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セキュリティ & アイデンティティ

Built with BigQuery: メールの保護に対する Material Security の斬新なアプローチ

2022年5月31日
Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2022 年 5 月 21 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

編集者注: この記事は、Built with BigQuery を活用した素晴らしいパートナー様をご紹介するシリーズの一部です。


50 年以上前に初めて送信されて以来、今やごく一般的なコミュニケーション ツールとなったメールは、単なる電子的なコミュニケーション手段以上のものに進化してきました。企業は、売上レポート、法的文書、人事記録などの保存システムとしてメールを活用するようになりました。日常業務から顧客や従業員とのコミュニケーション、営業やマーケティングの必須ツールに至るまで、メールはデジタル コミュニケーションを代表する存在であり続けています。

しかし、メールには、サイバー犯罪者に狙われやすいリスク要因であるというマイナス面もあります。メール セキュリティのアプローチの多くは、悪質なメールをブロックすることで安全性を高めようとするものですが、メールボックスにデータが無防備なまま置かれていては、データが侵害される危険があります。

Material Security は異なるアプローチを取っています。独立系ソフトウェア ベンダー(ISV)である当社は、不正な行為者がすでにメールボックスにアクセスしているという前提からスタートし、機密性の高いメールに対する保護を強化することで、データ侵害の深刻度を軽減しようとします。

たとえば、Material の Leak Prevention ソリューションは、メール アーカイブ内の機密コンテンツを検出して秘匿化しますが、必要に応じて簡単な認証手順で元に戻せます。当社には他に以下のような製品もあります。

  • ATO Prevention: パスワード リセットのメールを不正使用して他のサービスを乗っ取る攻撃を阻止します。

  • Phishing Herd Immunity: 従業員からのフィッシング報告に対するセキュリティ チームの対応を自動化します。

  • Visibility and Control: リスク分析、リアルタイム検索など、セキュリティ分析と管理のためのツールを提供します。

Material の製品は、どのクラウド メール プロバイダでも利用でき、単一テナント デプロイ モデルを採用することでお客様によるデータ管理を可能にしています。

Google BigQuery でデータドリブン SaaS アプリを強化

メールは大規模な非構造化データセットであり、これを大規模に保護するには、膨大な量のデータを迅速に処理する必要があります。これは、Google Cloud の BigQuery データ ウェアハウスに最適な仕事です。Material の CEO 兼共同創設者である Ryan Noon 氏は次のように述べています。「BigQuery は非常に高速でスケーラブルなので、Material Security のようなセキュリティ アプリケーションには理想的な選択肢です。それが、当社が Google Cloud を選んだ主な理由の一つです。」

BigQuery は、簡素化されたデータの取り込み、処理、保存から、強力な分析、AI / ML、データ共有機能まで、Google Cloud 内で大規模なデータ分析を行うための完全なプラットフォームを提供します。これらの機能を組み合わせることで、BigQuery は当社独自のデプロイ モデルによって実現される、強力なセキュリティ分析プラットフォームとなります。

お客様には、メールシステム全体の正規化データを格納した BigQuery データ ウェアハウスが組み込まれた、独自の Google Cloud プロジェクトが提供されます。セキュリティ チームは、このデータ ウェアハウスに直接問い合わせることで、大規模なインフラストラクチャの構築と維持の負担を自社で負担することなく、社内調査やカスタム リアルタイム レポートの作成を行えるようになります。

Material のソリューションは、Mars、Compass、Lyft、DoorDash、Flexport といった大手企業を含む、さまざまなお客様から支持されています。

ISV にとっての Built with BigQuery のメリット

Material のストーリーは、革新的な考え方、巧みな設計、戦略的な遂行が中心となっていますが、BigQuery もまた、同社の成功の一部を担っています。4 月に開催された Google Data Cloud Summit で発表された Built with BigQuery により、ISV はこのやり方を簡単に模倣できるようになりました。

Google は Built with BigQuery を通じて、Material のようなテック企業が Google のデータクラウド上で革新的なアプリケーションを構築できるよう、テクノロジーへのシンプルなアクセス、役に立つ専任のエンジニアリング サポート、共同市場開拓プログラムなどを提供しています。参加企業には以下のメリットがあります。

  • Google が資金提供した事前構成済みのサンドボックスを使って、すぐに構築に着手できます。

  • ISV センター オブ エクセレンスの専任エキスパートにアクセスし、重要なユースケース、アーキテクチャ パターン、ベスト プラクティスについてのインサイトを得て、製品の設計とアーキテクチャを加速できます。

  • 共同マーケティング プログラムを利用して、認知度の向上、需要の創出、導入の拡大を図り、より大きな成功を実現できます。

BigQuery は、Google Cloud のオープンかつ安全でサステナブルなプラットフォームに統合されたデータ ウェアハウスの、強力で優れたスケーラビリティのメリットを ISV に提供しています。Google が提供する巨大なパートナー エコシステムと、マルチクラウド、オープンソース ツール、API のサポートを利用すれば、テック企業は、データ ロックインを回避するために必要な移植性と拡張性を得ることができます。

Built with BigQuery の詳細については、こちらをクリックしてください。


- Google Cloud、ISV センター オブ エクセレンス責任者 Tom Cannon
- Material Security、創設者兼 CTO Abhishek Agrawal 氏
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