SAP NS2、Google Cloud で SAP Ariba の ITAR のコンプライアンス確保を達成
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2023 年 9 月 20 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
このたび、Google Cloud の Assured Workloads が米国の 9 リージョンで国際武器取引規則(ITAR)機能に対応しました。これに関連して、政府および防衛機関を対象とするセキュア クラウド サービス プロバイダである SAP National Security Services(SAP NS2®)が Google Cloud の Assured Workloads で、同社のエンドツーエンドの調達ソリューション、SAP Ariba の ITAR のコンプライアンス確保を達成したことをお知らせいたします。
ITAR は、米国政府が定め、米国国務省の防衛取引管理局(DDTC)が管理する一連の規制です。これらの規制は、国防に関連する物品およびサービスの輸出を管理し、米国軍需品リスト(USML)で管理されているソフトウェアおよび技術データの取り扱いを制限します。
ITAR 関連のデータを分類するビジネス プロセスを詳細に把握し、当該データにデータ所在地とアクセス制御を適用する必要があるため、ITAR のコンプライアンスを確保することが困難である場合もあります。Google Cloud は最新の成果を活かし、Assured Workloads が提供するセキュリティ管理を介して、ITAR によって管理されるソフトウェアまたは技術データを扱うお客様に対応しています。
Assured Workloads は、Google Cloud のデプロイをきめ細かく制御できるようにすることで、複数のコンプライアンス プログラムでシームレスな DevOps エクスペリエンスを実現できるようお客様を支援します。データ所在地、暗号化制御、Assured Support、Assured Workloads のモニタリングなどの幅広い機能により、ワークロードのデプロイ ライフサイクルを管理し、コンプライアンス要件を満たすことができます。さらに、Assured Workloads はお客様の既存の Google Cloud 環境の一部としてデプロイできます。これにより、ITAR ワークロードをデプロイするために、お客様が 2 つの異なるコンソールを操作する必要がなくなります。
SAP Ariba は、世界中の数百万もの取引パートナーを結び付けます。このプラットフォームは数兆ドル規模の調達業務に対応しており、数多くの政府および防衛機関で採用されています。SAP Ariba は真のビジネス プロセス インテグレーションを実現します。決済処理、バックエンド システム、取引パートナーと統合する円滑な Source-to-Pay プロセスを実装しているため、最適な価値を提供できます。防衛関連の請負業者向けに調達プロセスを管理する目的で SAP Ariba ネットワークを導入している SAP NS2 のお客様は、ITAR のコンプライアンスを確保して DDTC の要件を満たす必要があります。
Google Cloud の Assured Workloads、国際武器取引規則(ITAR)機能、SAP Ariba を組み合わせることで、政府および防衛機関は安全にクラウド ソリューションを導入できます。
「Google Cloud に SAP Ariba を導入することで、公共部門のお客様に提供するセキュア クラウド ポートフォリオを拡大し続けるための基盤を構築できました。Google Cloud によりコンプライアンスを迅速に達成できるようになった結果、SAP のお客様は間もなく、ITAR のコンプライアンスを確保した SAP S/4HANA Cloud, private edition を Google Cloud にデプロイできるようになります」と話すのは、SAP NS2 の製品戦略担当 SVP を務める Lillian Chang 氏です。「これは、費用対効果の高い方法でコンプライアンスと運用の簡素化を達成し、異なるコンプライアンス プログラムの間でシームレスな DevOps エクスペリエンスを実現する Assured Workloads の能力の証です。」
現在、お客様は Google Cloud の Assured Workloads ですでに対応している 10 種類以上の国際的なコンプライアンス プログラムのコンプライアンス要件を達成できます。詳しくは、https://cloud.google.com/assured-workloads をご覧ください。無料トライアルにお申し込みいただくこともできます。
-グループ プロダクト マネージャー Christopher Johnson
-Compute Engine シニア プロダクト マネージャー Sathya Narasimhan