Google Cloud Cortex Framework により最新リリース以降もサービスを拡大

※この投稿は米国時間 2022 年 4 月 5 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

Google は昨年、魅力的な新しいイニシアチブとして、ビジネスの成果をより少ないリスク、複雑性、コストで推進する Google Cloud Cortex Framework を発表しました。Google Cloud Cortex Framework はリファレンス アーキテクチャ、デプロイ アクセラレータ、および一般的なビジネス シナリオ用の統合サービスを含めた推奨ソリューション コンテンツを提供することで、Google Cloud を短時間で実稼働させ、すぐに価値を実現するため役立ちます。

Google は同時に、最初のコンテンツ リリースである Google のデータ基盤のリリースも発表しました。これは、Google のデータクラウドによるモダナイゼーションを求めている SAP エンタープライズ向けに、豊富な構成要素とテンプレートのセットを提供するものです。このリリースは、事前に定義された運用データマート、データ処理スクリプト、機械学習テンプレート、および BigQuery を活用する、一般的なビジネスのユースケースに対応したプラグ アンド プレイのレポート サンプルが含まれています。BigQuery は、Google のサーバーレスで、拡張性が高く、費用対効果の高いクラウド データ ウェアハウスで、SAP エンタープライズ向けの価値が証明されています。   

Google は今日、SAP エンタープライズ向けのデータ基盤のリリースを新しい、注目すべき方法で拡大します。

SAP 用の新しい分析コンテンツ

Google は利用可能なコンテンツを拡大し、事前定義済みの BigQuery データマートと Looker レポート テンプレートを含めました。これらは一般的な Order to Cash と財務分析について迅速に分析情報を得るためのもので、注文のフルフィルメント、注文ステータス、販売実績、請求と価格設定に対応しており、販売、配送、請求の実績についてよりよく理解できます。また、売掛金、未払金、売上債権回転日数、貸倒金についてもより的確に把握できるため、エンタープライズが自らの財務的な位置を的確に理解するのに役立ちます。お客様から、BigQuery 内で各種のビジネスデータのラインが利用可能であれば、他のデータセットに拡大して新しい分析情報を獲得し、基幹ビジネス プロセスをさらに最適化する、新しい可能性が拓けるという意見をうかがっています。

SAP と SAP 以外のデータを簡単に統合   

また Google は、SAP データを他のデータセットと簡単に結合して、新しい分析情報やビジネスの価値の拡大を実現します。

SAP と他のデータの統合: Google Cloud で利用可能なソリューションに加えて、Google は Fivetran/HVR、Informatica、Palantir、Qlik を含むパートナー各社との拡張ソリューションにより、データ統合の加速をサポートしています。SAP と SAP 以外のデータを統合できるソリューションを活用すると、あらゆる新しい機会を実現できます。たとえば、SAP や Salesforce からのエンタープライズ データを Google トレンドと組み合わせることで、企業は販売とマーケティングのより広範な分析情報をより適切に把握し、特定の商品やサービスへの需要をより的確に理解できます。Google Cloud では、外部データセットの厳選されたカタログに簡単にアクセスでき、分析と AI イニシアチブを拡張できます。またお客様は、BigQuery の Data Transfer Service を利用して、Google 広告、Google Play、YouTube などのデータを組み合わせることもできます。BigQuery の Data Transfer Service はパートナーを通して、Adobe Analytics、DoubleClick、Facebook Ad Insights、Shopify など 150 を超えるデータソースにも対応しています。

クラウド ネイティブのアプリケーション レイヤ: Google はアプリケーションのモダナイゼーションと統合を行う手法の第 1 弾として、マイクロサービス ベースのアプリケーション レイヤなども導入します。これによって外部アプリケーションは、スケーラブルで本番環境対応の API と Pub/Sub メッセージから分析結果を獲得できます。この新しい機能により、外部アプリケーション、SAP Business Technology Platform（BTP）などのプラットフォーム機能との統合が促進され、Cortex Data Foundation からの分析結果を使用できるようになり、包括的なインターフェースとソリューション テンプレートによりアプリケーションの機能を拡張できます。たとえば、販売商品のトレンドを参考に在庫をより的確に計画したり、ダウンストリーム システムの未払金について遅延支払アラートを自動化できます。

お客様からの反応と次の展開

Google は、お客様がイノベーションを加速できるよう Google Cloud Cortex Framework と Data Foundation コンテンツをリリースしました。Google の最も大規模なエンタープライズのお客様はすでに関心、フィードバック、結果を共有しています。  

「Mercado Libre は世界の 18 か国で操業しており、全世界で 10 位に入る e コマースサイトであるため、トランザクションの量は膨大なもので、常に増加し続けています。Google Cloud の BigQuery Connector for SAP などのテクノロジーと、Google Cloud Cortex Framework により提供されるソリューション コンテンツにより、Mercado Libre は膨大な量の SAP データと他のデータセットを、BigQuery を活用したスケーラブルなクラウド基盤上で迅速に統合できます。Mercado Libre は、これらの主要な能力とソリューション アクセラレータの使用をさらに深く掘り下げ、ビジネスの効率とカスタマー エクスペリエンスの両方の改善を目指していきます」- Mercado Libre、財務および人事システム シニア マネージャー Alejandro Bonsignore 氏

Google はこれらの新しい能力をお客様に提供できることに期待を寄せていますが、これは Google の Google Cloud Cortex Framework ストーリーの始まりにすぎません。今後の道筋は明瞭で、お客様のビジネスの業績を推進して、リスク、複雑性、コストを低減し、革新のための起点を作り上げることです。データ基盤、他のデータセット向けのユースケース固有のコンテンツ、そしてエンタープライズ全体のビジネス シナリオの拡大にご期待ください。Cortex Framework Data Foundation のコンテンツは現在 GitHub で利用できます。また、アプリケーション レイヤ固有のソリューション コンテンツは Google Cloud Marketplace で利用できます。ぜひお試しください。

Google Cloud Cortex Framework の詳細については、Google のソリューション ページをご覧ください。また、何が可能かについて詳しくは、Google の Data Cloud Summit のオンデマンド セッションをお聞きください。