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Chrome Enterprise

コンピューティングの未来が早くも到来

2020年7月3日
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Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2020 年 6 月 17 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

編集者注: 本日の投稿は、Chrome OS 担当バイス プレジデントである John Solomon によるものです。今日の働き手は、つながりを維持するために、これまで以上にテクノロジーを頼りとしています。John と Alex Konrad のディスカッションを見逃した方は、こちらの Forbes ディスカッションをご覧ください。また、Chrome Enterprise 提供の Tea Time Tech Talks のプレミア エピソードでは、Google の Chrome OS チームでの John の取り組みや、コンピューティングの未来に対する楽観的な見解が語られています。[goo.gle/TTTT]

2020 年は、私たちすべてにとって、挑戦、喪失、忍耐の年として記憶に残るでしょう。私にとっては、Google の Chrome チームに入って 2 年が経ち、感謝の年でもあります。この 24 か月間は、これまでのキャリアで最も充実し、最も有意義な時間となっているだけでなく、学習曲線が最も急勾配にもなっています。

この間チームは、まったく新しいコンピューティング プラットフォームの開発と迅速な展開に取り組んできました。つまり、シリコンからクラウドに至るまでのセキュリティ、最新の OS、タスクを実行するための幅広いアプリケーションの開発と展開です。それと並行して、デベロッパー、OEM、お客様、そして競合他社とも協力し、安全かつシンプルで手頃な料金のスタックですべてのコンピューティングをよりオープンなコラボレーションしやすいものにする取り組みを進めてきました。

私は現状を打破できる機会を常に求めていて、そういった打破が可能かどうかをいつも楽観的な視点から見るようにしています。この 2 年間にわたり、Google はまったく新しいオペレーティング システムを展開していくなかで、需要の高まりに気付き、この取り組みがさらに長期的になることを確信しました。高速で費用対効果が優れたテクノロジーに基づいた、強力なクラウドベースのコンピューティングという概念は、その魅力を次第に増していきました。Google では、消費者から学生まであらゆるユーザー層にわたって、そしてあらゆる種類のビジネスに対して、このメリットを活用してもらえるよう集中的に取り組んできました。

すべてが変わった

COVID-19(新型コロナウイルス感染症)のパンデミックが、トレンドラインに確率論的衝撃を与えました。いつでも、どこからでもアクセスできるクラウドベースのデバイスを使うというアイデアは、単にあるといいものではなく、より柔軟な働き方が採用されている今、多くのビジネスにとって不可欠なものになってきています。5 年後ぐらいと考えられていたことが、現在すでに生じているのです。

リモートワーク人口の進化の推移

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Google 内部データ、説明の目的のみ

リモートワークの変革

それほど驚くべきことではないでしょう。行動の変化というものは直線的ではなく、変化しなくなるまでゆっくりと変わっていくものです。単に COVID-19 が一つの転換点となり、安定して進化していくと思われていたものが、今や大変革となっているだけです。あらゆる規模の企業で、自宅から業務を実施し、ミッション クリティカルな職務も含めて、すべてリモートで行うようになりました。皆さんの多くと同じように、私も今この記事をオフィスではなく、自宅で書いています。

大企業はアプリケーションとワークロードのクラウドへの移行を加速し、柔軟性、アジリティ、コラボレーションといったすでに存在するメリットにさらに復元性を加えようとしています。たとえば医療では、20 年以上にわたってほとんどがニッチなテクノロジーだった遠隔医療が、急速に主流に変わってきています。また、デジタル変革もすべての分野にわたり加速化されています。世界中の教育関係当局が、各生徒に 1 台ずつデバイスを導入し、教育のデジタル改革の骨組みの一環としてリモート学習を実現しています。

もちろん現在の経済環境では、組織は資本支出をより詳細に検討することが必要になりますが、従業員の生産性の維持がビジネスにとって最優先事項であることに変わりなく、それをより廉価で行う必要があるだけです。付加的と考えられていた Chrome OS の機能と利点は突然、不可欠でビジネス クリティカルなものとなりました。例を挙げると、米国での Chromebook の販売台数の前年比成長率は 109% で、2020 年第 1 四半期の業務用 Chromebook の前年比成長率は約 155% でした。Chromebook の導入のコストメリットと容易さがこの成長の一因と考えられます。  

消費者、教育機関、企業がこの新しい現実に直面している今、Chromebook が場所を選ばないというメリットとともにもたらすアジリティは、長期にわたり不可欠な要素として重視されるものと思われます。働き方を変えざるを得なくなった今、実行可能かどうかだけでなく、好ましいかどうかも選択での判断材料になっています。

職場の再定義

Google は、働き方における柔軟性を促進しています。また、他の多くの組織も「場所の概念を越えた」職場に移行しています。つまり、業務を行う場所や方法の構成概念が流動的になってきています。このことは、働き方としてとても前向きな結果であり、もっと早くに行われているべきだったとも言えます。

Google は、クラウド利用者を新たな働き方として認識しています。クラウド利用者は、モバイル対応でクラウド ネイティブのデバイスを使用して、特定の場所に縛られる必要なく、勤務日の大半をブラウザやブラウザベースのアプリを使用して作業します(この投稿もそういったブラウザやアプリで読まれていると思います)。Google は、ほぼすべての職務がクラウド利用者に成り得ると言ってきましたが、COVID-19 によってこの核心がストレートに突かれることになりました。これを受けて Chrome OS チームは、どの企業も例外なく、クラウド ワークフォースをサポートすることで生み出される俊敏性からメリットを得られるように、新しい取り組みを始めています。たとえば、Google と Parallels との新たな提携によって、Microsoft Office デスクトップ アプリなどの従来のアプリケーションを Chromebook でサポートできるようになりました。今後数か月にわたり、こういった新しい取り組みをさらに開始していく予定です。  

COVID-19 は、事業継続計画を根本的に変えました。ミッション クリティカルなリモートワークは、監査やコンプライアンスのマニュアルの最終ページにある見向きもされないような一節から、世界のあらゆる企業のマニュアルの最初のページに移動するといった状況になりました。リモートワークは、その優先順位が変わっただけでなく、リーダー引継ぎ計画やシステム クラッシュ時危機管理計画とともに、リモートワーク環境の準備を含めるよう再定義されています。

そして、私たち全員も働き方を再定義するときにきています。私は、このたびの人間側の転換点を、極めて楽観的に見守っています。私は毎日、状況に応じて変化し、成功を遂げている新しいやり方に刺激を受けています。在宅勤務には、状況に関係なく、特有のプレッシャーや否定的側面もあります。それでも、通勤や移動の時間を大きく節約できていることは確かです。多くの場合、愛する人とより多くの時間を過ごせるようになり、これからも続けていきたい素晴らしいことだと思います。また、通勤や移動の時間を減らすことは、環境や交通渋滞の緩和にもメリットがあります。

IT が主導するとき

突然の変化によって、図らずも展望を見直さざるを得ない状況となっています。私たちの生活が一夜にして根本から変わったとしても、働き方と生き方もまた、同じようにまったく異なる方法を見出すことができます。優れたテクノロジーが障害を取り除きます。そして、変革的で最新の、目的に合ったテクノロジーをクラウド ワーカー、学生、利益を享受するすべての人の手に渡せるかどうかは IT にかかっています。現在、すべての人がこの新しい(そしていまだ変化している)日常で、機会を得て、適応し、成功しようとしています。その方法に影響を与えるという意味において、リーダーシップの役割がこれほど重要であったことはありません。

Forbes and Hackensack Meridian Health で Alex Konrad とコンピューティングによる変化の終息について話したディスカッションを見逃した場合は、こちらをご覧ください。お客様や IT ヒーローから寄せられた一連の簡単なヒントやアドバイスを紹介している Chrome Enterprise の「Tea Time Tech Talks」のプレミア エピソードもぜひご覧ください。

- By Chrome OS 担当バイス プレジデント John Solomon

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