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ストレージとデータ転送

接頭辞と接尾辞を使った Cloud Storage の新しいライフサイクル ルール

2022年8月29日
Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2022 年 8 月 23 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

このたび、新たな方法でのストレージ費用管理を可能にする、Google Cloud Storage(GCS)向けの新しいオブジェクト ライフサイクル ルールをリリースいたします。このリリースには、2 つの新機能が含まれています。

接頭辞と接尾辞のライフサイクル条件

今回のリリース以前から、オブジェクトの経過時間、バージョン履歴、カスタム タイムスタンプなどのライフサイクル条件が利用可能でしたが、このたび、オブジェクトの名前に関する条件を追加できるようになりました。具体的には、接頭辞と接尾辞です。  

接頭辞と接尾辞の条件は、さまざまなケースで役立ちます。ここでは、そのうちの 2 つをご紹介します。

オブジェクトの共通する接頭辞の個別管理 データセットなどでは、共通の接頭辞を使ってオブジェクトをグループ化することがよくあります。MatchesPrefix ルールを使って、このようなグループに対してライフサイクル条件を適用できるようになりました。

オブジェクトのカテゴリの個別管理 オブジェクト キーに「拡張子」を使ってデータ形式(.mp4、.zip、.csv など)を表すこともよくあります。バケット内にはデータ形式が混在していることが多く、拡張子を使って個別に管理したい場合があるためです。好例として、滅多に読み取られない大きなバイナリ オブジェクトがあるものの、それに関するメタデータはよく読み取られ、別の拡張子(.mov や .xml など)である場合が挙げられます。MatchesSuffix ルールを使えば、メタデータを「ホット」に保ちつつ、データの大部分を「コールド」にして費用を削減することができます。

不完全なマルチパート アップロードのクリーンアップ

2021 年に、Google は XML API でマルチパート アップロード プロトコルをリリースしました。これにより、S3 との互換性が大幅に向上し、お客様にさらにスムーズな移行パスを提供できるようになりました。マルチパート アップロードの一般的な問題の一つに、途中放棄の発生があります。パート ストレージは無料ではないので、放棄されたアップロードを整理するというメンテナンスが重要です。このたび、不完全なマルチパート アップロードに対する GCS のライフサイクル サポートにより、「一度設定したら後は放っておく」ことができるようになりました。

これらの新しいライフサイクル機能は、現在すべてのお客様を対象に一般提供が開始され、GCS API、GCS GUI、gsutil、gcloud storage、クライアント ライブラリを介してサポートされています。


- Google Cloud Storage プロダクト マネージャー Dominic Zippilli
- Google Cloud Storage エンジニアリング マネージャー Sam Smits
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