud のロケーション ページをご覧ください。追加サービスおよびリージョンの可用性に関して最新情報が掲載されています。


- Google Cloud フランス マネージング ディレクター Anthony Cirot
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