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リテール

調査結果: 検索の放棄はブランド ロイヤリティに永続的に影響

2021年11月17日
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Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2021 年 11 月 5 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

検索の放棄(消費者が小売業者のウェブサイトで商品を検索しても探しているものが見つからない場合に発生)により、米国だけで年間 3,000 億ドル以上の損失が小売業者に生じています。本日は、ブランド ロイヤリティへの継続的な影響など、検索の放棄による損失に関するより多くのデータを公開します。こうした損失は、世界中の 10,000 人以上の消費者と米国の 200 人のウェブサイト管理者を対象として、Google Cloud の委託により Harris Poll が実施した調査で明らかになっています。

検索の放棄が最近特に重要になっている理由は、パンデミックにより、パーソナライズされた新しい e コマースやオムニチャネル エクスペリエンスを通じて、高まる消費者の期待に対応しようとする小売業者の変化の流れが加速していることによります。McKinsey & Company によると、昨今では、消費者の 75% が経済的圧力、閉店、優先事項の変化により、新しいショッピング行動を試すようになっています。また、Google のデータによると、このようなオムニチャネルでの消費者行動が持続し、さまざまな点で激化しています。Google 検索で「in stock(在庫あり)」と入力して検索する数は前年比で 800% 増加しています。簡単に言うと、買い物客は探している商品が簡単に見つかることを期待しており、最終的に実店舗に足を運ぶとしても、小売業者のウェブサイトから検索を始めることが少なくありません。

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検索の放棄はハイリスク、ハイリターン

検索エクスペリエンスが悪いと損失が生じますが、検索エクスペリエンスが良い場合、購入コンバージョンの増大、注文数の増加、ブランド ロイヤリティの継続につながりやすくなります。

Harris Poll の調査によれば、米国の消費者の 4 人中 3 人(76%)が小売ウェブサイトで商品を検索しても見つからないと買うのをやめ、48% が他の場所で商品を購入しています。実際、半数以上(52%)は見つからない商品が 1 つ以上ある場合は通常、カート全体を放棄して、他のサイトに行くと回答しています。

一方、消費者の 69% は検索で商品が見つかると別の商品も購入すると答えており、ほぼすべての消費者(99%)は検索機能が優れていれば、小売ウェブサイトに再訪問する可能性がある程度あると回答しています。

顧客が探している商品を簡単に見つけられるようにしている小売業者は、結果を出しています。Macy's では、Google Cloud Retail Search を使用した最近のテストで、コンバージョンが 2% 増加し、1 回の訪問あたりの収益が 1.3% 増加しました。Google Cloud Retail Search では、消費者の意図を理解して商品在庫にマッピングすることで、小売業者の自社ウェブサイトやモバイルアプリ全体で購入意向のコンバージョンを促進できます。

検索は優れたショッピング エクスペリエンスに不可欠、検索の放棄はブランド ロイヤリティの低下を招く

検索機能は小売ウェブサイトで最もよく使用される機能であり、初回以降の購入の成立可否に影響を及ぼすことが調査結果で明らかになりました。消費者の 10 人中 9 人は、優れた検索機能が「非常に重要」または「絶対に不可欠」であると答えており、97% は、お気に入りの小売ウェブサイトが、探している商品をすぐに見つけられるサイトであるとしています。

一方、米国の消費者の 77% は検索しづらかったウェブサイトには再訪問しません。米国の消費者の 77% はウェブサイトで商品を検索しても見つからないと、ブランドの評価が変わります。また、75% はウェブサイトで欲しい商品が見つけにくい場合、ブランドのロイヤリティが低下すると答えています。74% は、企業が自社ウェブサイトの改善に投資しないのなら、買い物はしたくないと回答しています。

米国以外の消費者は、検索で商品が見つからないとブランドの評価が変わると回答する傾向が米国の消費者よりさらに強くなっています。とりわけブラジル(92%)、インド(91%)、メキシコ(89%)、オーストラリア(87%)、英国(86%)で顕著です。

検索の放棄が拡大

消費者とウェブサイトの管理者は、検索の放棄が広がっていることを認めています。世界の消費者の 94% は、小売業者のウェブサイトで検索中に無関係な結果が表示されたと回答しています。米国を拠点とする小売ウェブサイトの管理者の 88% は、検索の放棄は自社の問題であると答えており、84% は消費者が検索で商品を見つけられないと、ブランド ロイヤリティが低下すると考えています。

影響が何十億ドルにも及び、オンライン ショッピングとオムニチャネル サービスが定着していることを消費者が明確に示しているため、検索の放棄に取り組むことはリピーターの獲得に不可欠です。こうした作業はそれほど面倒であるわけではありません。

たとえば、小売業者は、Google Cloud が最近発表した自社ウェブ プロパティでの Retail Search や、小売業向け商品検索ソリューションのフルパッケージを活用できます。このソリューションは、小売業者が e コマース機能を強化してパーソナライズされた消費者エクスペリエンスを提供できる方法を別途提供します。

詳細な調査結果については電子書籍をダウンロードしてください。また、カスタマー エクスペリエンスを改善し、検索の放棄に取り組むための小売業者向け Google Cloud ソリューションについて詳しくは、ウェブサイトをご覧ください


- Google Cloud グループ プロダクト マネージャー Srikanth Belwadi
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