Google Cloud Vertex AI でカスタマー エクスペリエンスを変革した Verve Group の手法
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2023 年 9 月 7 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
Verve Group は、データ、メディア、テクノロジーを融合した、需要と供給のテクノロジーから構成されるエコシステムです。広告が表示される画面や場所を問わず、また顧客やその所在地を問わず、広告主とパブリッシャーの両方に成果をもたらし、その成長を促進します。この構造化されていない広範囲に及ぶ大量のデータを分類することは、関連性の高い高品質なコンテンツをユーザーに表示するための第一歩であり、そうした場面で真価を発揮するのが自然言語処理(NLP)です。
Verve Group は Google Cloud の Vertex AI に用意されている NLP API を使用して、社内のコンテンツ分類の品質検証のためのデータを分類モデル構築の追加ソースとして取得しています。Google の最新の大規模言語モデル(LLM)テクノロジーを提供する、現在一般提供中の NLP API のコンテンツ分類モデルを利用することで、Verve Group は 1,000 を超えるラベルを含む 11 の言語(すでに対応していた英語に加えて、中国語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、日本語、韓国語、ポルトガル語、ロシア語、スペイン語、オランダ語)に対応したトレーニング データセットを更新、拡張して分類を強化しています。
Verve Group はごく初期の段階から Google Cloud の NLP API を使用してきました。その理由は、競合の NLP プロダクトと比較した実装の容易さと品質の高さにありました。ドキュメントが「包括的で理解しやすい」ため、NLP API により「テストモデルから本番環境まで、導入と実装を迅速に行うことができました」と話すのは、Verve Group の GM である Rami Alanko 氏です。
NLP API を利用することで、顧客が新しいコンテンツを素早く発見して分類できるようになり、Verve Group の迅速な市場開拓が促進されました。「数百もの異なる地域と言語に対応しており、グローバル レベルで運用できるため、プロダクトの品質とクライアントの定着率を高いまま保つことができています」と Alanko 氏は言います。「最近のクライアントの事例では、この API で可能になるコンテンツの品質測定によって最適化したところ、クリック率が 82% 改善しました。別のクライアントの事例では、高品質な分類のおかげで、ブランド保護のリスクが 4% から 0.16% に低下しました。Google NLP の新機能が追加されたこともあり、この傾向は今後も大きくなっていくであろうと考えています。」
Verve Group は、新しいコンテンツ分類モデルを利用して NLP のユースケースをさらに拡張しようと意気込んでいます。このモデルはすでに、分類広告枠の拡張、顧客向けの品質検証の質とパフォーマンスの改善、NLP の新たなユースケースの開拓に役立っています。「当社の分類モデルの精度は、検証パートナーとして Google NLP を採用することで 41% 改善されました」と Alanko 氏は言います。
さらに Verve Group は現在、この API を大規模な画像データベースでのメタデータ分析のために使用しています。「データベースをブラウジングし、分類を介して画像のメタデータ分析を実行します。この流れによって、当社の標準的な分類に適合させながら、信頼性の高い方法で画像を分類できます。当社はランタイムのアプリ内テキスト コンテンツ分析にもほぼ同じデータフローを使用しているため、リアルタイムに近い消費者エンゲージメントが可能になります」と Alanko 氏は付け加えました。
Google Cloud Vertex AI の NLP API を利用している企業の手法について詳しくは、こちらをクリックしてください。また、基盤モデルと生成 AI に関する Google Cloud の取り組みについて詳しくは、Google Cloud による変革に関する The Prompt をご覧ください。
-Cloud AI および業種別ソリューション担当アウトバウンド プロダクト マネージャー Keelin McDonell