通信業界リーダーの TELUS が登録者とコミュニケーションをとりながら安全に仕事を進め、データを活用して COVID-19 に立ち向かう
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2021 年 8 月 20 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
カナダ最大の通信会社の 1 つである TELUS は、950 万人以上の登録者を抱え、この登録者が膨大なデータを生成しています。TELUS Insights のコンサルティング担当 Joe Bettridge 氏の責務は、そうしたデータを活用してイノベーションを促進することです。BigQuery やデータポータルといった Google Cloud の一連のサービスは、同社のデータ戦略全体に大きな役割を果たしています。
Bettridge 氏は次のように語っています。「当部門は 2015 年に創設され、プライバシーが保護される方法でデータを商用化することに力を注いできました。つまり、企業として保持しているデータを、個人のプライバシーまたはデータの提供元のデバイスが悪影響を受けないような方法で市場に出しているということです。」
TELUS はネットワーク ロケーション、音声シグナルとテキスト シグナル、地図上の 275,000 以上の基地局間のデータ移行で生成される位置情報データを管理しています。昨年同社は 1.2 ペタバイト以上のデータを分析しました。登録者の増加に伴い、写真やテキスト、音声通話のアップロード量が増えているため、今後分析するデータ量はさらに大きくなると見込まれています。
2020 年 3 月、パンデミックで状況が激変したことを受け、TELUS はすべてのカナダ人のために、同社のデータを活用する立場にあることに気づきました。TELUS は、プライバシーの尊重に最大限の注意を払いつつ、Google Cloud を使用して新しいプラットフォームを 3 週間でリリースしました。このプラットフォームにより、カナダ政府は、国内で COVID-19(新型コロナウイルス感染症)に立ち向かう際により優れた戦略上の決定を下せるようになりました。
政府と医療業界のリーダーは、人々の移動距離、異なるコミュニティ間で交流を行うための方法、パンデミックに関する市民向けのメッセージの効率性をより正確に把握する必要がありました。
TELUS は、大規模な集計データサンプルから得た分析情報に、匿名化プロセスを使用するソリューションを考案しました。これで、個々の登録者のデータのプライバシーが保たれるようになりました。このプラットフォームは成功を収め、同社は HPE-IAPP Privacy Innovation Award を受賞しました。
この賞について、Bettridge 氏は「優れたプライバシー保護機能が当社のプロダクトの核になっていることの証明です。医療関係の政府機関から強い支持を得られているのは、この賞のおかげです。」と語っています。
TELUS は Google Cloud に移行するまで、日々取り込む大量のデータの管理にも手間取るような、オンプレミスのデータ環境を管理していました。
BigQuery はデータに別の方法でアプローチすることで、1 か月かかっていたプロセスを 1 日で完了できるようになりました。そして最終的に、Bettridge 氏はこれまでよりも少ない人数のチームで、より大きな成果を挙げることができました。
「当社は Google と提携しました。Google は専門家の活用に長けており、アーキテクチャの構築、チームのトレーニング、速度の向上など、さまざまな場面で適切な専門家によるサポートを受けられ、気持ちよくプロジェクトを進められました。当社が今まで構築した多くのものを、オンプレミス システムからクラウドにきわめて迅速かつスムーズに移行できました」と Bettridge 氏は語っています。
Joe Bettridge 氏がプライバシーの保護と地理情報データの管理にどのように Google Cloud を活用しているか、Google Cloud のデータ ジャーニーの最新エピソードでご紹介しています。
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-Google Cloud データ分析担当責任者 Bruno Aziza