Lending DocAI で住宅ローンの処理を短期間で実現
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2020 年 10 月 19 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
世界中の産業に変革をもたらし続ける人工知能（AI）に、あらゆるビジネスの意思決定者が注目しています。その一例が、住宅ローン業界です。銀行や住宅ローン ブローカーなどの貸付機関は、ローンごとに数百ページに及ぶ借主に関する事務処理（ローンを発行する費用に数千ドルが加算される大量の手作業の処理）を行います。この業界では、スピードとデータ精度を確保しながら、業務を効率化するための住宅ローンの文書処理ソリューションを求めて、借主と貸付機関が大きな期待を寄せています。また、現在のセキュリティ体制とコンプライアンス体制を強化するドキュメント自動化処理も求められています。
Google は、ワールド ワイド ウェブのコンテンツを把握し統合するという目標に取り組むことで、非構造化ソースから構造化データを抽出するという比類のない能力を得ています。Document AI を通じて、世界のエンタープライズ コンテンツに関する大きな問題のいくつかに対して、このテクノロジーを提供し始めました。そして、現在プレビュー中の Lending DocAI では、初めてこの分野に特化したソリューションを提供しています。
Lending DocAI は、Document AI ポートフォリオの住宅ローン業界に特化したソリューションです。一般的な競合製品とは異なり、Lending DocAI は、融資に関連するドキュメントに対して業界トップクラスのデータ精度を提供します。借主の収入と資産のドキュメントを処理することで、時間がかかり複雑なプロセスとして悪名高いローン申請をスムーズに進めることができます。Lending DocAI は、住宅ローンの融資で使用される各種ドキュメントに焦点を合わせた一連の特殊なモデルを活用し、ドキュメント レビューの多くを自動化するため、住宅ローン貸付業者はより付加価値の高い決定に集中できるようになります。このプロダクトのデモをご覧ください。
つまり、Lending DocAI は次のことに役立ちます。
ローンの処理業務の効率化: 住宅ローンのワークフロー プロセス（ローン申し込みや住宅ローンサービスなど）を迅速化して、ローンを簡単に処理し、ドキュメント データのキャプチャを自動化すると同時に、さまざまなドキュメント（税務、収入、資産関連など）の精度と幅を確保して、エンタープライズ向け機能をサポートします。
借主と貸付機関のための住宅ローンのエクスペリエンス向上: ドキュメント処理の自動化の複雑さを軽減することで、住宅ローンのエクスペリエンスを変革します。住宅ローンのライフサイクルのすべての段階で住宅ローンの申し込みをより簡単に処理できるようにし、ローンの処理完了までの時間を短縮します。
規制要件とコンプライアンス要件のサポート: AI 戦略を導入するリスクを軽減するテクノロジー スタック（データアクセス制御と透明性、データ所在地、顧客管理の暗号鍵など）を活用することで、コンプライアンス体制を強化します。また、ドキュメントの検証や融資審査などの住宅ローンの主要処理におけるデータ キャプチャを合理化します。
住宅ローンのエクスペリエンスを変革するための提携
Google の Deployed AI への取り組みは、ビジネス上の課題を解決するために役立つソリューションを提供することを目的としています。そのため、ローンの申し込み手続きのさまざまなフェーズでパートナーのネットワークと連携しています。Google は、オリジネーション時の住宅ローンのエクスペリエンスを変革するために、Roostify と提携することをうれしく思います。Roostify は、Google Cloud の Lending DocAI 使用して、借主と貸付機関の住宅ローンのドキュメント処理を高速化する POS デジタル貸付プラットフォームを作成しています。Roostify は、共同ソリューションを開発するためにたくさんのお客様と携わっており、その過程で貴重なフィードバックを取り入れています。
「住宅ローン業界では、従来の手動での処理からデジタル対応の自動化された処理への移行の初期段階にありますが、AI の力によって変革がかなり早まると確信しています。そして AI を導入するなら、Google を利用するしかありません。」- Roostify 創業者兼 CEO、Rajesh Bhat 氏
Google の目標は、借主と貸付機関のエクスペリエンスが向上するように、住宅ローンの手続きを短い期間で完了し、全関係者に利益をもたらす適切なツールを提供することです。Lending DocAI を使用することで、住宅ローンの処理時間と費用の削減、データ キャプチャの合理化、規制要件とコンプライアンス要件のサポートが実現します。
つながろう
米抵当銀行協会の年次大会をご覧いただき、談話や Roostify とのセッションで詳細をご確認ください。
-プロダクト マネージャー Sudheera Vanguri
