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コンピューティング

Google Cloud インフラストラクチャの次のイノベーション: 新しい C3 VM と Hyperdisk

2022年10月17日
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Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2022 年 10 月 1 1 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

昨今では、ハイ パフォーマンス コンピューティングとデータ集約型ワークロードに対するお客様の要求が急速に高まっています。それに応えるには集中的なイノベーションが必要ですが、Google Cloud は、すでにムーアの法則が現実のものとなった以上、CPU の高速化だけに頼ることはできないと考えています。ユーザーが特定のプラットフォームに合わせてワークロードを最適化するか、Google Cloud がユーザーの特定のニーズに合わせてプラットフォームを最適化して提供する、という 2 つの方法がありますが、Google Cloud は後者を選択します。

本日、こうした取り組みの成果となる新しいプロダクト、第 4 世代 Intel Xeon Scalable プロセッサと Google のカスタム Intel Infrastructure Processing Unit(IPU)を搭載した新しい C3 マシンシリーズを発表します。また、最近発表された Hyperdisk ブロック ストレージは、他のハイパースケーラーと比較して、ハイエンドのデータベース管理システム(DBMS)のワークロードで vCPU あたり 80% 高い IOPS を実現しています。C3 マシン インスタンスにより、パフォーマンスが大幅に向上するため、ハイ パフォーマンス コンピューティングとデータ集約型ワークロードを実現できます。たとえば、Snap などのお客様は、主要なワークロードのパフォーマンスが前世代の C2 と比べて約 20% 向上しています。

C3 マシンシリーズは、このアーキテクチャ的アプローチのうちの最新の例にすぎません。Google は 20 年以上にわたって、ユーザーのニーズを満たすために、目的に特化した、世界で最も効率的でスケーラブルなコンピューティング システムを構築、設計してきました。一例としては、リアルタイムの音声検索、写真オブジェクトの認識、インタラクティブな言語翻訳を強化する Tensor Processing Unit(TPU)の構築、すべてのマシンが信頼できる状態から確実に起動できるようにする安全で低電力のマイクロコントローラ、Titan の発表、多様な形式やクライアントの要件に対応する動画配信を可能にする Video Coding Units(VCU)のリリースなどが挙げられます。Google は、専用のインフラストラクチャ、規範的なアーキテクチャ、オープン エコシステムを組み合わせたワークロードに最適化されたインフラストラクチャを提供し、シリコンからコンソールまでに至るゴールデン パスを構築しています。

C3 マシンシリーズの概要

Compute Engine C3 マシンシリーズは、第 4 世代 Intel Xeon Scalable プロセッサと Google のカスタム Intel IPU を搭載した、パブリック クラウドで最初の VM で、現在限定公開プレビュー版で提供されています。C3 マシン インスタンスは、オフロード ハードウェアを使用して、より予測可能で効率的なコンピューティング、ハイ パフォーマンス ストレージ、プログラム可能なパケット処理機能を提供し、低レイテンシで高速化された安全なネットワークを実現します。  

「当社は初の ASIC Infrastructure Processing Unit を Google Cloud と共同設計し、このたび、新しい C3 マシン シリーズで発売いたします。パブリック クラウドでは初の試みとなる C3 VM は、第 4 世代 Intel Xeon Scalable プロセッサでワークロードを実行しながら、プログラム可能なパケット処理を 200 Gb/秒 のライン レートで安全に IPU に解放します。この Intel と Google のコラボレーションにより、お客様はより安全性、柔軟性、パフォーマンスに優れたインフラストラクチャを利用できるようになります」 — ネットワーク&エッジグループ担当シニア バイス プレジデント / Intel フェロー / ゼネラル マネージャー Nick McKeown 氏

C3 VM で導入されたシステム オン チップ ハードウェア アーキテクチャにより、セキュリティ、分離、パフォーマンスの向上を実現できます。将来的には、この目的に特化したアーキテクチャにより、ネイティブ ベアメタル インスタンスのサポートなど、より豊富なプロダクト ポートフォリオを提供することも可能になります。

Hyperdisk ブロック ストレージと 200 Gbps のネットワーキング

ブロック ストレージと VM は密接に関連しています。先月、Google は次世代ブロック ストレージである Hyperdisk のプレビュー版リリースを発表しました。新しいアーキテクチャでは、コンピューティング インスタンスのサイズ設定とストレージのパフォーマンスを切り離して、他の主要なハイパースケール クラウド プロバイダよりも vCPU あたり 80% 高い IOPS を提供します。また、Hyperdisk を搭載した C3 VM は、前世代の C2 と比べて 4 倍のスループットと 10 倍の IOPS を実現します。これで、データ ワークロードに必要なストレージ パフォーマンスを得るためだけに、Hadoop や Microsoft SQL Server などの高価で大規模なコンピューティング インスタンスを選択する必要はなくなります。

ハイ パフォーマンス コンピューティング ワークロードを可能にするために、C3 VM は、カスタム IPU によって強化された 200 Gbps の低レイテンシ ネットワーキングに加えて、オープン ソースの PSP プロトコルを使用したラインレート暗号化も備えています。

お客様とパートナー様の声

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「当社の主要なワークロードでテストしたところ、うれしいことに、Google Cloud の現行世代の C2 VM と比べて 20% のパフォーマンス向上が確認されました。このような継続的なパフォーマンスの改善により、エンド ユーザー エクスペリエンスもアプリケーションのコスト効率も向上できます」 Snap Inc.、シニアソフトウェア エンジニア Aaron Sheldon 氏

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「初期のパフォーマンス データに基づくと、C3 クラスタで Weather Research and Forecasting(WRF)を実行すると、ほぼ同じ計算コストで 10 倍速く結果が得られます。これにより、気象、環境、エンジニアリング分野の顧客は、研究開発を大幅に加速できるはずです」Parallel Works Inc.、CEO Michael Wilde 氏

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「新しい Google Cloud C3 VM で実施した Ansys Fluent、Mechanical、LS-DYNA などの当社の主力製品における初期テストでは、メモリ帯域幅の増加とネットワーク レイテンシの低減により、C2 VM と比べて最大 3 倍のパフォーマンス向上が見られました」Ansys、製品担当シニア バイス プレジデント Shane Emswiler 氏

今後の可能性

クラウド インフラストラクチャの複雑さが著しく増す中で、プラットフォームを大規模かつ効率的に管理できるよう、業界全体が自動化に目を向ける必要があります。Infrastructure as Code、そして Titan、TPU、IPU などのカスタム チップが道を切り開いていけば、使用パターンに応じてシステムを動的に構成し、インフラストラクチャの判断の半分以上を自動化できる未来もそう遠くないでしょう。Google Cloud は、ワークロードの最適化と自動化に重点を置きながら、長年にわたるハードウェア イノベーションに引き続き取り組んでいきます。

C3 VM と Hyperdisk の詳細については、NEXT '22 のセッション「How Google Cloud optimizes infrastructure for your workloads(Google Cloud でワークロードのインフラストラクチャを最適化)」をご覧ください。C3 VM または Hyperdisk へのアクセスをリクエストするには、営業担当者またはアカウント マネージャーにお問い合わせください。


- クラウド インフラストラクチャ ソリューション、プロダクト管理担当シニア ディレクター Nirav Mehta
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