Samsung、ビジネス変革のためにビッグデータ センター チームのスキルを強化
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2022 年 11 月 9 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
スマートフォン、テレビ、生活家電用品、電子機器の世界最大級のメーカーである Samsung Electronics は最近、開発、マーケティング、製品販売におけるビッグデータ活用の向上を目指してビッグデータ センター(BDC)を設立しました。また、ビッグデータ リソースを活用、整備するデータハブ プラットフォームを構築して、社内の分析と予測の能力を高め、既存データの価値を最大限に引き出すことに焦点を当てました。こうしたあらゆる取り組みが、データに基づいて実行可能な意思決定を行うデータ主導型の組織になるという、Samsung の長期的な変革目標を支えています。COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の影響により、BDC の従業員は対面式のトレーニングや学習の機会が制限され、データセンター最適化の推進もままならない状況でした。
そのため、Samsung は、チームが世界水準のトレーニングに参加できる、最も効率的で適切な手段を、工夫を凝らして構築しました。同社は、BDC の高い能力を最大限に引き出し、最先端のテクノロジーやトレンドに対応できるよう従業員のスキルアップを図るという主な目標を重視しながら、これを実施しました。
BDC では、数百人の従業員がチームを組んで、革新的なエンタープライズ グレードのデータ活用環境を設計しています。このチームは、バックエンド デベロッパー、クラウド アーキテクト、データ エンジニア、データ サイエンティスト、機械学習エンジニア、プライバシーとセキュリティの専門家、ストラテジスト、プランナーなど、多様な技術的専門知識を持つ人たちで構成されています。Samsung は、多様な学習ニーズを満たすため、望ましいカリキュラムと教育体験を実現できるカスタマイズされたアプローチを確保したいと考えました。鍵となったのが、Google Cloud カスタマー エクスペリエンス サービスです。複数のスキルセットやフォーマットでの学習の提供について豊富な経験と専門知識を有するこのサービスが、データセンターの最適化に関する学習プロセスを実現し、Samsung を成功に導きました。
学習とデータセンター最適化の目標を達成するために、Google Cloud 学習サービスとカスタマーケア サービスが採用されました。学習サービスチームは最初に、Google Cloud Skills Boost のハンズオン トレーニングや Coursera で受講できる Google Cloud コースなどのオンデマンド トレーニング プログラムを活用して、BDC チーム内の Google Cloud チャンピオンを育成するプロジェクトを提案しました。コースは、AI Platform、BigQuery、Cloud Composer、Cloud Dataflow、Compute Engine、Pub/Sub など、幅広いプロダクト ソリューションを扱うことを意図して選択されました。
また、Samsung は Google Cloud のエンタープライズ レベルのサポート サービスであるプレミアム サポートを活用し、BDC の従業員の学習ニーズを満たしつつ、技術能力をさらに強化しました。同社は以前から、複数のテクニカル アカウント マネージャー(TAM)のサポートを受けられるよう、テクニカル アカウント マネジメントに付加価値サービスを追加していました。BDC の従業員と、同社に特化した分析情報やガイダンスを提供する専任の TAM チームとの積極的なコラボレーションにより、所定の学習プログラムの各フェーズを希望どおりにカスタマイズして開発、実装することが可能になりました。プレミアム サポート サービスは、学習プログラムを BDC 従業員の直接的なニーズと、デジタル トランスフォーメーションを促進するという全社規模のイニシアチブの両方に対応するものにする役割も担いました。
この学習プログラムは、2 つの効果的な方法で成果をあげました。1 つ目は、オンデマンド アクセスとカスタマイズされた学習カリキュラムにより、学習を継続して今のスキルをもっと高めたいという従業員の意欲を満たしたことです。また、クラウド学習プログラムのメリットを強化するため、TAM チームが Google Kaggle ハッカソン(GKH)を開催し、参加者が新たに学んだ Vertex AI、BigQuery、BigQuery ML などのツールの習熟度を競争形式で示せるようにしました。2 つ目の成果は、Samsung がプレミアム サポート サービスを利用して BDC の容量を最適化し、データセンターの生産性と能力を強化したことです。プレミアム サポートの TAM チームが提供するカスタマイズされたガイダンスにより、Samsung は全社規模で技術改革とデジタル トランスフォーメーションを効果的に推進できました。
BDC の従業員は多様でインタラクティブな教育を受ける機会を歓迎し、その多くがコースを修了することによって、直接的または間接的に仕事のパフォーマンスを向上させました。
「質の高い多様な教育機会が提供されたことに、従業員は非常に満足しています。そのおかげで、年末には Samsung Culture Index を獲得することができました」- Samsung Electronics、コーポレート EVP / ビッグデータ センター責任者 Wooseung Jang 氏
柔軟性の高いオンデマンドの Google Cloud 学習サービスとプレミアム サポート サービスにより、BDC チームは広範なビジネス オペレーションと業務効率に悪影響を与えることなく、革新的な学習プログラムに参加することができました。実際、BDC は安定した業務効率とその結果もたらされた従業員のイノベーションによって、すでに毎月の経常収益を大幅に増加させています。Samsung は、エンタープライズ データハブの立ち上げに成功しました。近い将来、これを拡張して米国にビッグデータ センターを設立する予定です。
教育プログラムも本格化し、参加者が 1 年で 5 倍に増えました。現在、100 人以上の BDC の従業員が、Coursera で提供されているオンデマンド コースを通じて Google Cloud トレーニングに参加しています。来年には、データ分析や機械学習を担当する数百人の従業員にこのプログラムの対象を拡大する予定です。従業員のスキルセットが最適化されるようになったことで、Samsung は自社のビッグデータ センターがイノベーションを継続して最高水準のパフォーマンスを発揮し続けられるよう、最適化された状態を維持できるものと確信しています。
Google Cloud カスタマー エクスペリエンス サービスを活用した、組織の人材変革に向けた取り組みに対するサポートの詳細は、以下をご覧ください。
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- Cloud カスタマー エクスペリエンス リージョン リード Anna Choi