Gemini Code Assist を使用して、API、インテグレーション、自動化フローを構築する

※この投稿は米国時間 2024 年 4 月 11 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

API とアプリケーション間のインテグレーションは、現代のアーキテクチャのデジタル神経系を形成します。API はさまざまな環境やシステムに広がるデータソースにインテリジェンス（AI モデルやアプリ）を接続する経路であり、インテグレーションは SaaS ワークフロー全体でインテリジェントなアクションを促します。しかし、このような API やインテグレーションを構築するには、多くの場合、専門知識が必要であり、さらに一貫した標準と品質を確保するために多くの時間とリソースが必要となります。

このたび、Google Cloud の Apigee API Management と Application Integration（公開プレビュー版）で Gemini Code Assist をご利用いただけるようになりました。Gemini Code Assist は、特別な専門知識を必要としない自然言語プロンプトを使用して、エンタープライズ グレードの API とインテグレーションを構築するプロセスを簡素化します。

Gemini Code Assist: 各企業に合わせてカスタマイズされた AI アシスタント

既製の AI アシスタントは API とインテグレーションの構築を支援できますが、企業はそれぞれ独自の要件、スキーマ、データソースを持っているため、そのプロセスには依然として時間がかかります。AI アシスタントがこのコンテキストを理解しない限り、ユーザーは手作業でこれらの項目に対処する必要があります。

Gemini Code Assist は、セキュリティ スキーマ、API パターン、インテグレーションといった企業のコンテキストを理解し、それを使用してユースケースに合わせてカスタマイズされた推奨事項を提供します。さらに、Gemini Code Assist を使用することで、ゼロからプロンプトを入力するのではなく、開発中に既存の API やインテグレーションを反復処理できます。最後に、Gemini の予測的な提案は新しいアイデアを生み出します。

API の構築に Gemini Code Assist を使用する

Apigee は、あらゆるユースケースや環境（クラウドまたはオンプレミス）で API を構築、管理、保護するための Google Cloud のターンキー API 管理ソリューションです。Google Cloud コンソールから、または Cloud Code プラグインを介して VS Code のような一般的に使用されている IDE から、Apigee にアクセスできます。

そしてこのたび、Gemini Code Assist を使用することで、専門知識がなくても、一貫した品質の API を Apigee で作成できるようになりました。API Hub にある既存の API 仕様が要件を満たしていない場合、Gemini を使用して必要なものを自然言語で記述するだけで、新しい API を作成できます。Gemini Code Assist は、API Hub にあるセキュリティ スキーマや API オブジェクトなどのアーティファクトを考慮し、それを使用してお客様に合わせた仕様を作成します。これにより、開発およびレビュー サイクルの時間を大幅に節約できます。

Apigee では、実際の API の動作をシミュレートし、API Hub に仕様を公開することで、並行して複数の開発ストリームをテスト、実行できます。

さらに Gemini は、API プロキシの作成時に、新しいポリシー構成を追加するための詳細なガイダンスを提供します。最後に、Gemini は既存の構成に対する説明も提供するため、アップデートやメンテナンスに必要な習得期間が短縮されます。

Gemini Code Assist を使用してインテグレーションと自動化を構築する

Application Integration は Google Cloud の Integration Platform as a Service（iPaaS）であり、自社開発の SaaS かサードパーティの SaaS かを問わず、あらゆるアプリケーションをマウス操作だけで簡単に接続してビジネス プロセスを自動化します。その直感的なインターフェースにより、複雑なフローを構築し、データをマッピングし、事前に構築されたタスクやトリガーを使用して業務を効率化できます。

そしてこのたび、Gemini Code Assist を使用することで、チームの誰もが要件を記述するだけで、Application Integration でエンドツーエンドの自動化フローを作成できるようになりました。たとえば、バグ トラッキング システム（JIRA など）に問題が新規作成されたときに、Gemini を使用して CRM（Salesforce など）でケースを更新するタスクを自動化できます。Gemini にプロンプトを発行するか、インターフェースで提供されるワンクリック提案を使用できます。Gemini はプロンプトと既存の企業のコンテキスト（API やアプリケーションなど）に基づいて、ユースケースに合わせてカスタマイズされた複数のフローを提案します。

Gemini は企業のコンテキストに従って自動的に変数を作成し、タスクを事前構成し、インテグレーションをすぐに使用できる状態にします。Gemini はプロンプトに応答するだけでなく、フローをインテリジェントに分析し、最適化（コネクタの交換や REST エンドポイント呼び出しのファインチューニングなど）のプロアクティブな提案を行います。また、既存のフローをワンクリックで拡張し、メンテナンスの労力を大幅に削減するのにも役立ちます。

Application Integration インターフェースは視覚的にわかりやすいため、フローを理解しやすく、新規ユーザーでも簡単に使い始めることができます。Gemini は既存の構成に基づいてインテリジェントな説明を自動的に生成できるため、インテグレーションをより早く導入できます。

使ってみる

API とインテグレーションは、AI モデルとアプリケーションによって差別化されたエクスペリエンスを提供するために不可欠な構成要素です。Gemini Code Assist を使用すると、企業の品質基準に準拠しながら、これらの API とインテグレーションを構築するトイルを大幅に削減できます。数週間以内に、Gemini Code Assist（公開プレビュー版）を使用して、Apigee や Application Integration 内での API とインテグレーションの構築を簡素化できるようになります。

-Google Cloud、プロダクト マネージャー Michael Vakoc
-Google Cloud、プロダクト マネージャー Pramodh Ramesh