Google Cloud と NTTドコモグループが共催「+AI Prism」 AI による新たなビジネス価値創出の可能性を探る

Google Cloud Japan Team
2025 年 9 月 25 日、Google Cloud と NTTドコモグループは、NTTドコモグループ内での生成 AI の利用率を向上するために「+AI Prism」を開催しました。午前中には Google の AI、Gemini を活用した「アイデア、即、形に!Gemini による高速開発 Vibe Coding ハッカソン」また「生成 AI と創る職場の心理的安全性ラボ 」、「 Gemini を活用した VibeCoding 体験 」の 2 つのワークショップが開かれ、午後にはハッカソンファイナリストによる成果物の発表と、AI の今後とビジネス活用をテーマにしたセッションが繰り広げられました。本記事では、当日の熱気あふれる様子をお届けします。
基調講演
オープニングを飾ったのは、Google Cloud の渕野 大輔。「Google の底力」をテーマに、Google File System、Borg、Transformer という3つの重要な技術が、いかにして現在の生成 AI の進化を支えているかを解説。さらに、これら「データ」「計算資源」「モデル」の 3 要素を自社で進化させ続ける Google の強みと、その結晶である Gemini の魅力についても語りました。


続いて、NTTドコモの梅澤 良夫氏が登壇。日本の人口減少という大きな社会課題を提示し、この課題解決の鍵として AI とデータ戦略がいかに重要であるかを説きました。ドコモが持つユニークなデータを活用し、AI によって新たな価値を創出する「AI とデータの表裏一体」の戦略、そして AI とのコミュニケーションを通じて新しい文化を創出していくという強い意志が示されました。


NTTドコモビジネスの福田 亜希子氏のセッションでは、コンタクトセンター、案内ロボット、そしてセキュリティ運用サービス「AI Advisor」という3つの具体的な事例を通して、AI がビジネスの現場でいかに活用されているかを紹介。特に、AI を活用してオペレーターの負担を軽減し、顧客満足度と従業員満足度を同時に向上させる取り組みの重要性が強調されました。


AI Deep Dive
Google DeepMind の小泉 悠馬は、AlphaGo から Gemini に至るまでの AI 研究の歴史を振り返りながら、「知能革命」の本質である「自律化」について解説。タンパク質構造解析でノーベル化学賞受賞のきっかけとなった AlphaFold など、AI が科学技術の発展に大きく貢献している事例が紹介されました。
Google Cloud の寳野 雄太は、AI を実用化するための「AI エージェント」について解説。自律的にタスクを計画・実行・修正する AI エージェントの能力をデモで示し、その開発を支えるオープンなフレームワーク「Agent Development Kit (ADK)」と、最適な実行環境である「Vertex AI」について紹介。
また Google Cloud の吉村 光平は、Google Workspace ですべてのユーザーが Gemini を標準で利用できるようになったと話しました。さらに、自然言語で業務フローを自動化する「Google Workspace Flows」といった今後の機能にも触れ、AI エージェント時代における Google Workspace の優位性を強調しました。
ドコモグループの AI トランスフォーメーション


NTTドコモの神野 裕宣氏と森木 銀河氏のセッションでは、全社員が AI を当たり前に使いこなす「AI ネイティブ」な組織を目指すための取り組みが語られました。LLM 付加価値基盤の開発や、データ分析・音声対話エージェントといった具体的なユースケース、さらに人材育成やコミュニティ活動を通じて「スキルの壁」「文化の壁」「情報の壁」をいかに乗り越えていくか、その挑戦が紹介されました。
NTTドコモの三宅 修平氏と矢野 雄大氏は、ドコモグループ内データ活用基盤の進化について講演。120 以上ある既存の分析アプリ群自体を AI エージェント化することで、ユーザーが自然言語で対話するだけで最適な分析を実行できるという、今後の姿が示されました。
NTTドコモビジネスの内山 貴允氏と小坂 直輝氏が発表したのは、コンタクトセンターの今後の姿。コールフロー自体が不要になる「ゼロフロー」と、AI エージェントを柔軟に組み替え可能な「エージェント マーケットプレイス」というコンセプトです。Agent2Agent プロトコル (A2A) や ADK を活用した技術検証のデモを交え、その実現性が示されました。
NTTドコモビジネスの猪野 直人氏と遠藤 広大氏の発表では、セキュリティ運用の負担を軽減する「AI Advisor」の開発背景とアーキテクチャを解説。既存のツールと連携し、Gemini を活用して脆弱性分析や報告書作成を支援する本サービスの裏側や、今後のエージェント化構想が語られました。
白熱のハッカソンと表彰式
午前のハッカソンで審査を通過しファイナリストとなった 5 つのチームによるピッチ大会では、各チームが Gemini を駆使してわずか数時間で開発したユニークなアプリケーションを発表。厳正なる審査の結果、最優秀賞に輝いたのは、ウェブサイトへのアクセスを制限し代わりにテトリスをプレイさせることで SNS 中毒を防ぐというユニークな Chrome 拡張機能「テトリス・トップ」を開発した木村 航大様でした。
受賞スピーチで木村様は、「思いつきのアイデアが、まさに“即、形に”なるという Vibe コーディングの良さを見せられたと思います。普段は一人で開発することが多いですが、今日ここでこんなに多くの仲間がいるのだと実感でき、非常に嬉しく思います」と喜びを語りました。


まとめ
今回のイベント「+AI Prism」は、生成 AI、特に Gemini が、いかに迅速なアイデアの具現化を可能にするかを示す素晴らしい機会となりました。参加者の皆様が楽しみながら AI の可能性を体感し、新たな価値を創出していく様子は、素晴らしいものでした。
Google Cloud は今後も、NTT ドコモグループと共に、AI を活用した取り組みを加速させてまいります。



