コンテンツに移動
インフラ モダナイゼーション

Google Cloud とそのパートナーによる生成 AI でメインフレームのモダナイゼーションを加速

2025年4月17日
Nirav Mehta

VP, Google Cloud Compute Platform

David Yahalom

Group Product Manager

Try Gemini 2.5

Our most intelligent model is now available on Vertex AI

Try now

※この投稿は米国時間 2025 年 4 月 5 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

メインフレームのモダナイゼーションは長年にわたり、時間と費用がかかるプロセスでした。そこで Google では、このたび、Gemini モデルと Google パートナーのテクノロジーやサービスの強力な組み合わせを活用して、メインフレームのモダナイゼーションを加速させる新しいソリューションをリリースしました。

メインフレームのモダナイゼーションのための Google Cloud の生成 AI プロダクト

Google Cloud は現在、メインフレーム アプリケーションの再構築(コードロジックと設計の大幅な変更)を検討しているメインフレーム ユーザー向けに、評価、コード変換、テストに重点を置いた 3 つのプロダクトを提供しています。

1. Google Cloud の Mainframe Assessment Tool(Gemini モデルを活用)一般提供が開始された Google Cloud の Mainframe Assessment Tool(MAT)により、お客様はアプリケーションやデータを含むメインフレーム資産全体を徹底的に評価、分析し、その情報に基づいて最適なモダナイゼーション パスを判断できます。MAT には、詳細なコード分析、コードの明確な説明の生成、アプリケーション ロジックと仕様の要約、ドキュメントの自動作成、アプリケーション依存関係の特定、初期テストケースの生成といった機能があります。これにより、メインフレーム コードの理解が促進され、モダナイゼーション プロセスの迅速な開始が可能となります。詳細

2. Google Cloud の Mainframe Rewrite(Gemini モデルを活用)メインフレーム アプリケーションをモダナイズするために、Google Cloud の Mainframe Rewrite がプレビュー版として提供されています。このツールは、開発者がメインフレームのレガシーコードを Java や C# などの新しい言語に変換して再構築するのに役立ちます。Mainframe Rewrite は、開発者がレガシーコードを反復的にモダナイズし、モダナイズしたアプリケーションを Google Cloud でテストしてデプロイするための IDE 環境を提供します。詳細

3. Dual Runモダナイゼーションのリスクを軽減するために、お客様は Google Cloud の Dual Run を使用して、モダナイズしたメインフレーム アプリケーションを徹底的にテスト、認証、検証できます。Dual Run を使用すると、アプリケーションの移行中と、本番環境で新しいアプリケーションの稼働を開始する前に、モダナイズしたコードの正確性、完全性、パフォーマンスを検証できます。

Dual Run は、本番環境のメインフレームにおけるライブイベントを、モダナイズしたクラウド アプリケーションで再現し、2 つのシステムの出力を比較して違いを検出します。詳細

Google Cloud の Mainframe Assessment Tool、Mainframe Rewrite、Dual Run の利用を開始しましょう。

パートナーのテクノロジーも利用可能

メインフレームのモダナイゼーションに対して、よりインタラクティブで段階的なアプローチを採用したいお客様には、Google のパートナーである Mechanical Orchard が、ロジックを変更することなくメインフレーム アプリケーションを最近の慣用的な言語に迅速に書き換えるプラットフォームを提供しています。これによりコードが新しい言語に変換された後は、より迅速な変革が可能になります。このような段階的な変革は、グローバル コンサルティング企業の Thoughtworks と Mechanical Orchard が連携して取り組む、AI を活用したメインフレーム モダナイゼーションの基盤でもあります。

Mechanical Orchard のモダナイゼーション プラットフォームは、データ キャプチャ エージェントと、高度に規律された手法を組み合わせて、以前のシステムを段階的に、中断なくモダナイズします。実際のデータフローからシステム動作を再構築し、生成 AI を使用してコンポーネントを 1 つずつ書き換え、最近の慣用的かつ決定論的なコードにします。統合とテストを早い段階にずらすことで、リスクも軽減されます。また、出力が以前のシステムと一致するまで改良が加えられるため、新旧コードの機能が同等であることが保証されます。ワークロードは、クラウドの本番環境に個別に移行されます。このアプローチにより、プロジェクトのリスクと中断が減り、価値創出までの時間が短縮されます。

最も重要な目標は、以前のシステムと同等の機能を備えたコードを作成して、新しいコードがすべての入力に対して同じ出力を生成することを保証することです。Mechanical Orchard は COBOL 時代のシステムをサポートし、Java、Python などの言語でコードを生成できます。

Google の主要なデリバリー パートナーが、モダナイゼーションの加速とリスク軽減をさらに推進

もう一つの重要な要素として、Google Cloud の新しい生成 AI によるメインフレームのモダナイゼーション アクセラレータ プログラムがあります。これは、Google の専門的なデリバリー パートナーがその豊富な経験と優秀なチームを活かして、お客様が上記のツールを活用できるよう支援するプログラムです。このプログラムには、AccentureEPAMThoughtworks が参加しています。これらのパートナーは、こうした AI ソリューションを効果的に使用してモダナイゼーションを最大限に進める実践的な経験を豊富に持っています。最新のエンジニアリング手法を確立し、お客様のチームに包括的な支援を提供してきた経験を活かし、お客様の組織がクラウドネイティブな未来を完全に受け入れ、永続的な成功を収められるよう支援します。

このプログラムには 3 つのフェーズがあります。

    1. 詳細な評価: このフェーズでは、Gemini モデルで強化された Google Mainframe Assessment Tool(MAT)と、パートナーの専門知識を組み合わせて環境を分析します。この詳細な評価の後、お客様にはメインフレーム アプリケーションに関する詳細なドキュメント(メインフレーム アプリケーションのナレッジベースと説明可能性)、モダナイゼーションの推奨事項、そしてモダナイゼーション計画(想定されるタイムライン、リソース、具体的なアプローチを含む)をお渡しします。

価値実証の段階

大規模なモダナイゼーションの実行

対象となるお客様は、期間限定で、特定のパートナーが実施するこの評価(通常は 4~8 週間で完了)を無料でご利用になれます(基盤となる Google Cloud インフラストラクチャの使用料を除く)。

ぜひお試しを

Google Cloud とそのパートナーは、モダナイゼーションにおいて最も重要な課題の一つに生成 AI を適用する準備が整っています。まずは評価から始めましょう。詳細情報やお問い合わせについては、mainframe@google.com までご連絡ください。

Google Cloud の Mainframe Assessment Tool、Mainframe Rewrite、Dual Run の利用を開始しましょう。

-プロダクト マネジメント担当シニア ディレクター Nirav Mehta
-グループ プロダクト マネージャー David Yahalom

投稿先