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Google Maps Platform

金融サービスをより便利で安全かつ効果的にする Google Maps Platform ソリューション

2021年7月12日
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Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2021 年 7 月 1 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

金融サービス業界には変化が生じつつあり、推定 68 兆ドルの富がベビーブーム世代からミレニアル世代に移行しています。1 これは、金融サービス プロバイダが、ミレニアル世代が期待するスピード、使いやすさ、高度な技術、およびカスタマイズされたサービスを提供しなければならないことを意味しています。実際にミレニアル世代の半数は、競合する金融機関がより優れたデジタル エクスペリエンスを提供するならば、その金融機関に乗り換えてもよいと考えています。2 この出来事をはじめとする多くのトレンドにより、銀行業務、デジタル決済、財務管理、保険などのモバイル フィンテック エクスペリエンスがかつてないほど成長しています。3

Google Maps Platform の金融サービス ソリューション

変化する顧客の要望に対応するために、顧客のカスタマー エクスペリエンス、セキュリティ、オペレーションの向上に役立つ金融サービス ソリューションを発表します。Enriched Transactions、Quick and Verified Sign-up、Branch and ATM Locator Plus という 3 つの金融サービス ソリューションを構築するために必要な技術ガイダンスと API の概要をご説明します。また、顧客がコンテキスト体験と不正検出という課題解決のために Google の API を使用している、2 つのユースケースもご紹介します。

Enriched Transactions ソリューションによる取引明細の明確化

取引明細は、「Acme Houseware」のような顧客向けの名称ではなく、「ACMEHCORP」のような略語が使用されているため、顧客にとって理解しにくいことがよくあります。Google Maps Platform の Enriched Transactions ソリューションは、このような取引を明確にし、販売者の名前やビジネス カテゴリ、店舗の写真、地図上の位置、完全な連絡先情報を追加することで、一目でわかるようにします。取引の内容をわかりやすく示すことで、消費者の信頼が高まり、ネット プロモーター スコア(NPS)が 15% 以上向上したケースや、コストのかかるサポートへの問い合わせが約 67% 減少したというケースが報告されています。4

また、取引金額や日付に販売者名を追加する、Google マップ上に取引内容を表示するなどして、顧客が一連の取引を容易に可視化できるようになります。これにより、どこでどのようにお金を使っているかを顧客自身が把握できるようになります。Enriched Transactions の詳しい説明は、こちらのガイドをご覧ください。
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導入前: 従来の取引概要
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導入後: Enriched Transactions ビュー

Quick and Verified Sign-up ソリューションで迅速なサインアップを実現

手動で行う住所入力は、コンバージョン率の低下、顧客データの誤り、コストのかかる配達ミスにつながります。Google の Quick and Verified Sign-up ソリューションは、数回のタップ操作で類似の住所を提案することで、サインアップ時間を最大 64% 短縮し、コンバージョン率を最大 15% 向上してより迅速なサインアップを実現します。5 

また、このソリューションは、不正なアカウント サインアップのリスク減少に役立つ追加レベルの住所確認を提供します。さまざまな企業が地理空間データを使用して顧客の身元を確認することで、不正なアカウント設定を約 30% 減少させました。4 Quick and Verified Sign-up ソリューション ガイドをご覧いただき、ぜひご利用ください。

Branch and ATM Locator Plus ソリューションで顧客によるお客様サイトへのアクセスを支援

顧客の 74% はサイトへのアクセス前に具体的な詳細情報を検索するようになり、各拠点の詳細で正確なプロフィールが必須となっています。5Google の Branch and ATM Locator Plus ソリューションは、Google マップでご覧いただけるものと同じ支店および ATM 情報を、お客様のウェブサイトやアプリに拡張します。この情報には、営業時間、利用可能なサービス、ユーザー レビュー、場所の写真、道順などを含みます。

地理空間データを使用して支店および ATM サービスに関する追加情報(例: 営業時間、利用可能なサービス)を提供している金融サービス企業は、ネット プロモーター スコア(NPS)が 14% 増加し、カスタマー サポートへの問い合わせが 7% 減少しました。4Branch and ATM Locator Plus は、ガイドを参照することですぐにご利用いただけますし、また、Quick Builder を使用して数分で構築することもできます。

コンテキスト体験でオファーとリワードを有効化する                    

リアルタイムで地域限定のオファーは、割引、リワード、キャッシュバック プログラムを提供し、これらはすべて強力な Google マップで可視化されます。企業は、購入履歴の分析を顧客の位置情報機能へのオプトインと組み合わせることで、コンテキスト体験のユースケースを実装し、ブランドへのエンゲージメントを高めるパーソナライズされたオファーとリワード プログラムを実現すると同時に、顧客に報奨金を支払うことができます。

これは、NPS 評価を 8% 以上向上し、アプリ内での滞在時間も 8% 以上増加するなど肯定的な指標が確認されており、銀行とその顧客にとってメリットがあることを示しています。4 Google Maps Platform で位置情報を使用して革新的なカスタマー リワード プログラムを作成するお客様事例ご覧ください。

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付近のオファーを提示
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顧客が好むオファーに結びつける

疑わしい取引を検出する

不正検出のユースケースでは、企業は顧客がオプトインしたモバイル デバイスの位置情報を使用して、顧客のスマートフォンから離れた場所にある ATM からの引き出しなど、地理的な距離に基づいて疑わしいアクティビティにフラグを立てることができます。また、Google の API は、最近の取引から物理的に離れた場所で購入された場合など、疑わしい取引パターンの認識にも役立ちます。

地理空間データを使用して顧客の身元を確認している金融サービス企業は、平均で不正取引を約 70%、不正検出の誤認識を 45% 削減しています。4 Starling Bank がどのように Google Maps Platform を使用して、取引とその場所のリアルタイム通知を実現し、データドリブンの意思決定を強化しているかをご覧ください。

カスタマー エクスペリエンスの向上、リスクの低減、効率の向上のために、Google Maps Platform の金融サービス ソリューションをぜひ利用してみましょう。Google Maps Platform の金融サービス ソリューションのページにアクセスして、詳細をご覧ください。

Google Maps Platform の詳細については、ウェブサイトをご覧ください


1 https://blog.coldwellbankerluxury.com/a-look-at-wealth-millennial-millionaires/ 

2 MuleSoft、「Nearly half of millennials have considered switching banks for better digital experience」、2019 年

3 Finextra、「Fintech apps outperform banks as pandemic shakes consumer finances」、2021 年

4 Boston Consulting Group、「ロケーション インテリジェンスで価値を引き出す (n=520)」、2020 年 10 月

5 Google 内部データ

 

-Google Maps Platform プロダクト マネージャー Erika Yamasaki

-Google Maps Platform プロダクト マネージャー Kevin Wu
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