優れたクラウドを協力して構築 : Next ’19 におけるパートナー関連ニュース
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2019 年 4 月 10 日に Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
私たちのお客様は、クラウドの導入を進めるにあたって、インフラストラクチャをモダナイズしてデータから有意義なインサイトを引き出したり、もしくは業界固有のノウハウを活用したりする場合でも、パートナーのサポートを重視します。リセラー パートナー、サービス パートナー、テクノロジー パートナー、オープンソース イノベーターから成る Google Cloud のエコシステムは、そうしたお客様のニーズに応えています。また、私たちはこの 1 年、エコシステムのサポートに多大な投資を行ってきました。
こうした取り組みを来年以降も引き続き活発に推し進めるため、私たちは先日開催した Google Cloud Next ’19 において、サービスやプロダクトに対するアップデートや投資を数多く発表しました。
- パートナーによる Anthos の幅広いサポート
- 強力なオープンソース パートナー コミュニティへのコミットメント
- コンピューティングとサーバーレスに関するパートナーシップの拡大
- リセラーおよびサービス パートナー向けの新しいスペシャライゼーション
- エンドユーザーのコラボレーション推進に重点を置いた新たなパートナーシップ
- MSP(Managed Service Provider)に対するアプローチのアップデート
- パートナー アワード 2018 に輝いた企業の発表
以下に、パートナーに関する発表をまとめてご紹介します。
Anthos と Google Cloud エコシステムの広範なサポートでマルチクラウドを実現
Google Cloud の新しいハイブリッド プラットフォームである Anthos を使用すると、企業はアプリケーションを一度作成すれば、自社のデータセンター、Google Cloud、他のどのクラウドでも実行できます。自社データセンターへの既存投資を活用したいお客様のために、私たちは、Cisco、Dell EMC、HPE、Intel、Lenovo、VMware と提携しました。各社は、自社のソリューション スタック上で Anthos の動作保証を行い、リファレンス アーキテクチャを提供することをコミットしています。このパートナーシップにより、私たちと各社のお客様は、ストレージやメモリ、パフォーマンスのニーズに応じてハードウェアを選択できるようになります。
また、Anthos を使ってアプリケーションのモダナイゼーションや拡張を行うにはサポートが必要となる場合、Anthos の導入を支援する体制を整えた主要なシステム インテグレーターがお客様をサポートします。
それだけではありません。私たちは、マネージド データベースやセキュリティ、アナリティクス、DevOps ツールなどから成る、完全にクラウドネイティブなオープン ソリューションのエコシステムにお客様がアクセスできるようにしたいと考えています。Anthos を使用すれば、お客様はこうしたソリューションを Google Kubernetes Engine(GKE)と GKE On-Prem にシームレスにデプロイできます。多くの場合、GCP Marketplace からワンクリックで、メータリングおよび請求機能が組み込まれた Kubernetes アプリケーションとしてデプロイすることが可能です。こうしたソリューションを提供するパートナーは以下のとおりです。
Anthos の詳細はこちらのブログ記事でご覧になれます。
強力なオープンソース イノベーションとパートナーシップへのコミットメント
Google の創業以来、オープンソースは私たちにとって取り組みの要を成しています。このことは、Kubernetes、TensorFlow、Go、Android、その他多くのプロジェクトに対する私たちの貢献をご覧になればおわかりいただけると思います。私たちは常に、オープンソース コミュニティパートナーを対等な協力者と考えてきました。私たちは現在、オープンソース コミュニティに対する長年のコミットメントと参画の基盤を、さまざまな戦略的パートナーシップを通じて拡張しています。このパートナーシップに基づき、オープンソースを中心とした企業である CloudBees、Confluent、MongoDB、Elastic.co、Neo4j、Redis Labs、InfluxData、Datastax が運用するマネージド サービスを提供します。これらのサービスは Google Cloud Platform(GCP)と緊密に統合し、管理、課金、サポートにわたってシームレスなユーザー エクスペリエンスをお届けします。これにより、企業のお客様はオープンソース技術が活用しやすくなります。また、このサービスは、オープンソース コミュニティを継続的にサポートして成長を支援するという私たちのコミットメントを具現化したものでもあります。
Google のネイティブ サービスと同様の良質なエクスペリエンスを提供することで、私たちはこうしたクリエーターと協力すると同時にパートナーの技術的な成長もサポートし、導入に弾みをつけることを目指しています。オープンソース パートナーシップの詳細はこちらのブログ記事でご覧になれます。
サーバーレスとコンピューティングに関する新たなパートナーシップ
私たちは先日、Compute Engine における仮想マシン(VM)の拡充を発表しました。これには新しい Compute-Optimized VM と Memory-Optimized VM が含まれており、いずれも第 2 世代 Intel Xeon Scalable Processor をベースにしています。昨年 10 月、私たちはクラウド プロバイダーとしては初めてこのプロセッサの提供を開始しました。今回の拡充により、このプロセッサは私たちの汎用 VM でも利用できるようになります。つまり、これによりさまざまなメモリ要件やコンピューティング要件のワークロードに対応する、マシンタイプの完全なポートフォリオをお客様に提供することが可能になります。また Google Cloud は昨年 11 月にも、NVIDIA Tesla T4 GPU の提供を最初に開始したクラウド プロバイダーになりました。T4 GPU は機械学習(ML)推論、モデルの分散トレーニング、コンピュータ グラフィックスに最適化しています。
私たちはサーバーレス パートナーシップのエコシステムも拡大しています。サーバーレス コンピューティングは、開発者が複雑なインフラストラクチャを気にすることなく、ビジネス価値を提供するコードの作成により集中することを可能にします。ユニークなサーバーレス アプローチにより、お客様はフルスタックの追加サービスや、Datadog、NodeSource、GitLab、StackBlitz といった業界リーダーとの緊密なパートナーシップに基づくエコシステム全体に容易にアクセスできます。これらのパートナーは、アプリケーション モニタリング、コーディング、デプロイのステージにわたって Cloud Run の統合サポートを提供します。新しいサーバーレス プロダクトについてもっと知りたい方は、こちらのブログ記事をご覧ください。
コラボレーション方法の拡大
ウェブベースのファイルを共有して保存することは日常業務で欠かせない作業の 1 つとなっていますが、そうしたファイルを複数のツールで扱おうとしてもうまくいかないことがあります。私たちは、お客様がどのようなファイルやアプリケーションを使用する場合でも、コラボレーションを簡単に行えるようにしたいと考えています。そこで今回、コラボレーションを容易にする、G Suite と Dropbox の新たな統合について発表しました。Dropbox Business をご利用のお客様は、G Suite のファイル(Google ドキュメント、スプレッドシート、スライドなど)を直接 Dropbox で作成、保存、共有できるようになりました。この統合により、Dropbox での検索時に G Suite ファイルが表示されるようになります。また、G Suite において Dropbox から .docx、.xlsx、.pptx のようなフォーマットのファイルを開き、任意のフォーマットで Dropbox に保存することも可能です(ここではファイル フォーマットに関して説明していますが、Microsoft Office ファイルを使ったリアルタイム コラボレーションも容易になりました。詳しくはこちらのブログ記事をご覧ください)。
新しいパートナー スペシャライゼーションを追加
多くのお客様は、課題への対応に向けて高度なソリューションを構築、実行し、長期にわたってメンテナンスするのをサポートできる、特定の分野で経験を積んだパートナーを必要としています。適切なパートナーを探しやすくするため、私たちはパートナー スペシャライゼーションの認定を行っています。具体的には 10 の分野についてこの認定を行っており、お客様は分野ごとに、特定のニーズや要件に対応するための深い知識と経験を併せ持つパートナーを探すことができます。スペシャライゼーションを取得しているパートナーは、高度な認定を受けた担当者を多く擁し、顧客を成功に導いてきた実績を持ち、それらの実績を文書化していると共に、私たちの専門サービス チームの専門家による厳しい技術評価に合格しています。
私たちは今回、3 つの新分野において以下の 21 社が専門パートナーになったことを発表しました。
- マーケティング分析 スペシャライゼーション パートナー : データを収集、変換、分析、可視化するユニークなスキルを持ち、得られたインサイトを基にマーケティング戦略やアクティベーションを最適化します。
- 55 SAS
- Accenture
- BrainPad
- Datatonic
- Deloitte
- Maven Wave Partners
- Merkle
- NRI
- Quantiphi, Inc
- Publicis.Sapient
- Servian
- Wunderman Thompson
- IoT スペシャライゼーション パートナー : 企業がより簡単かつ安全に、世界中に分散したデバイスに接続し、IoT データの管理と取り込みを行い、それらを分析して新しいインサイトが得られるよう支援します。
- セキュリティ トレーニング専門パートナー : Google Cloud のカリキュラム基準に従い、充実したトレーニングを一貫して提供します。認定を受けた 2 名以上の講師が、GCP のセキュリティ トラックを専任で担当します。
パートナー スペシャライゼーション プログラムの詳細はこちらでご覧になれます。
MSP エコシステムのアップデート
Google Cloud の MSP エコシステムは、私たちの市場進出アプローチにおいて重要な役割を担っています。MSP は現在、多くのお客様が Google Cloud を柱として取り組んでいる、モダナイズされた IT 戦略の構築、スケーリング、管理、サポートを支援しています。Qualified Google Cloud MSP は、トレーニングと広範な検証を完了しており、GCP においてワークロードの管理、モニタリング、修正、最適化を行う能力を有することが保証されています。私たちはこれらのパートナーに多くのリソースを提供し、顧客対応を支援しています。その中には、専任の MSP 技術アカウント マネージャーによるサポート、カスタマー エンジニアリング、オンラインおよび人的コミュニティのリソースが含まれます。
こうした取り組みは MSP コミュニティとお客様から好評を博しています。この 1 年の認定パートナーは以下のとおりです。
- Accenture
- Bespin Global
- Claranet Limited
- Cloudreach Inc.
- Doit SaaS Ltd.
- Go Reply S.R.L.
- Infosys Limited
- Nordcloud Oy
- oXya Corporation
- Rackspace
- Sopra Steria
- Taos Mountain, LLC
Next ’19 では、MSP エコシステムに参加していることを示す、認定パートナー向けの MSP イニシアチブ バッジを発表しました。私たちの共通のお客様が、Google Cloud への取り組みをサポートできるパートナーを見つけやすくするためです。
MSP イニシアチブについてもっと知りたい方はこちらをご覧ください。
パートナー アワード 2018 受賞者の発表
私たちは毎年、お客様のクラウドへのあらゆる取り組みをサポートする、素晴らしいパートナーの皆様を表彰する機会を楽しみにしています。それでは、2018 年の受賞者を以下にご紹介いたします。日頃よりお客様のサポートに従事されているパートナーの皆様に深く感謝いたします。深また、2019 年に私たちのネットワークに加わる多くの新しいパートナーの皆様を歓迎します。パートナー プログラムについてもっと知りたい方や、パートナーを探したい方、パートナーになりたい方は、パートナー ページをご覧ください。
- By Kevin Ichhpurani, Vice President, Global Ecosystem at Google Cloud and Carolee Gearhart, VP, WW Channel Sales