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データ分析

Informatica と Google Cloud により、SAP ユーザー企業向けのアナリティクスがさらにスマートに

2020年9月24日
Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2020 年 9 月 12 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

世界中の多くの企業と同様に、SAP ユーザー企業も、現在の医療危機に加え、競争環境の急激な変化のもたらす新しい現実に適応しようとしています。SAP ユーザー企業は、ビジネス モデルを転換し、主要な決定を下すにあたり、分析を使用して大量のデータを掘り下げる機能を必要としています。

しかし、SAP アプリケーションに保持されているエンタープライズ データを、ソーシャル、トレンド、地理空間など、利用可能な無数の SAP 以外のデータタイプと統合するのは、言うほど簡単ではありません。実際、SAP ユーザー企業の 52% は、分析における最大の課題はデータ統合であると述べています1

そこで Informatica と Google Cloud は提携し、SAP ユーザー企業がデータをより適切に統合して管理し、世界クラスの分析や大規模な AI のような新しい強力な機能を利用できるようにしました。

Informatica IICS と Google BigQuery の連係

Informatica Intelligent Cloud Services(IICS) は、サポートされている任意の SAP システムから Google Cloud の BigQuery へデータを統合できます。BigQuery は、ペタバイト規模のフルマネージド データ ウェアハウスであり、SAP ユーザー企業に、柔軟性とスピードを重視して設計されたサーバーレス アーキテクチャ上でビッグデータ機能を提供します。対照的に、従来のデータ ウェアハウスでは、モニタリング、チューニング、プロビジョニングなどの定期的なメンテナンスが必要です。こうした作業には時間がかかるため、分析に使える時間が少なくなってしまいます

統合に加えて、Informatica IICS は、サイズ、形式、プラットフォームに関係なく、すべてのデータの総合的な管理によってデータ品質を保証し、BigQuery にバインドされたデータのプロファイリング、修正、強化が可能です。Informatica のメタデータ主導のビジュアル デザインは、本番環境データの一元管理を可能にし、クラウドとオンプレミス環境全体のデータフローを可視化するため、問題があれば早期のうちに発見できます。その結果、チームはより多くの時間を分析と洞察の取得に充てることができます。また、Informatica Enterprise Data Catalog(EDC)を利用して、クラウドからオンプレミスまで、企業全体のデータアセットをスキャンしてカタログ化することも可能です。EDC は IICS と統合されているため、ユーザーは IICS 内から統合するデータアセットを簡単に検索、表示、選択できます。これにより、セルフサービスの統合とデータの GCP への移行が加速します。

誰もが使える AI

Informatica は、Google Cloud に緊密に統合されているため、組織の専門知識レベルに関係なく、企業データを簡単に統合し、高度な AI 機能を利用できます。BigQuery ML では、単純な SQL コマンドを使用して、複雑なコーディングなしに、機械学習モデルを構築して実行することができます。また、一般的な機械学習タスクも自動化できます。ESG が 2019 年に実施した調査によると、オンプレミス ソリューションと比較して、組織は全体的なデータ分析コストを 52% 削減できることがわかりました。さらに、ESG は、オンプレミスの代替手段と比較して、お客様がペタバイト規模のデータを処理して、より速くクエリ結果を取得できることを発見しました。

これに加え、AutoML テクノロジーを活用することで、データ アナリストは、独自のデータを使用して最小限の労力と機械学習の専門知識で高品質のカスタム機械学習モデルをトレーニングし、組織専用の AI を構築してデプロイできます。AutoML プロダクトを使用すると、チームはビジョン、自然言語、翻訳用のカスタム モデルを簡単に作成可能です。あるいは、Cloud AI ビルディング ブロックを利用して、既存の SAP アプリケーションに AI を簡単に組み込むことや、幅広いユースケースにわたってまったく新しいインテリジェント アプリケーションを構築することが可能です。こうした事前トレーニング済みの API を使用すると、翻訳、ビジョン、ビデオ インテリジェンス、テキスト読み上げ、音声入力などの高度な機能をすぐに使い始めることができます。

最終的に、顧客トランザクションなどのコアな SAP データを地理空間データやソーシャル センチメント データなどの SAP 以外のデータと統合し、ML ドリブンの提案と組み合わせて、ビジネスにまったく新しいインサイトと提案をもたらすことができる状況を想像してみてください。あるいは、既存のアプリケーションを AI/ML で補強して、まったく新しい方法でカスタマーを引き込むことができたらどうでしょうか。

SAP のスマート分析を加速

Informatica Intelligent Cloud Services(IICS)は、データを実用的な情報に変換し、変化するビジネス環境により良く対応するために、Google Cloud Marketplace で利用できます。SAP ユーザー企業のための Informatica と Google Cloud とのパートナーシップの詳細については、最新の ASUG ウェビナー「SAP 向けのスマート アナリティクスの促進: SAP と Google Cloud の統合」をご覧ください。その中で、ビジネス関連のデータを BigQuery と統合し、AI を既存または新しいアプリケーションに組み込み、BigQuery の組み込みの機械学習機能を使用して費用を節約する方法を紹介しています。

BigQuery の詳細については、Google のウェブサイトをご覧ください。


1. SAP 社内リサーチ、2020 年 5 月、分析に関するアンケート

-SAP 戦略およびアーキテクチャ担当パートナー技術リーダー Danielle Brannon

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