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データベース

Google データクラウド向けの Gemini CLI 拡張機能をリリース

2025年10月10日
Sujatha Mandava

Director, Product Management, Databases

Sandeep Karmarkar

Product lead, BigQuery

Try Gemini 3

Our most intelligent model is now available on Vertex AI and Gemini Enterprise

Try now

※この投稿は米国時間 2025 年 9 月 25 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

6 月に、Google は Gemini CLI を発表しました。これは、Gemini の威力をターミナルに直接取り込むオープンソースの AI エージェントです。そしてこのたび、Google は Google データクラウド サービス向けのオープンソースの Gemini CLI 拡張機能を発表いたします。

Cloud SQL、AlloyDB、BigQuery などのサービスを使用してアプリケーションを構築し、トレンドを分析することが、ローカルの開発環境からこれまでになく簡単になりました。これらの拡張機能は、初心者から経験豊富なデベロッパーまで、アプリ開発、デプロイ、運用、データ分析などの一般的なデータ操作をより生産的かつ簡単に行えるよう支援します。それでは、さっそく始めましょう。

Data Cloud Gemini CLI 拡張機能を使用する

始める前に、特定のサービスにアクセスするために必要な API を有効にし、IAM 権限を構成していることを確認してください。

最新の機能を利用できるよう、Gemini CLI の最新リリース(v0.6.0)をインストールします。

npm install -g @google/gemini-cli@latest

次に、拡張機能をインストールします。

gemini extensions install https://github.com/gemini-cli-extensions/<EXTENSION>

<EXTENSION> は、使用するサービスの名前に置き換えます。たとえば、alloydb、cloud-sql-postgresql、bigquery-data-analytics などです。

Gemini CLI を開始する前に、必要な環境変数を追加して、Google Cloud プロジェクトに接続するように拡張機能を構成する必要があります。必要な構成の詳細については、以下の表をご覧ください。

拡張機能名

説明

構成

      AlloyDB          

リソースを作成し、AlloyDB for PostgreSQL データベースとデータを操作する。

構成

alloydb-observability

AlloyDB for PostgreSQL データベースのパフォーマンスと健全性をモニタリングする。

構成

bigquery-data-analytics

BigQuery データから情報を発見し、質問する。

構成

bigquery-conversational-analytics

会話型分析 API が提供する組み込みのステートレス エージェントを使用して、BigQuery データから分析情報をさらに深く掘り下げて発見する。

構成

cloud-sql-mysql

Cloud SQL for MySQL データベースとデータに接続して操作する。

構成

cloud-sql-mysql-observability

Cloud SQL for MySQL データベースのパフォーマンスと健全性をモニタリングする。

構成

cloud-sql-postgresql

リソースを作成し、Cloud SQL for PostgreSQL データベースとデータを操作する。

構成

cloud-sql-postgresql-observability

Cloud SQL for PostgreSQL データベースのパフォーマンスと健全性をモニタリングする。

構成

cloud-sql-sqlserver

Cloud SQL for SQL Server データベースとデータに接続して操作する。

構成

cloud-sql-sqlserver-observability

Cloud SQL for SQL Server データベースのパフォーマンスと健全性をモニタリングする。

構成

dataplex

Dataplex Universal Catalog に接続して、データ プラットフォーム全体でデータと AI アーティファクトを検出、管理、モニタリング、統制します。

構成

firestore-native

Firestore データベース、コレクション、ドキュメントに接続して操作する。

構成

looker

Looker に接続して、データのクエリ、Look の実行、ダッシュボードの作成を行います。

構成

mysql

MySQL データベースとデータに接続して操作する。

構成

postgres

PostgreSQL データベースとデータに接続して操作する。

構成

spanner

Spanner データベースとデータに接続して操作する。

構成

sql-server

SQL Server データベースとデータに接続して操作する。

構成

mcp-toolbox

MCP Toolbox for Databases を使用してカスタムツールを読み込む。

構成

これで、コマンド gemini を使用して Gemini CLI を起動できます。/extensions コマンドでインストールされている拡張機能を確認できます。

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/1-extensions.max-1200x1200.png

コマンド /mcp list を使用して、拡張機能に含まれる MCP サーバーとツールを一覧表示できます。

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/2-mcp-server.max-2000x2000.png

Cloud SQL for PostgreSQL 拡張機能の Gemini CLI を使用する

Cloud SQL for PostgreSQL 拡張機能を使用して、さまざまなアクションを実行できます。主なものを以下に示します。

  1. インスタンスの作成: PostgreSQL(および MySQL、SQL Server)用の新しい Cloud SQL インスタンスを作成します。

  2. インスタンスの一覧表示: 指定されたプロジェクト内のすべての Cloud SQL インスタンスを一覧表示します。

  3. インスタンスの取得: 特定の Cloud SQL インスタンスに関する情報を取得します。

  4. ユーザーの作成: 指定された Cloud SQL インスタンス内に新しいユーザー アカウントを作成します。標準ユーザーと Cloud IAM ユーザーの両方をサポートします。

実際にどのように活用できるかご興味をお持ちの場合は、優れたプロジェクトと同様に、まず、何をしようとしているのかを明確に記述した計画を立てます。次に、そのプロジェクト計画をプロンプトのシリーズとして CLI に提供すると、エージェントがデータベースやその他のリソースのプロビジョニングを開始します。

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/original_images/3-extension-demo-plan-new.gif
https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/original_images/4-extension-demo-db-creation-new.gif

新しいデータベースに接続するように拡張機能を構成すると、エージェントは承認された計画に基づいて必要なテーブルを生成できます。テストを簡単に行うために、テストデータを追加するようエージェントに指示できます。

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/original_images/5-extension-demo-data-creation-new.gif

エージェントは、取得したコンテキストを使用して、データへのアクセスを可能にする API を生成できます。

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/original_images/6-extension-demo-api-creation-new.gif

ご覧のとおり、これらの拡張機能を使用すると、Google Cloud データベースでの構築を非常に簡単に開始できます。

BigQuery 分析拡張機能の使用

分析ニーズに対応するため、BigQuery データ分析用の Gemini CLI 拡張機能を初めてご紹介します。また、    BigQuery Conversational Analytics  拡張機能を通じて Conversational Analytics API  にアクセスできるようになることもお知らせします。これは、BigQuery の機能をローカルのコーディング環境に直接取り込み、統合された統一ワークフローを作成する取り組みの第一歩です。

この拡張機能を使用して、

  1. データの探索: 自然言語を使用してテーブルを検索します。

  2. 分析: データに関するビジネス上の質問をして、インテリジェントな分析情報を生成します。

  3. 追究: 会話分析 API を使用して、分析情報をさらに詳しく調べます。

  4. 拡張: 他のツールや拡張機能を使用して、グラフ作成、レポート作成、コード管理などの高度なワークフローに拡張します。

この初回リリースでは、Gemini CLI の包括的なツールスイートが提供されます。

  • メタデータ ツール: BigQuery のデータランドスケープを検出して理解します。

  • クエリ実行ツール: BigQuery クエリを実行し、結果を要約してコンソールに返します。

  • AI を活用した予測: BigQuery の組み込みの AI.Forecast 関数を利用して、コマンドラインから直接、強力な時系列予測を行います。

  • より詳細なデータ分析情報: 「ask_data_insights」ツールで、サーバーサイドの BigQuery エージェントにアクセスして、より豊富なデータ分析情報を取得します。

  • その他

[注: 会話分析拡張機能を使用するには、追加の API を有効にする必要があります。詳しくはドキュメントをご覧ください。]

分析拡張機能を使用したカスタマー ジャーニーの例を次に示します。

データを探索、分析する(例)

読み込んでいます...

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より詳細な分析情報を取得

「ask_data_insights」を使用して、BigQuery(Conversational Analytics API)のエージェントをトリガーし、質問に回答します。サーバーサイド エージェントは非常にスマートで、データに関する追加のコンテキストを収集し、質問に対するより深い分析情報を提供できるほどです。

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/Run_deeper_insights.max-1400x1400.png

さらに、BigQuery のデータとローカルツールを組み合わせて、グラフやレポートを生成することもできます。この場合は次のようなプロンプトを使うことができます。

「bigquery-public-data.pypi.file_downloads を使用して、パッケージ urllib3 の 2025 年の最後の 4 か月のダウンロード数を予測できますか?最初の 8 か月間の実際のダウンロード数と、その後の 4 か月間の予測をグラフにしてください」

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/original_images/7-extension-demo-BQ.gif

今すぐ使用を開始する

Google のデータクラウド サービス向けに Gemini CLI 拡張機能をレベルアップする準備はできましたか?詳しくは、 拡張機能に関するドキュメントをご覧ください。テンプレートを確認して、独自の拡張機能の構築を開始し、コミュニティと共有しましょう。

-データベース担当プロダクト管理ディレクター、Sujatha Mandava 
-BigQuery、プロダクト リード Sandeep Karmarkar 

 

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